（社）神奈川県柔道整復師会創立90周年記念式典
平成25年2月17日（日）、社団法人神奈川県柔道整復師会創立90周年・法人設立65周年の記念式典・祝賀会が、パシフィコ横浜（横浜市）にて盛大に開催された。
記念式典は和田秀樹副会長からの開式の辞によって幕が開け、国歌斉唱の後、式辞として壇上に上がった吉田充孝会長は〝今日のこの良き日に、多くのご来賓のご臨席のもと、神奈川県柔道整復師会創立90年・法人設立65周年記念式典をここに挙行できますことは、ひとえに皆様方のご厚情の賜物と感謝申し上げます〟と感謝の意を述べ、柔道整復術が公認された大正9年から現在に至るまでの柔道整復の歴史と共に、同会の歩みを振り返りながら、今日まで幾多の困難を乗り越え法人の礎を築いてきた先人達に大いなる敬意を表した。また一昨年に起きた東日本大震災において、震災発生後の約2か月の間に200名以上の会員が自らの施術所を休診にしてまでも現地に赴き被災地に寄り添ってきたこと、現在もその活動を続けている会員もいることなどに触れ〝そんな熱い心を持つ会員がこの社団法人に多く在籍していることを本当に嬉しく感じています〟と述べる一方、柔道整復師業界がモラルの低下など数々の問題を指摘されている事について〝神奈川県唯一の法人格を有する良識ある団体として会員の指導に重きを置き、正しい健康保険制度の運用と適正化に努め、また会員は社団法人所属会員として誇りと使命を心に留め、県民や行政、ならびに関係団体からの信頼を得続けなければなりません。また様々な事業を通し、県民の健康の増進と保健衛生の向上に寄与することを法人の第一の目的と考え、会員の協力の下、公益を目的とする法人事業を様々行なっていきたいと思います〟と決意を新たに式辞を締めくくった。
続く来賓祝辞では、黒岩祐治神奈川県知事より〝神奈川の最大の課題は圧倒的な勢いで高齢化が進んでいることです。長く生きられる時代が来ることはとてもいいことですが、多くの方が歳を取って病気になると介護が必要となります。これからは病気にならない老人や介護が必要にならない老人を増やすことにあらゆる政策を集中的に投入していきたいと考えています。そんな中でこの柔道整復師の皆様に対して私は大変大きな期待感を持っています。地域の中で皆様にしっかりお支えいただき、皆様と共に健康寿命日本一、元気な老人が沢山にこにこ明るく過ごす、そんな神奈川を作っていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します〟と述べ、創立90周年・社団法人設立65周年のお祝いの言葉と共に、深刻化する高齢化社会に対し柔道整復にかける期待の大きさを滲ませた。
続いて壇上に立った甘利明経済再生担当大臣は〝伝統というのは歴史の風雪に耐えてきた価値観であると考えています。数百年の歴史の中で、残すべき価値があるとして残されてきたものが伝統であり、柔道整復術というのはまさにその歴史が評価してきた伝統的な価値のあるものです。日本独自の医療技術ということも承知していますが、長い風雪に耐えてきたこの価値観を皆さんの手を通じて医療の一角をなす重要な医療技術として、これからも発展されていきますことを心からご祈念を申し上げまして90周年のお祝いのご挨拶とさせていただきます〟と柔道整復術が重要な医療技術であるという見解を示した。
また、公益社団法人日本柔道整復師会・萩原正会長からは、〝本日の式典会場である横浜市は大正9年に我が国で最初に柔道整復師試験が施行された場所です。柔道整復の歴史を語る上で、思い入れの強いこの地で貴会の隆盛された姿を目のあたりにしますことは誠に感慨深いものがあります。そして歴代会長の下、会員一同が一致団結され、ひたむきに精進を重ねた結果この喜びの節目を迎えられましたことは誠に敬意を表す次第です。昨年12月に行なわれた衆議院選挙の結果、自由民主党を中心とする政権が誕生し、政権公約と言うべき総合政策集J-ファイル2012では、柔道整復師の活動の支援が明確に記されました。今こそ厚生労働省をはじめとする関係官庁や関係機関との強固な連携を再構築し、柔道整復を必要とする国民の期待に応え続けるべく、日整の総力を結集して諸課題解決に向け舵を切り、様々な施策を強力に押し進めて参る決意です〟と、日整として関係各所と連携を強化し、業界の諸問題解決に向けて動いていくと熱く語った。
その他にも神奈川県議会・竹内英明議長、厚生労働省神奈川労働局・久保村日出男局長、公益社団法人神奈川県医師会・大久保吉修会長等、大勢の来賓の方々から祝辞が述べられ、記念寄贈品贈呈式、多数の表彰状の授与が行われた後、牧野吉一副会長による閉式の辞にて記念式典は終了となった。
その後に開催された祝賀会では、会員や来賓の他、業界関係者なども交え、（社）神奈川県柔道整復師会の創立90周年・法人設立65周年という節目を盛大に祝った。
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