超音波画像観察装置エコー観察セミナー開催
平成29年2月12日(日)、つくば国際会議場2F中ホール200において、株式会社エス・エス・ビー主催(協賛:公益社団法人茨城県柔道整復師会)の超音波画像観察装置エコー観察セミナーが行われた。
超音波画像観察装置は柔道整復師の未来である
日本超音波骨軟組織学会(JSBM) 会長 山田直樹氏
山田氏は超音波画像観察装置により施術の効果と経過を把握することは、「柔整施術に確かな効果がある=エビデンス」の証明になるとし講演をスタート。
2014年11月30日に行われた整形外科シンポジウムにおいて「柔整に公的資金源を使うべきでない」との議論がなされていることを取り上げ、「施術効果の根拠のない柔整施術に公的資金が年間4,000億円を超える費用が使用されている」との意見に対し、柔道整復師が施術の効果を証明するのに超音波画像観察装置が非常に有効であると多くの症例画像などを使用し参加者に訴えた。
超音波画像観察装置でエビデンス(根拠)の証明
超音波画像観察装置のメリットとして、
- 骨と軟部組織の評価ができる
- 血流評価
- 硬さ評価
- 動的観察
を上げ、2~4に限っては他の画像観察装置にはない超音波画像観察装置独自のものであるとし、特に動的観察ができる点は非常に大きなメリットであると説明。
あきらかな骨折であれば患者さんは整形外科に行く。接骨院に来る患者さんの多くは微妙な骨折や軟部組織の損傷による痛みを訴える方がほとんどであり、非常に微妙な骨折をおこしているケースや外見からは全く分からない骨折に対し、超音波画像観察装置を使用すれば簡単に症状を読み取ることができる。また、超音波画像観察装置は画像で記録を残し経過を比較観察することで「柔整施術の効果」を証明することができると語った。
コミュニケーションツールとしての超音波画像観察装置
保護者に超音波画像を見せながら症状の解説を行うことは、症状を説明することが容易であり、今後の治療方針の説明(インフォームドコンセント)をスムーズに行なうことができる他、「丁寧に見てくれる」と保護者の信頼を得ることができる。
柔道整復師は「外傷を扱う専門家」である
超音波画像観察装置を使うことで現在の状態を把握することができる。また、損傷している部位、その形状が把握できることにより施術をピンポイントで行なうことができる。今までは見えない状態で行っていた施術が、超音波画像観察装置を使用し見える状態にすることにより無駄な施術をしないで済むようになった。その結果として療養費の削減にも貢献している。
運動器の専門家としての「伝統ある柔道整復術」に「超音波画像観察装置」による「根拠(エビデンス)」を加えることで「進化した新しい柔道整復術」が誕生する。これを医師と共有できる知識で施術を続けて行けば医師との信頼関係にもつながるとした。
また、超音波画像観察装置の最大のメリットとして解剖の知識が必ず向上し、これにより施術の幅を広げることができると語った。
山田氏が院長を務める接骨院では超音波画像観察装置導入後、10代の患者さんは年々増加傾向にあるという。平成22年度には70代の患者さんと同程度となり、平成23年度には最も来院数の多い年代が10代となった。現在でも来院する患者さんで一番多い年代は10代だといい、これは全国平均と比べても異例なことである。
痛みの原因がわからず何処へ行ったらよいのかわからない患者さんが、超音波画像観察を行っている接骨院に流れてきているのだと改めて痛感すると語った。
また、山田氏の接骨院は全体の来院数も年々増加傾向にあり、経営面においても超音波画像観察装置が有効であることを証明した。
「専門性が求められる現代、超音波画像観察装置を自在に操ることが柔道整復の未来の鍵を握っている。根拠(エビデンス)を証明できる施術が求められている」と語り、講演を締めくくった。
今セミナーでは最新の超音波画像観察装置が多数展示されており、講演後、熱心に触れる参加者の姿を見ることができた。
超音波画像観察装置に関するお問い合わせは株式会社エス・エス・ビーへ
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