HOME トピック 本日の検討専門委員会にて、厚労省事務局より柔整療養費改定案が提出される

本日の検討専門委員会にて、厚労省事務局より柔整療養費改定案が提出される

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柔道整復療養費改定率等を議論する場である社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会(以下、専門委員会)は、昨年10月19日に第一回が開催されて以来開催が先延ばしにされていたが、ついに3月26日(火)15時より、第二回が中央合同庁舎第5号館(厚生労働省)にて開催された。

前回の専門委員会において、柔道整復療養費改定については今後、厚生労働省事務局が作成した改定案を基に議論を進めると決定したことを受け、今回の委員会では事務局から下記の改定案が提出された。


1. 改定率  0.00%

(理由)

  • 前回の専門委員会において、施術者側からは引き上げるべきとの主張があった一方で、保険者側からは引き下げるべきとの強い要請があったこと
  • 診療報酬改定率が0.00%であったこと

2. 適正化すべき項目

  • 多部位施術の逓減強化
  • 3部位以上請求の割合の全国平均は低下しているものの、なお大きな地域差があるため、さらなる見直しを行う。

【現行】3部位目の施術について、70/100に減額して支給

【改定案】3部位目 60/100

3.評価を引き上げる項目

初期段階の施術料の充実
急性又は亜急性の外傷性の負傷に対する施術が支給対象とされていることを踏まえ、主として受傷初期段階での施術の充実を図る。

【改定案】

 現行引上額改定後
初検料1240円95円1335円
再検料270円25円295円
施療料(打撲・捻挫)740円20円760円
後療料(打撲・捻挫)500円5円505円

4. 適正化のための運用の見直し

  • 打撲・捻挫の施術について、3ヶ月を超えて頻度の高い施術を行う場合に、支出申請書に、負傷部位ごとの経過や頻回施術理由を記載した文書の添付を義務づける
  • 施術者が経済上の利益の提供により、患者を誘引することを禁止する
  • 支給申請書における患者が署名すべき欄に、施術者が代理記入するのは、「やむを得ない理由がある場合」であることを「やむを得ない理由」の例示とともに、受領委任の協定等に明記する
  • 支給申請書に患者が記載する事項として、郵便番号、電話番号を追加する
  • 施術管理者に対し、柔道整復師名の施術所内掲示を義務づける
  • 施術者に対し、療養費を請求する上での注意事項の患者への説明を義務づける

5.施行期日
○周知期間を確保する観点から、平成25年5月1日とする。


この改定案について施術者側と保険者側の双方より対立する意見も挙げられたが、最終的に厚生労働省側より〝今回の改定につきましては、この状況、議論をきちんと厚生労働大臣に報告致しまして、厚生労働省として最終的に決定させて頂きたい〟との発言があり、決定は政府にゆだねられることとなった。

柔整ホットニュースの見解では、柔道整復療養費改定は今回厚労省より提出された改定案通りになるとみられる。

尚、第二回専門委員会の詳しい内容は、近日中に最新トピックにてお伝えする予定となっている。

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