(公社)日本柔道整復師会「匠の技 伝承」プロジェクト プレ講習会開催される!
(公社)日本柔道整復師会は、柔道整復術公認100周年の節目となる2019年度に、保険取り扱いの柱となっている骨折と脱臼の保存的治療に焦点を当て、その整復手技と固定方法や超音波観察装置による的確な判断技術向上に向け、「匠の技 伝承」プロジェクトを立ち上げる予定である。
そのプロジェクトの運営並びに本開催事前準備のための講習を兼ねて、プレ講習会が、平成31年1月27日(日) 東京都柔道整復師会館で開催された。
講習会には関東地区の学術教育部員及び講師、運営者28名が参加し、はじめに(公社)日本柔道整復師会 学術教育部長の長尾淳彦氏が、開催の目的・意義を説明し、「プレ開催は本番への助走です。皆さんのご意見を参考にしながら今後進めていきたい」と述べた。
続いて、(公社)日本柔道整復師会 副会長 萩原正和氏が「柔整の骨折・脱臼の取扱いが少なくなっている今、原点に戻り技術を継承していきたい。日整としてもどのようにしていったらベストとなるか検討中です。より良き研修となるよう皆で進めてほしい」と述べた。
引き続いて、(公社)東京都柔道整復師会 副会長 新井 宏氏が「骨折・脱臼の施術が減り資格そのものが危ぶまれる。制度改革で内容は充実していくが、それだけではなく本当の意味での匠の技が重要になってくる。この事業がうまくいくように、日整学術部に協力していく」と述べた。
その後は、以下の内容でプレ講習会が実施された。
講義1 (13:10~13:30)
肩甲上腕関節の機能解剖
学術教育部 米田博伸氏(奈良県)
肩甲上腕関節の解剖を紹介し、構造の特徴などを概説。
講義2 (13:00~14:30)
超音波で観察する肩関節の解剖と肩関節脱臼
学術教育部 佐藤和伸氏(東京都)
株式会社エスエスビーの協力のもと、モデルを使って実際の超音波画像を提示し、講義1を受けて超音波解剖を詳述。また肩関節脱臼や脱臼骨折などの超音波画像を紹介し説明。
講義3 (14:30~14:55)
肩甲上腕関節脱臼の発生機構(機序) メカニズムの理解
高須周平講師
烏口下脱臼の発生機転やコッヘル法による整復を、FraDisビデオと骨模型シミュレータを使い説明したあと、聴講者全員が実際にシミュレータに触れて整復法を体験。
講義4 (15:05~16:50)
肩甲上腕関節脱臼の整復・固定
高崎光雄講師
肩甲上腕関節の構造や肩関節脱臼の発生機序や特徴、合併症などを説明したあと症例を提示。種々の整復法を動画で紹介して、固定法や後療を説明。
閉会の辞 (16:50)
学術教育部長 長尾淳彦氏
(公社)日本柔道整復師会は、「匠の技 伝承」プロジェクトにて2019年度は6回の講習会を開催予定であり、正式なスケジュールは2月に決定されるとのことである。
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