HOME 特集 ご高診願い・紹介状の書き方について ご高診願い・紹介状の書き方について【第2回:医師への対診・紹介例②】

ご高診願い・紹介状の書き方について【第2回:医師への対診・紹介例②】

ご高診願い・紹介状の書き方について 特集

柔道整復師の先生方は、来院されている患者を医科へ対診、或いは紹介をされる場合、どのような注意をもって書面を作成しておられるのでしょうか? ある柔道整復師の先生は、「釣書」のような気持ちで書面をしたためるそうです。 釣書とは縁談がある際に、お互いの経歴などを交換する書面ですが相手の方に好印象を 抱いて頂けるようマナーを守り誠意をもって作成することが大切だと聞きます。恋文でもなく、釣書でもない紹介状ですが、ご高診いただけるよう気持ちを込めて差し出すことが求められます。

§ ○○病院 整形外科 ○○先生 ご侍史

患者:39歳 女性
腰殿部での運動時痛を訴え来院いたしました。痛みは左右両側の中殿筋部に著明で股関節外転制限を有しており、股関節由来での運動痛を愚考いたします。
ご高診ならびにご指導いただきたく何卒よろしくお願い申し上げます。

diag脊椎側弯症
両側の股関節については、臼蓋形成不全等股関節症を思わせる変化を認めません。
現在の症状は、脊椎由来のものと判断されます。

§ 県立○○病院 整形外科医長 ○○先生

患者:5歳 男性
自転車にて走行中に右肩より転倒し負傷。右鎖骨外端部にて骨折を認め応急手当として包帯固定をいたしました。ご高診の程よろしくお願いいたします。

いつもおせわになりありがとうございます。ご指摘の通り右鎖骨骨折と診断します。
本日バンド固定いたしました。以後follow up致します。ご紹介有難うございました。

§ 医療法人○○会 脳神経外科部長 ○○先生ご侍史

患者:68歳 女性
○月○日に追突事故により、頸椎捻挫の医科診断を受けて治療しております。
頸部痛は日々軽減に向かっておりますが、耳鳴・身体浮揚感・動揺感を訴えており頸椎捻挫によるものかと本人も案じております。ご高診・ご指導を頂戴いたしたく何卒宜しくお願い申し上げます。

平素は格別の御高配を賜り有難うございます。MRIを含め脳外科的検査を行いました結果、脳梗塞(初期)を認めました。ご教示の耳鳴・身体浮揚・動揺感は、椎骨動脈血行不全によるものと存じます。当院より抗血小板剤を処方し、脳梗塞については経過観察いたします。ご本人の希望もあり、頸椎治療については貴院でお願い致します。

§ ○○整形外科院長 ○○先生

患者:59歳 女性
左右両膝関節、小型犬を抱きながら自家用車に乗車する際に負傷されました。平素から歩行時の痛み、正座不能など症状の自覚があったようですが、上記の機転から症状が著しく加療にて歩行時痛は消失しましたが、屈曲時痛や夜間痛に著変ありません。ご指導賜りたくお願い申し上げます。

いつも大変お世話になりまして有難うございます。両関節とも内側大腿・脛骨型の変形性関節症でX-P所見では左側の方が強いほどです。現在右膝関節の変形が強くなっておりますので、本日関節内に消炎剤とヒアルロン酸ナトリウム注入をし、内服・外用薬処方しました。疼痛が続くようでしたらしばらく1~2週間毎にヒアルロン酸の注入療法を行います。靴は踵の外側のすり減ったものははかない方が良い旨説明しました。

§ ○○病院 整形外科 ○○先生 ご侍史

患者:68歳 男性
畑での農作業中に転倒し、右上腕骨に骨折を疑い副子固定いたしました。ご高診いただきますようよろしくお願い致します。

ご指摘の通りX-Pにて右上腕骨の外科頚骨折を認めます。骨折部の転位少なく良な固定位にありますので貴院での固定法を利用させていただきました。骨癒合を確認しリハビリ等必要な場合には、貴院を紹介させていただきます。御紹介ありがとうございました。

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