ご高診願い・紹介状の書き方について【第10回:医師への対診・紹介例⑩】
§ 〇〇接骨院 〇〇先生 ご侍史
- 患者:18歳 男性
- 10月4日ランニング中に左大腿後面に雑音生じ、以後皮下出血・疼痛が続いています。
物療必要と思います。よろしく御加療の程お願いします。
§ ××整骨院 院長先生
- 患者:49歳 男性
- 急性腰痛及び腰部脊柱管狭窄症 X-Pにて変形著明です。又間欠性跛行もみられます。
骨盤牽引、Hotpack、椎間及び右坐骨神経を中心に御加療お願いします。1回/月様子見せてください。
§ ◇◇病院 脳神経外科 〇〇先生御侍史
- 患者:62歳 男性
- 引っ越し作業にて腰部を損傷し甚だしい疼痛を訴え加療いたしました。日常生活動作は可能となりましたが、以前より軽度の間欠性跛行様症状と左下腿のシビレを有しておられることからご高診賜わりたく存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
特に虚血性は否定され、MRI検査にてL4/5腰椎間レベルでの脊柱管狭窄を僅かながら認めます。まだ保存的療法で加療をつづけられればと思います。ご紹介ありがとうございました。
§ △△整形外科 △△院長先生御侍史
- 患者:49歳 女性
- 自宅にて脚立から転落し右肩を強打されました。肩関節脱臼位にありますが骨傷を伴っていると愚考いたします。ご高診並びにご指導賜りたく何卒よろしくお願いいたします。
X-Pにて右肩関節脱臼骨折(大結節骨折)を認めます。3~4週間の胸壁固定を必要と考えます。3~4週後に再来させてください。又大結節部の転位可能性があるようでしたら来院させてください。入浴は禁止です。
§ ××病院整形外科 〇〇先生
- 患者:32歳 男性
- 転倒した原付バイクを起こす際に腰部を捻り負傷され、背腰部痛を訴え加療しました。腰部から殿部に至る筋緊張が去り難く神経症状によるものと愚考いたします。ご指導賜りたくお願い申し上げます。
右第1仙椎神経根症状(腰椎々間板症hard disc herniation)を認めますが、下肢挙上試験陰性で強状態ではありません。腰椎牽引療法(間歇20㎏)で改善得られると考えます。
§ 〇〇病院 脳神経外科部長 ◇◇先生御侍史
- 患者:75歳 男性
- 転倒により背部腰部疼痛の柔整治療を致しており良好なる経過を得ているものと愚考しておりますが、以前より意識が遠のくような症状が出現するとの訴えがございます。ご高診賜わりたく何卒よろしくお願い申し上げます。
本日、頭部MRI MRA 頸部MRA精査致しましたが年齢相応の動脈硬化症変化、陳旧性多発性ラクナ梗塞等認めるものの、意識消失につながるような明らかな異常所見は認められませんでした。ご紹介どうもありがとうございました。
医科へ対診や紹介を行う際の書面では、傷病名を的確に記載することが良い場合と傷病名を記載しないことが良い場合があります。診断はあくまでも対診先や紹介先の医師により行われるものです。骨折や脱臼損傷における継続的治療に係る医師の同意を頂く場合、対診の場合、紹介の場合などに応じて適切な文面構成が大切です。これらを重ねることにより信頼関係が構築されることになると言えます。
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