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「第30回柔道整復療養費検討専門委員会」開催される

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2025年2月28日(金)、全国都市会館(東京都千代田区)において「第30回柔道整復療養費検討専門委員会」(以下、検討専門委員会)が開催された。

第30回柔道整復療養費検討専門委員会

本会議では、柔道整復師の施術所におけるオンライン資格確認を議題とし、厚生労働省によるオンライン資格確認の導入状況および今後の対応スケジュール等についての説明の後、各委員の意見が交わされた。

厚生労働省による説明

柔道整復師等の施術所におけるオンライン資格確認の導入状況

柔道整復師施術所では、37,985施設 (84.9%)が利用申請済、36,161施設(80.8%)が準備完了となっている。一方で、令和6年12月26日時点で、利用申請を行っていない施設に対して状況調査を行ったところ、柔道整復施術所では直近1年間において受領委任払いを実施していた施術所が約63%あり、そのうち約31%がやむを得ない事由がある、または併設の従たる施術所であると回答した。また、やむを得ない事由はないと回答した方のうち、約14%は導入予定を立てていないと回答している。

この調査結果から、直近の導入状況も踏まえた今後対応が必要な施設数は、やむを得ない事由等に該当しない6,337施設(直近1年間で受領委任払いの実施無しの施術所を含む)と考えている。今後も各団体にご協力いただきながら実態把握に努めたい。

未導入施設への対応策(案)とスケジュール

今後の対応スケジュールとして、令和7年12月2日の紙の保険証の経過措置終了後は、原則として患者が保有するマイナ保険証か資格確認書のいずれかによる資格確認を行うこととなり、オンライン資格確認を導入していない場合には、例えば、マイナ保険証のみを持参した患者に対して追加で被保険者番号等を確認する必要が生じるなど、患者側、施術所側双方に負担が生じることとなるため、速やかにオンライン資格確認の導入をお願いしたいと考えている。

令和7年4月からは導入の要請を実施するとともに、導入に向けた丁寧な周知や支援を実施することとしたい。具体的には下記の通り。

  • 未導入施設に対し、改めて速やかな導入を要請し、今後も未導入の状態だと集団指導に移行する旨や受領委任の取扱いを行うことが中止となり得る旨を通知(1回目)
  • 未導入施設に対し、導入状況調査で把握した施術所のニーズに対応できるよう、より丁寧な案内文書を送付
  • 補助金による導入支援:令和6年度と同様、導入に当たっての補助を令和7年度も継続して実施
  • 協力金事業:オンライン資格確認を導入し利用登録している施術所に対し、施術所におけるマイナ保険証利用の働き掛けに対して、協力金をもって取組の後押しを行う

※やむを得ない事由に該当する旨の回答があった施術所を除く

同年8月からは、未導入施設に対し、今後も未導入の状態だと令和7年12月目処に集団指導に移行する旨や受領委任の取扱いを行うことが中止となり得る旨を通知し、必要に応じて受領委任の取扱いを中止する旨の届け出を行うよう促す。令和8年夏頃には、やむを得ない事由に該当せず、受領委任の取扱いを中止する旨の届出を行っていない場合、令和8年12月を目処に受領委任を行うことが中止となる旨通知を行う。このように未導入施設に向けた周知を繰り返し行うなど丁寧に働きかけつつ、令和8年12月までに対応していきたい。

協力金事業

マイナ保険証を所持していない患者等に対して、マイナ保険証の利用促進のため、ポスターやチラシの掲示、患者へのチラシ配布や声掛けなどの働き掛けを行うことを前提に、オンライン資格確認を導入し利用登録している施術所に対して施設当たり5万円の協力金が支払われる。

補助金による導入支援

オンライン資格確認(資格確認限定型:簡素な資格確認の仕組み)に必要な機器(PC等に接続する汎用カードリーダー、タブレット・スマホ等のモバイル端末等の機器)の導入支援を目的とし、令和7年度も4.1万円を上限とする実費補助を継続して行っていく。

各委員からの意見(概要)

施術者:現行の療養費申請では被保険者世帯主の記載が必要になるが、開発者情報では個人情報保護の観点からか住所情報を渡す予定はないとされている。医科では保険証の記号番号のみで患者住所が確認できる。利便性を考えると療養費でもそのようにしてほしい。また、現在オンライン資格確認では患者氏名の誤字表記問題が散見される。医科ではカタカナ表記でも対応できるが、柔道整復でも対応してほしい。

保険者:最終的な受領委任取扱中止措置までは2年近くかかるスケジュールだが、あまりに期間が長いと訴求性も低くなってしまう。もっと短い期間で完了することはできないものか。

厚労省:令和7年4月から状況を把握しながら対応していきたいと考えている。通知を行い、期限を切って勧告・説明していかない限りは受領委任取扱中止のステップには繋げられないと考えている。

施術者:受領委任取扱中止まで約2年というスケジュールだが、登録が行き届いていない原因としてオンライン資格確認の導入には機器だけではなくネット環境が必要であり、普段から取り扱い件数が少ない施術所が躊躇していると考えられる。受領委任中止は重要な問題であるため、丁寧な周知と支援のためにも2年間は必要。

施術者:受領委任取扱が中止された場合、再度受領委任を扱うことはできるようになるのか。その方法や道筋まで考えているのか。

厚労省:オンライン資格確認の未導入により受領委任取り扱いが中止された場合は、オンライン資格確認を導入していただくことが要件と考える。また中止措置に至ることがないよう、導入に向けて皆様のご意見を伺いながら進めていきたい。

施術者:大規模災害の発生によりインフラ整備が間に合わない等、特段の事情があってオンライン資格確認が導入できない場合はどう対応するのか。

厚労省:災害が発生した場合はその時点できちんと対応していく。まずは今回提示したスケジュールで進めていきたい。

保険者:未導入施設にどう対応していくかが課題。2年にわたるスケジュールが出ているが、そうではなく、現行の健康保険証が利用不可となる令和7年12月時点で未導入施設が無くなるよう考えるべきではないか。
以前の検討専門委員会でオンライン資格確認導入に伴い施術者団体にも協力をお願いしたところ、すべての施術所に対し適切に指導すると明言されていたが、個人任せになってしまっているのではないか。今後はどう対応するのか。

施術者:関係業者とも協力しながら、各個人の施術所に赴いて導入支援を行っている。厚労省のデータがあるが、団体に所属していない施術者に声が届いているのかは疑問。まずは所属会員から鋭意対応していく。

施術者:文書通知や講習会で会員には徹底的に働きかけている。ただ高齢で導入を迷っている方もいる。オンライン資格確認導入に際しての補助金の延長や協力金もあるので、改めて働きかけていきたい。

保険者:医科歯科調剤もなかなか進まなかったが、ある時から伸び始めて直近では9割程度になっている。大変だったと思う。そのような状況の中で、同様の公的医療機関である柔道整復が同じようにはできないとは言えないのではないか。「医科歯科と同じような環境を作る」「本年12月までに導入率100%にまで持っていく」と、各団体の方々に威信をかけて宣言していただきたい。

施術者:導入の初期段階から、PC等が苦手な高齢の施術者が近隣にいたらサポートしてもらえるよう若い先生方に協力を仰いでいる。機器の補助だけではなく設置に関するサポートもあればもっと早く進んでいたように思う。一人も取りこぼさずに進めることが基本だと思う。精一杯やっていくのでご理解いただきたい。

最後に座長より、今後の対応策とそのスケジュールに関して〝様々なご意見ご要望をいただいたが、他にも必要な対策があるかどうかの検討も含め、座長一任ということで承認いただけるか〟との問いかけがあり、各委員から賛意が示された。

次回の専門委員会の開催日程は未定となっている。

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