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柔道整復師と介護福祉【第47回:放課後デイサービス③】

柔道整復師と介護福祉 特集

重症心身障害児を主たる施設

重症心身障害児を主たる①児童発達支援事業所、②放課後等デイサービス、③重症心身障害児施設では、肢体不自由と知的障害の両方を持ち、自立が難しく、日常生活全般にわたって介護を必要とする子どもの健康管理や、日常生活支援、生活指導などを行っています。

重症心身障害児

肢体の不自由、知的障害、言語障害など、様々な障害を重複しております。手足の機能や言語機能、食事や排泄などの日常生活で必要なことの殆どを、自分ひとりで行う事ができません。また、生命の危険が大きいため、医療管理を欠かすことができない現状です。

一般的に「児」の施設なので、0歳~18歳くらいまでが対象です。

①②※主たる対象を重症心身障害児とする場合の人員基準

人員基準

従業者
児童指導員又は保育士:1人以上
・児童指導員は資格要件要
(職種:看護師、社会福祉士、精神保健福祉士等)

嘱託医:1人以上

看護師:1人以上

児童発達支援管理責任者:1人以上
(うち1人以上は常勤かつ専従)
・資格要件あり
・管理上支障がない場合は、管理者との兼務は可

機能訓練担当職員:1人以上
(職種:理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理指導担当職員「大学で学科で心理学を専攻している者」)

管理者
常勤で、かつ、原則として管理業務に従事するもの。
(業務に支障がない場合は他の職務の兼務可)

③重症心身障害施設では、施設長、事務長、児童指導員、保育士、職業指導員、心理職員、看護職員、機能訓練員、栄養士、医師、調理員などがいます。

医師、看護師の役割

特に、医療的ケアが必要な人が多いため、医師、看護師が、生命の保全や感染症などの疾病の予防、健康管理を行います。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は、食事や排泄、移動、言語の理解などの日常生活動作の指導を受け持ち、子どもの能力に合わせてリハビリを行います。

保育士、児童指導員(社会福祉士)

保育士や児童指導員は、子どもの日常生活全般を支えます。子どもが持つ興味や能力を見出して支援し、施設内の環境整備や改善等を行います。
また、施設の職員達は、季節行事などのレクリエーションを計画、単調になってしまいがちな施設での生活に変化をもたせます。

重症心身障害児施設での専門職

保育士、臨床心理士、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医師、栄養士・感衿栄養士、調理師などが配置されます。

重症心身障害児施設の施設概要

重症心身障害児施設は、身体と知能の両方に、重度の障害を持つ子どもの療育を行います。

療育

療育とは、医療的ケア(看護、治療、予防など)と、教育的ケア(育成、指導、訓練など)のことです。重症心身障害児施設は、公立、法人立、国立、独立行政法人国立病院機構などが運営、生活費は公費、医療費は、社会保険などによって支援されています。また、重症心身障害児施設は、児童福祉法に基づいた福祉施設ですが、同時に、医療法で規定されている病院でもあることから、医療、看護、介護、学校教育、リハビリテーションなど、各種機能が統合された施設となっていて、連携した療育ができます。呼吸機能や嚥下機能、消化器、てんかん発作など、医学的管理を絶えず必要とする子どもや、年齢を重ね、身体疾患が重症化した人、行動障害を子どもなどに対し、医学的援助と人間らしい生活ができるよう、あらゆる支援に取り組んでいます。

重症心身障害児の課題

現在、日本には約9万人の身体障害児がいます。子どもの身体障害は肢体不自由が一番多く、全体の65.8%を占めています。

また、脳性まひ(25.9%)、心臓疾患(13.3%)が原因で身体障害を持つ割合が多いです。

脳性まひなどは出生時の損傷によることが多いです。

重症心身障害児を支える仕組みはまだ不十分で、家族を支える仕組みや、NICU(小児急性期病棟)の次に行く場所が保障されることが必要です。また、重症心身障害児は、医療的なケアが必要なために教育を受けるのが難しい状況にあります。

重症心身障害児を抱える親の負担はとても大きいのですが、親の人生、子どもの人生、それぞれの人生が独立して、楽しいものであってほしいと強く願っています。

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