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柔道整復師と介護福祉【第65回:障害福祉サービス「生活介護」vol.1】

柔道整復師と介護福祉 特集

障害福祉サービス「生活介護」vol.1

(1)生活介護とは

障害を持つ人への支援サービスの一つ
生活介護は、

  1. 障がい者の社会参加や自立の促進
  2. 生活の改善
  3. 身体機能の維持向上

などを目的とした、障害者に対する支援サービスの一つです。また、障がい者支援施設や生活介護事業所などにおいて、常時介護を必要とする障がい者が主に日中の時間帯に利用できるサービスとなります。

(2)生活介護は「障害者総合支援法」のサービス

生活介護は、2013年に施行された「障害者総合支援法」に基づく障がい福祉サービスの中の一つです。この障がい福祉サービスには、「介護給付」や「訓練等給付」、「自立支援医療」といったそれぞれの利用者に給付される「自立支援給付」と、市区町村や都道府県といった自治体が独自に提供する「地域生活支援事業」があります。

このうち生活介護は介護給付における一つのサービスとなります。
障害者支援区分によって対象者の規定があります。そのため、この介護給付サービスを利用するには、市区町村に申請した上で、「障害支援区分」の認定を受けなければなりません。

(3)生活介護における人員配置

生活介護における人員配置についてご説明します。

  1. 管理者:
    常勤
  2. 医師:
    日常生活の健康管理及び療養上の治療の指導を行うために必要な人数
  3. 看護職員:
    生活介護の単位ごとに一人以上
  4. 理学療法士または作業療法士:
    利用者に対して日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う場合は、生活介護の単位ごとに当該訓練を行うために必要な数
  5. 生活支援員:
    生活介護の単位ごとに一人以上
  6. サービス管理責任者:
    利用者数60人以下の場合1人以上、また利用者数 61人以上の場合1人に利用者数が60人を超えて40又はその端数を増すごとに1人を加えて得た数以上

(4)生活介護の目的

生活介護は、常時介護を必要とする障がい者の社会参加を促すほか、入浴や排泄、食事等の介護、創作活動、生産活動といった機会を提供します。その中で自立の促進や生活の改善、身体機能の維持向上などを図ることを目的としています。また、障がい者の自立支援や社会参加も大きな目的です。

(5)生活介護の対象者

生活介護サービスを利用できるのは常時介護などのサポートが必要な障がい者となりますが、条件としては以下の項目に該当している必要があります。

<50歳未満の場合>

  1. 障害支援区分3以上
  2. 施設入所支援を併用する場合は区分4以上

<50歳以上の場合>

  1. 障害支援区分2以上
  2. 施設入所支援を併用する場合は区分3以上
  3. また、障害支援区分が上記以下の場合でも、 生活介護サービスを利用できる場合があります。生活介護と施設入所支援との利用の組合わせを希望しており、指定特定相談支援事業者によるサービス等の利用計画案を作成する手続きを経た上で、市町村によって利用の組合わせが必要と判断された場合のみです。このうち、以下のような場合には、原則として平成24年4月以降の支給決定の更新の際に、サービス等利用計画案の作成を行なった上で、引き続き生活介護を利用することが可能となっています。
  1. 障害者自立支援法の施行時において、通所施設も含む身体・知的の旧法施設を利用していた、「特定旧法受給者」
  2. 障害者自立支援法施行後に旧法施設に入所していて、以後継続して入所している場合
  3. 平成24年4月の改正児童福祉法の施行の際に指定医療機関を含む障害児施設に入所していた場合

(6)生活介護にて提供されるサービス内容

生活介護の主なサービス内容とは?

  1. 入浴や排泄、食事などの介護
  2. 調理や洗濯、掃除をはじめとした家事支援
  3. 生活などに関する相談や助言
  4. その他、日常生活上で必要な支援
  5. 創作的な活動や、生産活動の機会の提供
  6. その他の身体機能あるいは生活能力の向上のために必要な援助
  7. レクリエーションや軽い運動の支援なども支援の一部になります。
  8. 身体的な介護だけでなく、相談や助言など精神的な支援も生活介護に含まれます。
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