柔道整復師と介護福祉【第29回:介護保険制度の歴史シリーズ③】
介護保険制度は、主に高齢者を対象とした社会福祉(高齢者保健福祉)の一つとして2000年4月から実施された政策です。
急速に進む高齢化と、それに伴う医療費の増加に対する対策として制定されました。
被保険者が支払う介護保険料について
被保険者(加入者、保険料を納入する人)
被保険者とは、40歳以上の国民で、次の二種類に分けられます。
- 第1号被保険者
65歳以上の方で要支援、要介護状態になったときに介護サービスを受けることができます。
保険料に関しては、市区町村ごとに決定されます。原則として、年金から天引きされます。(特別徴収) - 第2号被保険者
40歳~64歳までの方で、保険料を納めるだけでは原則としてサービスは受けられません。例外として、特定疾病(16種類)が原因で、要支援、要介護状態になったときに介護サービスを受けることができます。医療保険の保険者(国民健康保険組合、健康保険組合、共済組合、協会けんぽなど)が所得などに応じて金額を決定し、医療保険料とともに徴収されます。配偶者の分も一括して、徴収されております。
注意事項
介護保険は、社会保障制度のため40歳以上の方は全員、加入が義務づけられています。
特定疾病(16種類)
① がん末期
② 関節リウマチ
③ 筋萎縮性側索硬化症
④ 後縦靱帯骨化症
⑤ 骨折を伴う骨粗鬆症
⑥ 初老期における認知症
⑦ パーキンソン病関連疾患
⑧ 脊髄小脳変性症
⑨ 脊柱管狭窄症
⑩ 早老症
⑪ 多系統萎縮症
⑫ 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
⑬ 脳血管疾患
⑭ 閉塞性動脈硬化症
⑮ 慢性閉塞性肺疾患
⑯ 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
上記特定疾患を既往している場合は、40歳から介護保険申請が可能です。
介護保険徴収額の経緯
第1号被保険者(65歳以上)が支払う介護保険料3年ごとに設定されています。
※全国平均です。各地域で金額は異なります。
第一期(2000年、2001年、2002年)2,911円
第二期(2003年、2004年、2005年)3,293円
第三期(2006年、2007年、2008年)4,090円
第四期(2009年、2010年、2011年)4,160円
第五期(2012年、2013年、2014年)4,972円
第六期(2015年、2016年、2017年)5,514円
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