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(公社)日本柔道整復師会 第34回東北学術大会宮城大会 開催!

2013/08/16

藩主政宗公の直系子孫であることを忘れてはならないと幼少のころから言われて日々伊達家の歴史の中で生かされていることを感じている。昭和62年に制作されたNHKの大河ドラマ独眼竜政宗は47.9%の視聴率でいまだに記録は破られていない。敵味方限りなく尊い犠牲があることを心に留めながら監修にあたった。因縁の浅野長政氏ご子孫との対面。かつて先祖が命をかけて戦ったその日の出来事。絶交の歴史をここで終りにしませんかと申し出、398年ぶりに両家和解の茶会を開いた。

歴史というものは過去を検証することも学問であるが、今ここに新しい歴史が生まれることを実感した。今から402年前、慶長三陸の大津波、東日本大震災は丁度その400年後に発生し、規模範囲がほぼ同じだったことが判明した。政宗公はキリシタンを擁護していた。スペインとの交易、仙台藩自らの手で船500トンを建造。世界で初めて環太平洋の周航を目的として、当初計画は徳川幕府の承認を得てのことであったが、家康は禁教令を発布、計画は失敗に終った。唯一日本から世界を目指すという逆転の発想。政宗公は、このことをやりたかったと私は感じている。

天下取りには20年遅く生れてしまった。伊達の黒船は世界を舞台にして、伊達の歴史を後世に残していく。私の心には政宗公のそういう思いが伝わってくる。派遣から400年、派遣の3年前に三陸大津波があった大変な時期であったが大変な事業を行われた。その勝敗の行方は未来の人に託そうではないか。真剣に生きた思いを託そう。未来の人へ伝えようではないか。この度の吉報は、復興を目指す吉報となった。皆さん方は困難を乗り越え、私達はその力を支えにして次の時代に紡いで、未来の人達にしっかりと残していかなければならない。祖先を崇拝するものは自己を尊敬する人である。我々が今日この地にあるということは、これ偏へに祖先の努力の賜物である。歴史を没却して現在あるとは考えられない。過去において祖先は我々の現在を思い、血と肉とことごとく伝え奮闘したのである。その子孫である我々はその努力を思わねばならぬのではないか。過去の歴史に発奮する者は必ず勝利者である。あらためて現在に生きる、未来を紡ぐ私達は過去における歴史の偉大さを思う。現代人を生んだ祖先の努力を決して忘れてはならない。この言葉を残して私の役目を終わらせていただきます。〟と結ばれた。淡淡と語られる姿は神々しく魂が浄化されるような講演であった。

 

その後、研究発表「陳急性足関節内反捻挫を有する患者における身体各部の主訴(疼痛)について」谷川弘氏(青森県)、「シンスプリントに対するDSISテーピングの応用」森元利和氏(秋田県)、「特徴的な姿勢をとる―側肩筋部痛四症例からの一考察」田頭一志氏(岩手県)、「TPP規制緩和と医療の行方」原田洋典氏(山形県)、「構造的アンバランスが障害発生のメカニズムに及ぼす力学的影響」鴫原一信氏(福島県)が行われ、特筆すべきは宮城県「柔道整復学」構築研究委員会委員・田村博氏、委員長・岩佐和之氏、前副委員長・新井田一吏氏らによる『いわゆる「柔整捻挫・挫傷」に関するアンケート結果についての考察―上肢について―』で、捻挫・挫傷の概念・定義の共通解釈に一石を投じる内容であった。

実技発表は、「肩周辺の過剰緊張(肩こりを含む)への臨床実技」千葉歩氏 (青森県)、「足アーチテープの効用」佐藤智之氏(秋田県)、「有窓テーピングの応用」小山田徹男氏(岩手県)、「即、その場で痛みを取るキネシオテーピング法」奥山治朗氏(山形県)、「足踵組織(heel pad)の退縮や萎縮による踵骨痛(painful heel)に対するテーピング法の工夫・第2報」岩佐和之氏(宮城県)、『足関節捻挫の再発予防におけるテーピング方法の一考察「中間位固定と足の形状を考える」』藤井裕文氏(宮城県)の6題。 またランチョンセミナーでは、(公社)日本柔道整復師会保険部 介護対策課 三谷誉氏、藤田正一氏による『柔道整復師と介護保険について-機能訓練指導員として現場で直ぐに実践できる運動実技を含めた必要なskill-』と題し行われた。

 

閉会式の前に行なわれた表彰式では、役員表彰は及川磨氏(岩手県)・大河原孝氏(岩手県)の2名、役員永年表彰は小山健氏(山形県)、学術・技術表彰は該当者なし、功労賞は佐藤金一氏(青森県)ら9名、会員永年表彰は鎌田光教氏(秋田県)ら20名が表彰された。

最後に宮城県「柔道整復学」構築学会名誉会長であり医学博士・佐藤揵氏が講評を述べ盛会裡に終了した。

 

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