第15回医療オリンピックC-1 2017決勝大会開催
平成29年11月12日(日)13時より、東京国際フォーラム(東京都千代田区)にて『第15回医療オリンピックC-1 2017決勝大会』が盛大に開催された。
開会式では大会主催者でもある整骨院振興協同組合・近藤昌之代表理事が挨拶。
近藤氏は〝過去の時代の積み重ねが今という時代を作っている。今の積み重ねが未来を作っていき、ここでの切磋琢磨が新しい時代を作って行く。
治療家は院の中にこもりあまり表に出ていかないという特徴があるが、「見る」「体験する」「感じる」「競い合う」ということが、業界の水準を上げるために必要だと感じている。これからの超高齢化時代において、無害な治療が提供できる柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師のマンパワーは新しい時代を切り開く可能性をもっている。寝たきりにさせない、車椅子に乗せないためにも運動機能を強化する以外にない。
運動機能のスペシャリストである柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師がその役割を担って行く。是非、「新しいマインド」「新しい技術」「新しい知識」を競い合うことで学んでいって欲しい〟と、これからの時代にますます柔道整復師、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師が必要になると訴え、参加者の技術・知識の研鑽に期待を寄せた。
近藤氏に引き続き、参議院議員・石井苗子氏、衆議院議員・中谷一馬氏が挨拶を行い、東京都知事の小池百合子氏からの祝電が読み上げられた。
実技王
施術者が持つ「技術(得意技)」を競う競技。決勝大会では予選を突破した3名が出場し、会場の参加者に対し、自分が持つ技術(得意技)を8分間の時間制限の中でプレゼンテーションしながら実技を行う。「プレゼンテーション」「施術」「全体評価」「審査員評価」の審査項目に「会場投票」を加えた5項目で審査が行われた。
矯正王
様々な手技を用いて3分間以内で身体の歪みを矯正する技術を競う競技。決勝大会では地区予選を突破した出場者と前回大会優勝者を合わせた8名が出場。審査には姿勢計測システム「シセイカム」を用いて、正面、側面、ねじれの3つの視点から身体のゆがみを分析し、施術前後の数値から審査。そこに患者評価、審査員評価を加えた審査が行われた。
医識王
治療家としての医療知識を競うコンテスト。まずは大会当日に参加者全員による50問の予選問題で決勝戦に進出する上位5名を決定。決勝戦では司会者が読み上げるクイズに早押しで回答し、先に5ポイント獲得した者が優勝。
診断王
「診断力」を競う競技。決勝大会では地区大会を突破した出場者と前回大会優勝者を合わせた4名が出場。患者さんに対する問診から診断までを8分間の制限時間の中で実際に行い、診断の的確さや説明の内容、患者さんへの接遇力を競い合う。「問診」「視診」「触診」から「傷病、保険説明」までの一連の流れに「接遇力」「患者さんの感覚」の要素を加えた6つの項目で審査が行われた。
包帯王
包帯巻きの技術を競うコンテスト。決勝大会では地区大会を突破した13名が出場。包帯巻きの見栄え、きつさ、実用性といった複数の審査項目を設け、獲得した総合ポイントを競い合う。準決勝までは足関節、3位決定戦は足関節に加え、肩関節の包帯巻きを、決勝戦は足関節に加え、膝関節、手指、肩関節の包帯を続けて巻き審査を行った。
刺鍼王
刺鍼の技術を競うコンテスト。決勝大会では地区大会を突破した出場者と前回大会の優勝者を合わせた16名が出場。長さのことなる2種類の鍼(3番1寸3分、3番1寸6分)を使用し、それぞれ1分ずつ片手挿管による刺鍼を行い計2分間の総刺鍼数で勝敗を決する。審査は「刺鍼カウンター」を使用し、自動的に本数をカウント。そのうち違反を行なった本数を差し引き、正しく刺鍼した本数を合計ポイントとして競い合う。
普段通りの実力を発揮できたと笑顔の参加者もいれば、決勝という大舞台に実力を出し切れず悔しさをあらわにする参加者もおり、各々が普段の施術に真剣に取り組み、技術研鑽を積んでいる様子がうかがえた。また、客席からは参加者に対して熱い声援も飛び交うなど、活気が溢れる大会となった。
全競技終了後、各部門の成績上位者に表彰や副賞などが授与された。
閉会挨拶として登壇した一般社団法人全国柔道整復師連合会・田中威勢夫代表理事は〝大会に出た先生方はその高い技術を後輩達に伝える義務がある。
そして全国柔道整復師連合会としては、先生方の高い技術を多くの人々に伝えていく義務があると感じている。
今、災害が起きた時に即座に対応できるのは柔道整復師である。医療の世界は日進月歩。
新しい技術を開発して、私達の活動にも手助け頂ければありがたい〟と挨拶を行い、第15回医療オリンピックC -1 2017決勝大会を締めくくった。
医識王
優勝:岡村基樹(高根台中央整骨院)
診断王
優勝:阿野智也(あの鍼灸整骨院)
準優勝:槌谷伸輔(高根木戸接骨院)
第3位:杉野貴久(西船南口中央整骨院)
刺鍼王
優勝:田邉秀行(船橋中央整骨院)
準優勝:藤﨑太輔(夢のはり灸接骨院)
第3位:新川兄虎(沖縄統合医療学院)
矯正王
優勝:半田一真(下総中山整骨院)
準優勝:須賀井啓輔(津田沼中央整骨院)
第3位:金子尚樹(ひらいはりきゅう整骨院 大塚院)
包帯王
優勝:泉武瑠(瑞江駅南口整骨院)
準優勝:志津田俊(パルモ紺屋町整骨院)
第3位:坂井達哉(笑顔道 笑福整骨院)
実技王
優勝:吉岡正洋(日本治療アカデミー)
準優勝:山邉信一(bodywork studio BASE Conditioning Labo)
第3位:郡司学(本八幡中央整骨院)
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