介護3割負担、来年8月から導入
所得の高い高齢者が介護保険サービスを利用する際の自己負担を来年8月から3割に引き上げることを柱とする改正介護保険関連法が26日、参院本会議で自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。厚労省の推計では、利用者全体の3%に当たる約12万人が負担増の対象となる。
介護サービスの自己負担は原則1割だが、平成27年8月から一定所得(単身で年金などの所得が年280万円以上)のある人は2割になった。3割負担となる具体的な所得水準は今後政令で定めるが、厚生労働省は単身で年340万円以上(年金収入のみでは344万円)、夫婦世帯で年463万円以上を検討している。
40~64歳が支払う介護保険料については、収入によって負担が増減する「総報酬割」という計算方法を導入。大企業の社員や公務員ら約1300万人は負担が増え、中小企業を中心に約1700万人は負担が減る。今年8月から保険料の2分の1に反映し、段階的に割合を増やして32年度に全面実施する。
高齢者らが長期入院する介護療養病床の廃止時期を当初予定の29年度末から35年度末に6年延長し、新設する「介護医療院」への転換を促す。悪質な有料老人ホームの指導監督を強化し、「事業停止命令」措置を来年4月から創設する。
<ニュースソース>
産経新聞(2017/05/26)
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