日本超音波骨軟組織学会、超音波保険適用に向け日整へ協力要請
平成27年3月11日、一般社団法人日本超音波骨軟組織学会(以下、JSBM)の山田直樹会長・田中和夫副会長は日本柔整会館(東京都台東区)にある公益社団法人日本柔道整復師会(以下、日整)を訪問し、超音波診断装置による検査料の保険適用認可のため、学会の活動支援ならびに関係省庁への働きかけを要請した。(※添付1)
JSBMは平成6年の発足以降、都道府県ごとに研究会を立ち上げ各地で研究発表を行なっているほか、認定資格制度を設けて超音波診断装置の正しい取扱いの指導や学術知識・技術スキル向上を目的とした教育セミナーの実施に注力している。しかしながら、柔道整復師が将来にわたり超音波診断装置を使用するためには、超音波診断検査料が保険適用として認められる必要があるとし、このたび日整に協力を求めた。
JSBMの山田直樹会長は、〝医事課事務通達「施術所における柔道整復師による超音波画像診断装置の使用について」の通知文(※添付2)については、全国の柔道整復師の中で、超音波診断装置を使用することが認められているにも関わらず、未だに不安を抱いている方もおられる。検査料が保険適用になれば安心して使用できるのではないか。JSBMは超音波診断装置を使用するにあたり、正しい観察法を身につけ機器の誤った使用による事故を防止することを念頭に置いて活動している。柔道整復師の今後のため、そして社会貢献、国民の医療のために超音波診断装置が柔道整復師に必要なものであると知っていただきたい〟とし、外傷のスペシャリストである柔道整復師にとって超音波診断装置が如何に有効であるかを強く訴えた。
日整の工藤鉄男会長は、〝厚生労働省審議会の場で、我々柔道整復師の日々の施療に対するエビデンスを求められている。その意味において、超音波診断装置で得られる情報の意義は大きい。検査料については〝即結果が出るということではないが、何らかの方向性は見えてくるだろうと考えている。新しい点数項目として認められれば普及率も上がり、機械の値段も下がるだろう。また当審議会に於いては、柔道整復業務にかかる諸データの学術的検証なども求められているところでもあり、日整に所属する会員だけではなく、全ての柔道整復師が使うことができ、これからスタートする医療制度改革に伴う仕組みに参画・貢献し、地域の患者に安心・安全を与えるという方向に持っていかなければならない。柔道整復師の集団の1つであるJSBMは、業界が、必然的に大同団結しなければならないこの時代に良きパートナーとなり得る。互いに協力し合い、我が国国民全体に貢献可能な、超音波診断装置を使用できる制度の構築に向け、厚生労働省、日本医師会等に、丁寧な説明をしてゆく努力をする〟と述べた。
両者はこれから継続的に意見交換をしていく必要性があるとの認識で一致した。日整は今回の要請を受け、厚生労働省への働きかけを進めていく方針だ。
約一時間の協議を終えたJSBMの田中副会長は〝有意義な話し合いをすることができた。これを機にJSBMへのご協力と、この活動をより大きな運動として盛り上げていくためにも今後共、工藤会長の力強いリーダーシップに期待したい〟と意気込みを語った。
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