(公社)日本柔道整復師会第39回東北学術大会福島大会開催!
残暑厳しい8月26日(土)27日(日)の2日間、郡山ビューホテルアネックスにて(公社)日本柔道整復師会 第39回東北学術大会福島大会が開催された。今大会は、1日目に特別講演1つと東北6県の会員が実技発表、2日目も特別講演2つ6県の会員が研究発表を行う等、大変熱心な大会であった。
主催・(公社)日本柔道整復師会、主管・(公社)福島県柔道整復師会、協賛・日本柔道整復師会東北ブロック会、後援・福島県郡山市、福島県医師会、(一社)日本柔道整復接骨医学会、(公財)柔道整復研修試験財団、(公社)全国柔道整復学校協会、福島民報社、福島民友新聞社
開会式が開かれ、はじめに主管県である(公社)福島県柔道整復師会会長・遠藤寿之氏が〝この大会は、「学ぶ・学ぶ・学ぶ」の3つをテーマとして準備を進めて参りました。(公社)日本柔道整復師会 第39回東北学術大会福島大会を開催いたします!〟と力強く開会宣言を行った。
大会会長挨拶で(公社)日本柔道整復師会会長・工藤鉄男氏は〝今般4月から制度改革とカリキュラムを変更させて頂きました。私ども5年前からこの業界このままでは大変なことになるという思いで、この改革に着手、準備をさせて頂いた。その結果、5年後の本年4月から制度改革と教育改革を行うことが出来ました。それについて本大会学会誌に(公財)柔道整復研修試験財団代表理事の福島統氏が語られています。職業として接骨院を守るだけで果たして明るい未来になっていくのか?みんなで力を合わせて努力をしていかなければいけない。その先頭を走るのが日本柔道整復師会です。まずはカリキュラム、同時に保険取扱いを実務経験3年なければ施術管理者になれない。それが今年の4月から実施され、これは未だ日本柔道整復師会が種をまいただけで3年後にどういう花が咲くのか?3年間研修した実績を国民が知った時に地域包括ケアシステムの参入に日本医師会が間違いなく行ってくれると私は確信しています。みんなでしっかり勉強し、学んだことを地域の患者さんの患部に触って心を癒していただければと思います。これからも柔整業界は感謝の気持ち、利他の精神を思い、謙虚な気持ちで対応していくことを目標として頑張って参りたい。今日はみんなで勉強しましょう!〟と熱く述べた。
次に日本柔道整復師会東北ブロック会長・櫻田裕氏は〝さきほど工藤会長から力強い言葉を頂きました。東北ブロック会、現在1400名の会員であります。業界を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。平成24年の4課長通知にはじまり療養費の適正化が保険者の中で行われております。患者照会、不支給という事例が大変多く見受けられます。やはり患者に対する施術の必要性、正当性、妥当性をしっかりと説明責任がはたされていないのではないかという気がしてなりません。今後東北ブロックにおきましては保険と学術が一体になって我々の業務の必要性、正当性、妥当性を患者、そして保険者に説明責任を果たしていくことが我々の業務の最重要課題と考えています。本大会で最新の治験をしっかり皆さんに披露していただく有意義な大会になると確信しております〟等、挨拶。
引き続いて、(公社)日本柔道整復師会保険部・藤田正一氏による「柔道整復師と地域包括ケアシステム-2018柔道整復師と介護予防-」と題した介護セミナーが行われた。
1日目特別講演:
肩関節脱臼の病態と治療
公立大学法人福島県立医科大学特任教授
附属病院整形外科肩関節クリニック
担当・宍戸裕章 氏
宍戸氏は、〝肩関節前方脱臼はBankart病変を伴うことや、三角筋膨隆の消失、肩峰突出等独特の変形がみられる。腋窩神経麻痺、骨折(上腕骨頚部、大結節、関節窩、鎖骨)など可能な範囲で合併症のチェックを行う。徒手整復にあたっては、疼痛で筋緊張をきたしている患者をリラックスさせ、いかに脱力を促すことができるかがポイントであり、疼痛のため筋弛緩が得られず、整復操作が困難な場合、確実な鎮痛や筋弛緩を得るための処置(全身麻酔など)を行った上で愛護的に徒手整復を行う。整復が困難なときは、大結節骨片、関節窩骨片、上腕二頭筋長頭腱などが整復阻害因子となることがあり、その場合はCT等で評価を行った上で、観血的処置を行う必要がある。また、大結節骨折や頚部骨折の合併が疑われる場合もあり、脱臼に対する徒手整復により医原性頚部骨折を生じたり、頚部骨折の転位を増大させる可能性がある。
徒手整復を行う場合には、より慎重な整復操作が必要となる。肩関節脱臼に頚部骨折を合併している場合は、徒手整復自体を禁忌とする意見もある。外旋位固定法は、外旋位固定の中期成績(Itoi E.2007)intcntion-to-trcat 分析、無作為比較試験によると、再脱臼率は外旋位固定群が全体の26%、内旋位固定群は42%(相対危険減少率38.2%)。遵守できた症例としては外旋位固定群20%、内旋位固定群38%(相対危険減少率48.8%)である。年齢別の比較では30歳より年長例との両群間で再脱臼率に有意差は無い。30歳以下の症例で再脱臼率は外旋位固定群が32%、内旋位固定が60%であった。下垂外旋位固定は内旋位固定と比較して再脱臼発生の危険性を低下させる。特に、30歳以下の症例に有用である。外旋位固定の治療成績は、初回外傷性肩関節脱臼188例を内旋位固定群と外旋位固定群に無作為に割り付け3週間固定し、2年時の調査で比較検討した結果、再脱臼率は内旋位固定群が24.7%、外旋位固定群は30.8%で有意差はなく外旋位固定を行っても再発率は減少しない〟等、説明。
また、ヒポクラテス法、スティムソン法、Milch法、コッヘル法、Cunningham法(筋マッサージによる整復)等について解説があった。 〝反復性脱臼に移行後は、自然治癒は殆ど無く、筋力強化運動は無効である。肩内旋筋、内転筋の筋力強化、肩関節初回脱臼による外旋位固定法、内旋位固定法(従来法)、脱臼予防装具と運動制限をすることにより脱臼を防止し、外転と外旋、水平伸展を制限する。とにかく固定をすれば少し安定化するのではないかという事で行っていた時代もあったが、一般的な固定はあまり効果がないと言われている〟等、肩関節脱臼の合併症と強化について解説し、丁寧な実技指導も行った。
午後4時30分から『時代の潮流における「潮目」を読む』と題して(公社)日本柔道整復師会会長・工藤鉄男氏の講話が行われた。
工藤会長は〝人として生きていくために一人では何もできない。いろんな苦労をしながらいろんな努力をしている。そういう人たちの恩恵をこうむり、町、市が作られ、県が作られ、そして国が作られていく。そこをもう一度今日みんなで勉強していきたいと思っています。
日本柔道整復師会は、各47都道府県の会のように請求代行をするところではありません。日本柔道整復師会は皆さんの職業の未来を守っていく団体です。先日、素晴らしいスーパーボランティアの小父さん、78歳の方が子どもを発見しました。この業界についてみんなで考えてこれから進める方法は「予見する力」と「実行する力」、そして業界が良い時もあれば悪い時もあるが、「まさか」という坂を予見するのは私は今の執行部だと思います。このままいけば、「まさか」の坂に入っていきます。私どもはこの5年間の間に戦略と戦術をもってカリキュラムを改正し制度改革をさせて頂いた。その中身をお話します。
業界の大きな潮目は、昭和63年7月14日、厚生省保険局長通達保発89号、受領委任形式を希望する柔道整復師制度の開始、個人契約者の誕生。平成10年8月27日、福岡地裁における柔道整復師養成施設不指定処分取消請求事件の判決 「柔道整復師養成施設の指定についてはこれを行わない旨の処分を取り消す」(福岡柔整学校の開設にかかる行政訴訟)。以降、全国で養成校の乱立、柔道整復師の劇的な増加。個人契約が出来たことでその影響が今、何百という請求代行業がこの業界を闊歩し、4,5年前に非社会的組織の人たちが銀座に事務所をかまえて請求代行を行うということが起きました。そして学校の問題、2つの問題が浮上します。
平成24年10月~社会保障審議会で制度改革と教育改革へ向け本格的に議論が始まりました。柔整療養費検討専門委員会での主な検討内容は①施術管理者の要件の強化、柔道整復師施術管理者研修(義務化)(平成30年7月実施)②公的審査会の権限強化・疑義のある申請書を審査会が独自に返戻、施術者調査(平成29年10月実施)③審査基準の明確化④電子請求に係るモデル実施。改革の歩を止めない。 柔道整復師の力、集団の力、政治の力でこの制度改革に向けた仕組みが出来上がっています。何故こういうシステムを作るかというと、我々のことを理解してもらうためには同じテーブルで話し合おうということです。柔道整復師は99単位、理学療法士は101単位、これから柔整と理学療法士の戦いが始まる。しかし皆さん安心してください。これから5年後、間違いなく柔道整復師は大きな林檎みたいな実がなるように種を蒔いている現状です。 その目的は何か、今皆さんが取り組まれている地域包括ケアシステムに柔道整復師を如何活かしていくか。そういう折衝を今やっていることを理解してください。日本柔道整復師会はこの3年間、どういう倫理観を持った柔道整復師を作っていくべきか。これからガイドラインを作っていくことが学術の仕事です。実習は学校のカリキュラムに添った中でガイドラインに添ってやらなければいけないものです。平成29年、日本柔道整復師の最高栄誉賞の帰一(きいつ)精錬賞を制定しました。これは山下泰裕先生が命名した名前です。柔道界に激震が走りました。講道館の名誉館長も、”よくぞ作ってくれた。これで柔整業界も三本の矢が揃ったね”ということで非常に評価されている賞です。
また公益事業としては、災害活動①47都道府県柔道整復師会では各都道府県知事と「防災等に係る協定」を締結②DJAT「災害派遣柔道整復チーム」基本理念・方針・災害対策積立金規定を策定③JIMTEF(公益法人国際医療技術財団)災害医療委員会(DMAT災害派遣医療チーム)(JMAT日本医師会災害医療チーム)と連携強化。災害医療研修会へ会員を積極的・定期的に派遣。2020東京オリンピックパラリンピック(サポート事業)日整トリートメントルームの設置(日整・東京都柔道整復師会)。モンゴル国への公益事業集大成。モンゴル国における当会の10年間にわたる公益事業の一環として柔道整復術の普及活動に協力した。その成果の大きな一つとして、平成28年にモンゴル国立医療科学大学に日本古来の柔道整復術を教える伝統医療セラピー科が新設された。 動画が映し出され〝柔道整復の種が風に乗って今このモンゴルの地に舞い降りた。柔道整復術は武道から生まれ、我々は「利他」の精神を貫き、現代人が忘れかけている「精神道」を世界に広めていきたい。幾多の試練を乗り越え、多くの国々に貢献してきました。モンゴルの地で実を結んだ。日本の柔道整復術がモンゴルの風となり柔道整復を世界に繋げる夢、道が人を繋げる。今後も日本国の未来に向け、貢献していくことを誓います〟、等々。
いま、ベトナムから要請を受けています。中期的には、日本柔道整復師会の画像解析センターに各県のデータを全部集めて判断し提供します。長期的には、顎関節の脱臼を歯科医の承認で良いとする法改正。また全ての柔道整復師が加入出来るような組織にしようということで8000名の人たちが今柔道整復師会の下部組織として第1回の会議を行ったところです。柔整改革新時代の潮目ということで2019年、新しい年号が変わる時に第3度目の復活をみんなでやっていきたいと思っています。
3つの大きな使命は
- 業界秩序の再構築「基本理念の明確化/業界改革」
- 信頼関係の再構築
- 伝統と改革のバランス構築
焦らず、慌てず、信頼される医療人を目指しましょう。公益社団法人日本柔道整復師会は全国の柔道整復師が地域で施術にあたり、「利他」の精神を以って社会に貢献できる仕組みの構築を必ず実現しますので、ご理解とご支援をお願い申し上げます。いま日本柔道整復会はジャパンブルーの波に乗って、虫の眼をもって足元をしっかりと見ながら、明るい未来を鳥の眼で見てやっていくことが必要だと思っています。日本柔道整復師会が一致団結してやっていけば皆さんの未来は間違いなく良い方向に持っていくことが出来ると思いますのでご協力お願いします。嫌われる勇気をもって、これからもやっていくのでよろしくお願いします〟と力強く締め括り、満場の拍手をもって終了した。
2日目特別講演1:
股関節疾患のマネジメント
公立大学法人福島県立医科大学医学部整形外科学講座教授・
附属病院人工関節センター部長
青田恵郎 氏
青田氏は〝股関節疾患のマネジメントで、常に心がけていることや、菊地先生の厳しい指導を受けてやってきたこと、いまだによく分からないことが多く考えながらやっています〟と前置きした上で、〝変形性股関節症の内旋制限=<15°が変形性股関節症の56%。一次変形性股関節症は欧米で多く、軟骨は全体的に減り負荷は分散する。症状出現はゆっくりであるがDDH(二次性)負荷が一時集中するため進行しやすく、また保存療法と人工関節しかなく中間がない。
人工関節のメリットは、①除痛効果に優れている②術後より荷重が出来る、早期復帰が可能であり、この15年で進歩耐久性がアップし、骨と癒合しやすい材質の向上がみられる。問題点は、ゆるみ・骨折・感染等であり、15年―20年くらい耐久性があるといわれている。また二次性変形性股関節症は、発育性股関節障害によるので、成人になっても寛骨臼形成不全が残りやすく小児期に無症状が約半数である。変形軽ければ温存手術の選択もある。骨頭変形(ペルテス様変形)で大腿骨形態異常は、骨頭が扁平化し拘縮する。腰椎側湾、DDH変形が高度になりやすい。関節温存手術の特徴としては、残った軟骨、骨を利用する。若年(約50歳以下)は変形が軽い。進むと人工関節の可能性がある。将来、骨がないと治療できない。
大腿骨骨頭壊死症は、骨壊死が発生し陥没、変形で痛みがある。原因は1.ステロイド50% 2.アルコール30%3.突発性 4.その他であり、潜函病との合併で約1万人いるとされている。青壮年(働き盛り)に多く、診断はMRIが優れる。関節リウマチは、骨粗鬆が強く、骨軟骨が溶ける。また股関節疾患の診断としては1.病状(主に鼠径部)他の疾患の否定、脊椎疾患、内臓疾患、悪性腫瘍などを見逃さない。悪化の予測、進行しやすさ関節裂隙減少は?形成不全は?亜脱臼は?骨頭変形は?(円いか)骨委縮(粗鬆)は?壊死は大きいか(骨頭壊死)、活動性高いかをマネジメントする。患者さんと相談し、希望、将来像、治療時間がとれるか等を聞いて、股関節の状態から選択できる医療の提示を行い、治療方針を決定する。急ぐ病態以外は慌てずしっかり方針を立てる。特に若年者は軟骨が減ってからは人工股関節しかない。術後のマネジメントとしては、股関節を休ませる、杖や減量など歩行しやすさを心がける。伸ばしすぎ、曲げすぎ、回しすぎ、不安をあおりすぎないようにする。高齢者はロコモの悪化、体力低下、寝たきりを防止する。術後に異常を感じたら股関節負荷を減らす、受診、定期チェックを行う〟等、股関節の主な疾患と治療法、外来で心がけているマネジメントについて述べた。
2日目特別講演2:
次代を担う君たちへ
公立大学法人福島県立医科大学常任顧問・
ふくしま国際医療科学センター常勤参与・
福島県健康医療対策監
菊地臣一 氏
菊地氏は、〝患者さんが教科書であるという格言は非常に重く、この格言を十分に理解し、それを実践する総合的な知識と技術が必要です。そこに至るまで相当な勉強が必要で、そのためには教科書、あるいは先輩、師匠から学ぶ、つまり何が分かって何が分かっていないのかが分からないと診療は出来ない。つまり、ニュートンの万有引力のエピソードのように、林檎を落ちるのを見ても気が付きません〟等、臨床家としての心得を述べた上で、次世代へのメッセージ〝新知見は、診療現場からしか得られない。「患者の痛み」を診るのではなく「痛みを持った患者」を診る。「どんな治療をするか」ではなくて「誰を治療するか」である。
人生は出逢いに尽きる。”人生の扉は他人が開く”のである。親は選べぬが恩師は選べる。組織からの学び、独りの無力、組織の勁さ、組織は変化(変質)するが継続していく。医療のプロとして、コメディカルスタッフや患者さんと同じ目線であれ。医師にだけ許されるルールはない。人間は人生が配ってくれたカードでやっていくもので、カードが悪いと愚痴をこぼしてはいけない。全ての出会いを大切に、プロとしての仕事は、双方に相手への信頼と敬意が必要。医療人として青春の一時期、寝食を忘れて何かに没頭するがあって良い。何になったかでなく、何をしたのかが重要である。
「愚直なる継続」は、あらゆる職種にとって大切なことである。私の”愚直なる継続”は、1日3回廻診(早朝、昼、消灯時)、3原則の徹底(時間、服装、礼儀)、帰宅後、読まなくても本を開く。徹底した模倣が創造性を生む。その理由は、先ず形から入る。模倣をすることで何故それが完成されたかが理解出来てこそ個性の発現へ繋がる。個性は出すのではなく出るものである。外来で私がしていることは、”遠いところ大変でしたね””痛くて大変ですね”と共感の提示。診察台の寝起きに際して、出来る出来ないに関わらず手を添える。スリッパや靴を揃える。”何かあったらいつでもご連絡下さい””お大事に”患者の安心感の獲得を行う。満足は無理でも納得できる医療を提供する。医療環境の矛盾や不条理に耐える忍耐力、”修行とは矛盾に耐えることである”。患者中心の医療に対応できる柔軟性、協調性が求められる。愚直に一つのことをやり続ける努力の継続”努力に勝る天才なし”。
歴史上、未曽有の転換期である。Science (EBM)とArt (NBM)の統合、治療に対する患者の高い満足度、第3者も納得する医療。視点を「病気」から「病人」へ。「凡庸な努力は凡庸な結果しか生まない」は一面の真実であり、高い目標を先ず設定して、それを達成するために自分に出来る全ての努力をここに集中する。”悔しさ”と”無念”を糧にせよ。”劣等感”こそが成長の鍵である。”悔しさ”と”無念”の経験は、他人の悔しさや無念に思いが至る。若いうちに修羅場を踏んで決断の経験を積むこと。他人は「情」でしか動かない。賛成はしてくれなくても納得させることに努力する。味方になってくれなくても敵にならなければそれで良い。逃れられない客なら笑って迎えること。自ら関係を絶つようなことはしない。競争は大事、しかし協調はもっと大事である。プロとしての良い仕事は、双方に相手への信頼と敬意がないと成立しない。自分の全て(立場、環境、出身など)に誇りを持ち、自分しかできない仕事をするのが真のプロである。自分の全て立場・環境・出身などに誇りを持って自分にしか出来ない仕事をすることです〟等々、熱いエールを送った。
1日目実技発表は、『ROM訓練によるグローインペイン症候群へのアプローチ手技』宮城県・柴田匡一郎氏、『膝関節ROM拡大に対する筋アプローチ法』岩手県・麥倉清高氏、『鎖骨骨折の整復固定法について』青森県・田中松雄氏、『左足関節に発生した典型的内反捻挫1例について―ビデオ画像から得られた受傷発生メカニズム―』秋田県・松尾秀正氏、『シンスプリントの治療―超音波治療器などを用いてのアプローチ法―』山形県・藤田直広氏、『足関節内反捻挫テーピング法の下地の改善』福島県・鬼澤武則氏ら、6発表。
2日目研究発表は、『接骨院・整骨院における問診の進め方に関する一考察~腰部捻挫(蓄積性・反復性損傷由来)のアンケート調査結果を踏まえて~』宮城県・若井晃氏、『足部内転運動がもたらすシンスプリントへの影響』岩手県・佐藤大介氏、『介護予防事業機能訓練と行政との連携』青森県・岡野信子氏、『骨盤の可動バランスの失調が右膝関節捻挫に与える影響』秋田県・李正圭氏、『初診時に迅速に診断出来なかった麻痺を伴わない橈骨神経管症候群の1症例』山形県・丹学氏、『指MP関節ロッキングの整復法~前腕回外位での整復~』福島県・遠藤徳雄氏ら、6発表であった。
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