柔整ホットニュース
これだけは知っておいて!!
第2回 【指導・監査等について】
平成22年1月22日付け保発0122第2号により都道府県知事並びに地方厚生(支)局長宛てに厚生労働省保険局長より下記の通知が行われ同日より適用されるようになった。
これまでの指導監査については柔道整復の施術に係る疑義などにより当該柔道整復師の出席のもと行われていた。必要な場合は当該施術所の開設者並びに従事者など関係者の出席は可能であったが要綱に明記されておらず強制力を持たなかったと推測される。今回、施術管理者でない開設者(いわゆるオーナー)や勤務する柔道整復師や受付などに従事する従業員も指導監査の場へ出席を求めることが出来ると明記された。また、必要に応じて患者等に事前調査を行ない当該調査に係る保険者にも協力をしなさいと明記された。
このことはチェーン化展開している接(整)骨院グループの開設者(オーナー)にも指導監査の場に出てきて疑義に関する事実関係を確認出来るということとなる。以前は施術管理者である柔道整復師だけが処罰され、いわゆるオーナー開設者には処罰が及ばなかったが事実関係の確認状況によっては連座責任を問えるようになったと考える。
もうひとつ不正や不当な請求を行った柔道整復師に対し、当該保険者が支払った療養費並びに患者が支払った一部負担金など返還すべき金額(請求時から原則として5年間を経過しないもの)を返還させる。受領委任の取扱いを辞退した場合や廃業した場合においてもそれらは返還すべきと明記された。
平成22年1月22日付け保発0122第2号通知は下記のとおり。
「柔道整復師の施術に係る療養費に関する審査委員会の設置及び指導監査について(通知)」の一部改正について
標記については、「柔道整復の施術に係る療養費の指導監査要綱」(平成11年10月20日老発第683号・保発第145号別添2。以下「要綱」という。)により取り扱われているところであるが、指導監査の適正を図るため、一部を下記のとおり改正し、平成22年1月22日以降適用することとしたので、関係者に対して周知徹底を図るとともに、その実施に遺漏のないよう御配慮願いたい。
記
- 1.
- 改正の目的
- 1)
- 指導又は監査にあっては、これまでも施術所の施術管理者でない開設者及びその他の従事者についても必要に応じて出席を求め、療養費の適正支給に協力いただいているところであるが、この取扱いを要綱上に明記することとしたこと。
- 2)
- 監査にあっては当該受領委任の取扱いの期間中に生じた療養費の請求内容にかかるものについては、受領委任の取扱いの辞任後又は施術所の廃止後であっても、当該柔道整復師等に対し監査に準じた取扱いを実施しているところであるが、この取扱いを、「要綱」上に明記するとともに、受領委任の取扱いを中止すべき相当の不正等が認められた場合は、中止すべき案件である旨の意思決定を行うことを「要綱」上に明記することとした。
- 3)
- 指導及び監査にかかる患者調査にあっては、地方厚生(支)局長及び都道府県知事において実施するほか、保険者に対して当該調査に際して情報提供等の協力を求める旨を、「要綱」上に明記することとしたこと。
- 2.
- 改正内容
- 1)
- 「柔道整復師の施術に係る療養費に関する審査委員会の設置及び指導監査について」の別添2柔道整復の施術に係る療養費の指導監査要綱(以下、「要綱」)中「4(3)②ア」「出席を求める。」の次に「なお、必要に応じて、施術所の開設者及びその他の従事者の出席を求める。」を加える。
- 2)
- 要綱中「4(3)②イ」「指導に当たっては、」の前に「地方厚生(支)局長及び都道府県知事は、」を加え、「患者等に係る調査を事前に行う」の次に「とともに、必要に応じて、当該調査に係る保険者の協力を求める」を加える。
- 3)
- 要綱中「4(3)③ア」「経過観察を行う。」を「経過観察とする。」に改める。
- 4)
- 要綱中「5(2)①」「出席を求める。」の次に「なお、必要に応じて、当該柔道整復師が所属する施術所の開設者及びその他の従事者の出席を求める。」を加える。
- 5)
- 要綱中「5(2)②」「監査に当たっては、」の前に「地方厚生(支)局長及び都道府県知事は、」を加え、「患者等に係る調査を事前に行う」の次に「とともに、必要に応じて、当該調査に係る保険者の協力を求める」を加える。
- 6)
- 要綱中「6」を「7」に改め、「6 受領委任の取扱いを辞退した場合及び施術所が廃止された場合の取扱い(1)地方厚生(支)局長及び都道府県知事は、柔道整復師による療養費の請求内容が不正又は著しく不当なものであって、当該柔道整復師が受領委任の取扱いを辞退した場合又は当該柔道整復師が所属する施術所が廃止された場合は、当該柔道整復師に対して、5((3)①を除く)に準じた取扱いを行うこととする。(2)地方厚生(支)局長及び都道府県知事は、(1)の結果、療養費の請求内容に不正又は著しい不当」を加え、「患者等に係る調査を事前に行う」の次に「とともに、必要に応じて、当該調査に係る保険者の協力を求める」を加える。