公益社団法人 日本柔道整復師会が、超音波観察セミナーを開催!!
平成29年10月22日(日)、午後1時より東京ショールーム・SSB研修センター(東京都・千代田区水道橋)にて、公益社団法人日本柔道整復師会主催(協力:公益社団法人東京都柔道整復師会、株式会社エス・エス・ビー)の超音波観察セミナーが開催された。
本セミナーは超音波観察初心者の柔道整復師を対象としたもので、装置に初めて触れる柔道整復師も数多く参加。当日は台風接近による悪天候にもかかわらず、定員20名を上回る27名が集まり、指導スタッフは(公社)日本柔道整復師会の佐藤和伸氏、坂本明広氏、島本大佑氏、(一社)日本超音波骨軟組織学会の坂本哲也氏が務めた。
セミナー開催前には(公社)日本柔道整復師会の市川善章理事、(公社)東京都柔道整復師会の新井宏副会長が挨拶を行った。
市川氏は〝前回の料金改定で骨折・脱臼の整復料は千円単位、後療料は数百円単位で上がった。
これは柔道整復師が外傷を扱うという事に原点回帰し、その分野に力を入れていきなさいという事だと感じている。そこで必要になるのが超音波観察である。
超音波観察は養成校のカリキュラムにも取り入れられ、今後は柔道整復師にとって必要不可欠なものとなる。
今回のセミナーは皆さんの今後の仕事の糧になると同時に、患者さんの為にもなると思い催した。本日は最後まで情熱を持って取り組んでいただきたい〟と、今後の柔道整復師業界にとって超音波観察がいかに重要なものとなるかを伝えるとともにセミナー参加者達を激励した。
新井氏は〝いま柔道整復業界はまさに変革の時期に置かれている。レントゲンが撮れなくなってから中身を検査することができず、中身を知りたい患者さんは病院に行くようになった。
そして我々のところに来る患者さんが減ったのは統計的な数値を見ても明らかである。この業界が内部検査を行えるような状況にならなければ、せっかく研鑽して持ちえた手技が役に立たなくなってくる。
そういったところに危機感を持ち、日本柔道整復師会では内部を観るため仕組みを導入しなければならないと考えている。また、変わりゆく情勢の中でそこについていける柔道整復師を作らなければならないと感じている。
柔道整復師全体で業界を高めていくことが非常に大切だ〟と述べ、内部検査を行うことができる超音波観察の必要性、日本柔道整復師会の取り組みを説明した。
その後(公社)日本柔道整復師会学術教育部の佐藤和伸氏により「超音波で観察する手指の損傷と障害」と題した講義がスタート。
佐藤氏は音響工学の基礎的な説明、手指を観察する際の走査方法、骨折・捻挫の組織の変化など、同氏がこれまでに超音波観察装置を使用し積み重ねてきた症例集などのスライドを交えて、初心者にもわかりやすく超音波観察装置に関する講義を行った。
講義後は5つのグループに分かれ、実機を使用した実技講習が行われた。
セミナー参加者が超音波プローブを実際に手に取り、各ブースの指導者のもと、セミナー終了ぎりぎりまで実機を体感。SSB研修センターには、現在流通している超音波観察装置が複数種類あり、機種による観え方の違いなどの説明が行われるなど、非常に内容の濃いセミナーとなった。
(公社)日本柔道整復師会では今後、この超音波観察セミナーに限らず「匠の技」というアカデミック教室を作り、骨折・脱臼の整復法なども指導するセミナーを開催する予定であるとのこと。
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