これだけは知っておいて【第13回:学校法人明治東洋医学院創立90周年を祝して】
明治国際医療大学 教授 長尾 淳彦
学校法人明治東洋医学院創立90周年を祝して
=明治国際医療大学(明治鍼灸大学)の母体=
私の所属する明治国際医療大学(明治鍼灸大学)の母体、学校法人明治東洋医学院が本年、創立90周年という記念すべき節目の年を迎える。今日に至るまで東洋医学院に関わられた全ての関係者の皆様に心からの敬意を表しお祝いを申し上げます。
現在、柔道整復師やはり師・きゅう師の養成施設がそれぞれ100校を超えています。大学も十数校となり、国家資格者としての高等教育体制は整いつつあります。いまや、基準さえ満たせば簡単に養成校や大学の設置の認可が下りるようです。
四十数年前より日本初の鍼灸大学設置の為の準備を行い膨大な費用と英知を費やした東洋医学院の貢献度は計り知れないものがあります。
37年前の1978年、京都府船井郡日吉(現南丹市)の地に鍼灸短大開学後、4年制鍼灸大学、ほとんどの診療科を有する附属病院を設置。さらには2002年に医療技術短期大学部柔道整復学科を開設し、柔道整復師の4年制大学の礎が築かれました。2004年保健医療学部柔道整復学科を開設し2008年には日本初の柔道整復学士が誕生しました。
1から2への積み上げは比較的簡単でありますが0から1へ事を成すことは大変なことであります。東洋医学院は鍼灸、柔道整復ともに0からの取り組みでありそのご苦労は本当に大変であったと只々敬服いたします。
柔道整復師、はり師、きゅう師の大学教育は基礎医学や一般教養の科目以外の専門分野は 柔道整復師、はり師、きゅう師の大学・大学院を卒業・修了し臨床経験を積んだ柔道整復師、はり師、きゅう師が教員として教えるようになることが理想であると思います。あと数年もすればそのような状況となるでしょうが「医の倫理」と「和のこころ」を大切にする人間味ある医療人の育成をお願いいたします。
東洋医学院の卒業生が全国で活躍している様子は百花繚乱という言葉に集約されます。どの大学どの養成校でも「MEIJI」の卒業生や関係者が関わっていないところはないはずです。幅広く深い人材育成が成されてきた賜物です。柔道整復師、はり師、きゅう師が「PRIDE」を持って国民の為に施術を行っていけるような環境つくりを「教育・研究・臨床」三位一体となり進めていかなければなりません。産官学の協力も大切なことです。
東洋医学院で学び育った人材が更に牽引役として各業界を支えていただくこと、そして、東洋医学院が90年にも及ぶ輝かしい歴史と伝統を礎に今後ますます発展されますことを祈念いたします。
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