スペシャルインタビュー:町田市長 石阪丈一氏
町田市の人口は、428,821人(2020年1月1日現在)。
町田市は、いま注目のまちである。市内には、大学が7校、専門学校が8校あり、若い世代が活躍できるまちとして多くの人に知られている。しかもお年寄りから子どもまで居場所があるとして超人気なのである。
また首長である石阪市長は、自治体運営の基本理念の一つに〝自治体は地域独占型で、なおさら、他の都市の政策・施策との比較は必須。比較なくして自治体の経営革新は無い〟と唱えている方で、市の職員の方々も個々の能力をフレキシブルに発揮し、層の厚い盤石な体制を築いている。
その町田市の石阪市長に様々な施策についてお聞きした。
みんなの“なりたい”を叶えられ、市民が生き生きと活躍できるまちづくりです!
町田市長
石阪 丈一 氏
―日本の社会保障制度について石阪市長のお考えをお聞かせください。
現実行計画*である「町田市5ヵ年計画17-21」では、少子高齢化を背景に社会保障関係経費が増加を続け、特に高齢化の進展による介護保険事業会計並びに後期高齢者医療事業会計の市負担額増加や生活保護費の増加が顕著となり、さらに、生産年齢人口の減少、高齢化が進むことから、社会保障費は増加していくことが予測されるとしています。
この社会保障費の増加は、財政上の課題として挙げ続けている「構造的収支不足」の拡大を招くものです。「構造的収支不足」とは、高齢化という不可避な歳出増加要因により、社会保障給付が「自然増」していくのに対し、生産年齢人口の減少などにより歳出増に対応した市税収入の増加が見込めない財政構造のことです。
社会保障費の増加が大きく関係する「構造的収支不足」の動向について、ここ3か年に限って申し上げると、骨格的予算後の2018年度6月補正予算から2020年度当初予算において、歳入については、市税収入が約680億円台を推移し、ほぼ横ばいですが、一方の歳出については、幼児教育・保育の無償化・制度改革や生活保護基準の見直しなどにより、社会保障費にかかる一般財源の伸びが鈍化しています。こうしたことから、構造的収支不足額は、「町田市5ヵ年計画17-21」において、基準としている2008年度と比較しますと、2018年度が約70億円、2019年度が約58億円、2020年度が約53億円と、年々縮小しているものの、依然として構造的収支不足が続いています。
最近の町田市の生活保護受給世帯数は減少傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により増加しています。今後も自立を促すために就労支援を強化し、支援を必要とする生活困窮者に対する適切な支援(自立相談支援事業、住居確保給付金の給付など)にも重点的に取り組んでまいります。
国は、地域共生社会を目指すため、分野別・年齢別の縦割り型支援ではなく、障がい・児童・高齢・医療等の分野が連携した、地域における包括的な支援体制の構築を掲げています。また、障がい者差別の解消等に関する法制度の変化がありました。市内でも、障がい者の数が年間約2.3%の割合で増加し、学校卒業後の進路先の確保や、高齢化、重度化、「親なきあと」に対応した支援の充実、障がい理解の促進等が課題となっています。こうした状況に対応するため、町田市では、今後、障がい者の地域での暮らしを生涯にわたって支える仕組みづくりや、障がい理解の促進・差別の解消に向けた施策に取り組んでまいります。
―人口減少社会に突入しました。超高齢化の進展に対する町田市の取り組みを教えてください。
人口構造の変化に伴い、町田市の社会保障制度を取り巻く環境は大きく変化しております。特に、町田市内の後期高齢化率(人口に占める75歳以上人口の割合、各年1月1日時点)は、2015年の11.2%から、「団塊の世代」が後期高齢者となる2025年には推計17.2%と、著しく上昇する見込みです。介護保険の要介護認定率(2020年1月1日時点)は、前期高齢者が4.7%であるのに対し、後期高齢者は30.7%と高く、医療・介護ニーズの高い後期高齢者人口の増加は、社会保障費の増大に大きく影響しています。このような中でも、高齢者のQOL(生活の質)を維持・向上し、介護保険制度を安定的に運営していくためには、介護が必要な状態にならないための取り組みが、より重要です。
町田市では、要介護認定を受けていない高齢者のうち、要支援・要介護状態になるリスクのある人は、約6割にのぼり、要支援者数は年々増加しています。しかし、同時に要介護認定を受けていない高齢者のうち、約7割が健康づくりや趣味などの地域活動に意欲を示していらっしゃいますので、介護予防の普及啓発と、身近な場所で体操や趣味、ボランティア等に取り組める環境づくりを推進することが有効であると考えます。
高齢者の一人あたりの医療費は、やはり若い世代と比べて高く、しかも公費や現役世代からの拠出金が多く充てられています。社会保障制度を維持していくために国の社会保障審議会において、後期高齢者の医療費負担の見直しが議論されているところです。高齢化が進む中、高齢者の健康の保持増進はますます重要な課題です。特に町田市では、健康診断の受診促進や糖尿病性腎症重症化予防の取り組みを進めています。
国民健康保険は、国民皆保険制度の実現において重要な役割を担っていますが、加入者に高齢者が多いことによる医療費の増加や、無職者や非正規雇用者が多いことによる保険税収入確保の難しさなどから、財政的に厳しい状況が続いています。国民健康保険事業を安定的かつ効率的に運営するためには、被保険者に適切な保険税負担をしていただくことや、被保険者の健康の保持増進により医療費を適正化していくことが必要です。町田市では、財政健全化に向けた計画を策定し、保険税率の段階的な見直しや健康の保持増進のための取り組みを進めているところです。
―町田市における少子化並びに高齢化の対応策等についてもお聞かせください。
まず少子化への対応についてですが、特に、子育て世代から選ばれるまちを目指して、保育施設や送迎保育ステーションなどを整備し、働きながら子育てしやすい環境づくりを進めています。大型の児童館“子どもセンター”や児童館を合わせて10か所以上設置するとともに、常設型冒険遊び場の設置や放課後子ども教室「まちとも」を実施することで、子どもの居場所づくりも進めてまいりました。さらに、今後は子どもたちの生きる力を育むため、英語やICT教育に力を入れ、取り組んでいるところです。
また高齢化への対応としましては、「認知症カフェ」(いわゆるDカフェ)をはじめとした認知症の方やその家族の居場所づくりや、認知症高齢者グループホームなどの地域密着型サービスの整備、在宅療養の充実など、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいるところです。また、潜在的な労働力をターゲットとした新たな介護人材開発事業を開始するなど、介護が必要なときに安心して利用できる環境づくりも進めております。
人口減少、少子高齢化という時代の中、すべての課題を自治体主導で解決していくことは難しいとも感じております。それぞれに生き方の違う人たちが、それぞれのライフステージにおいて主体的に活躍できるような仕組みをつくっていく必要があり、この分野でも地域が主体となってさまざまな取り組みを進めていく仕組みが大切です。
―待機児童対策について中々解消されていかない原因は何所にあるとお考えでしょうか?子育て支援について石阪市長のお考えを教えてください。
主な要因としましては、町田市も都市部の他の自治体と同様、乳幼児人口は年々減少しておりますが、女性の社会進出、国が推進する雇用対策や働き方改革によって、予想以上に利用希望者数が伸びていることが要因の一つと考えております。また、町田市の特性として、市域が広く、東西に長いことから、市全体では保育ニーズ量に対する供給量(保育所の利用定員数)を満たしていても、地域によって待機児童が多くいる地域と保育所定員に空きがある地域があります。子どもが通園できる範囲には限度があるため、こうしたことも待機児童が解消されない要因となっています。更に町田市では、近年、0歳児から4歳児の転入超過数が全国的に高水準で推移し、子育て世代に選ばれるまちになってきています。また、昨年11月には南町田グランベリーパークが「まちびらき」し、しばらくは特定の地域への人口流入が期待されるため、保育ニーズの高い地域に新たな保育施設の整備を行い、子育て世代に選ばれるまちとなるよう、きめ細かな取り組みを進めているところです。
―町田市で現在取り組まれている地域包括ケアシステムの構築状況ついてお聞かせください。
「団塊の世代」が医療・介護ニーズの高い後期高齢者となる2025年に向け、医療・介護・住まい・生活支援・介護予防に関するサービスを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築を進めることは、急務であると認識しております。これまで、市内に12の高齢者支援センター(地域包括支援センター)を設置し、「町田市版地域包括ケアシステム」の構築に取り組んでまいりました。
2020年4月1日には、高齢者支援センターのサポートセンターとして新たに「在宅医療・介護連携機能強化型地域包括支援センター」を設置し、地域での在宅医療・介護連携に関する課題を強化するなど、地域包括ケアシステムの一層の深化・推進を目指して取り組んでいます。
―地域力が弱くなっているといわれている現在、「互助」による支援体制が機能する可能性についてもお聞かせください。
1人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯が増加する中で、高齢者の地域からの孤立が問題となっています。まずは地域での支え合いが大事です。そのため、高齢者支援センターが中心となり、地域住民の自主的な取り組みを支援することで、住民同士の助け合いの活動が広がっています。 町田市では2009年度から、地域住民等が中心となって高齢者の見守りを行う「見守り支援ネットワーク事業」を進めています。現在、約60の団体と約1,400名のボランティアが、日頃からご近所の高齢者を気にかける等、異変に気付いた際に高齢者支援センター(地域包括支援センター)等の専門機関につなげる活動を行っています。
―介護の人材不足、在宅系看護師不足等、人材が不足していると聞きます。町田市において、人材は足りているのでしょうか。
介護に携わる人材は、事業所を運営する上で必要な法令上の基準は満たしているものの、より質の高いサービスを提供するためには不足している状況であり、今後はさらに厳しい状況になると認識しています。
―町田市は介護予防等で様々な取り組みをされていると思います。たとえば転倒予防教室などはどのような方を対象に行い、その指導者はどのように選ばれているのでしょうか?よろしければ教えてください。
転倒予防教室の類似の取り組みとして、高齢者の筋力向上を図る、「町田を元気にするトレーニング(町トレ)」の普及をすすめています。
「町トレ」は、市民のグループが自主的に実施するもので、グループ立ち上げ時と定期フォロー時に理学療法士・作業療法士が支援を行っております。
東京都が実施する「介護予防における地域リハビリテーション促進事業」にて、アドバイザーとして紹介を受けた理学療法士・作業療法士と協働し事業を開始しました。
―昨今、地球規模で大災害が多発しています。町田市の防災計画について教えてください。
まず始めに、地震災害についてお話ししますと、町田市では東京都が2012年に発表した「首都直下地震等による東京の被害想定」に記載される多摩直下地震を基に対策を講じています。多摩直下地震は今後30年以内に発生する確率が70%といわれており、対策は急務といえます。この地震では、市内のおよそ3分の2の面積(66.7%)が震度6強の揺れに見舞われると予想され、想定される被害は、死者267人、負傷者4,278人、焼失棟数3,443棟、建物全壊棟数3,931棟となっており、避難者数は92,758人とされています。
これらに対応すべく、避難施設等の整備を迅速に進めており、現在は71か所の避難施設を準備し、備蓄倉庫には、避難者92,758人の3食3日分の食料を備蓄しました。令和元年東日本台風、さらに、避難施設の環境を改善するため、2017年に東日本段ボール工業組合と協定を結び、災害時に段ボールベッドを提供していただく体制を整えました。今後については、公立の小・中学校において、体育館の空調設備の整備を行います。これにあわせて、災害発生後72時間の電力を確保できるよう非常用発電機を設置するとともに体育館照明のLED化をすすめることで、避難施設のさらなる機能向上を図っているところです。
続いて風水害についてお話しさせていただきますと、2019年9月に令和元年房総半島台風、10月に令和元年東日本台風が日本に上陸し、各地で猛威をふるいました。令和元年東日本台風の際は、町田市でも土砂災害の発生に伴い警戒レベル5の災害発生情報を発令しました。幸い人的被害はありませんでしたが、34か所の避難施設を開設し、避難者数は3,085人にのぼりました。
町田市では、2019年度に洪水ハザードマップを刷新いたしました。新たな洪水ハザードマップでは、想定しうる最大規模降雨を考慮した避難施設の見直しを行ったほか、市民自身が風水害時に適切な行動をとることができるよう「マイ・タイムライン」欄を掲載しました。風水害時には、市民の皆様自身に自宅や職場などが、どれくらい危険であるのかという、いわゆるハザードリスクを知っておいていただくことが何より大切です。そのため、この作成したハザードマップについては、市内全世帯及び全事業者に対し配布しました。市民の皆様にはあらかじめハザードマップをご確認いただき、来るべき災害に備えていただきたいと思います。
―災害時における医療体制についても教えてください。
町田市では災害時の医療に関して、主に重症者の治療を行う「災害拠点病院」を2か所、主に中等症者の治療を行う「災害拠点連携病院」を9か所設置し負傷者への対応にあたります。「災害拠点連携病院」等では、発災直後に緊急医療救護所を設置し殺到する傷病者のトリアージにあたります。その他、避難施設となっている学校を活用し医療活動を行う「震災時医療拠点」を3か所設置し対応にあたります。
大規模災害の経験からも、災害に際し、行政の力だけで乗り切ることができないことは明らかです。そのため町田市は様々な団体と協定を結んでおります。町田市柔道整復師会様とは、2001年2月に「災害時における応急救護活動についての協力協定」を締結していただきました。毎年実施している総合防災訓練などにもご参加いただき、町田市の災害対応力の向上にご協力いただいており、この場を借りて御礼申し上げます。災害時にはこの訓練などの経験を生かしながら、ともに傷病者に対する応急救護活動にあたり、災害を乗り切っていきたいと考えておりますので今後とも何卒よろしくお願いいたします。
―「まちだ○ごと大作戦18-20」について、少し詳しく教えてください。
市は、2018年の市制60周年から、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピックへと続く3ヵ年を「未来を見据えた3年」と位置づけ、『みんなの“なりたい”を叶えられ、市民が生き生きと活躍できるまち』を目指して市民活動・地域活動を盛り上げる取り組み「まちだ○ごと大作戦18-20」を展開しています。
「まちだ○ごと大作戦18-20」では、市民や地域が主体となって取り組む「作戦」を募集し、2020年6月末現在で190件の作戦が実施されており、中でも高齢者を対象とした取り組みでは、2019年11月から町田市北東部の鶴川団地にて、地域の福祉事業者が中心となって、買い物やお出掛けで困っている高齢者を4人乗り電動カートで送迎する取り組み「鶴川団地活性化プロジェクト 団地名店街へ行こう!」がスタートしました。この取り組みで使用する電動カートは、国土交通省が進めている「グリーンスローモビリティ」に該当し、自家用有償旅客運送による全国初の電動カートが公道を走る高齢者送迎事業として実施されているものです。また、市南部の坂道が多い西成瀬鞍掛台地区では、自治会と福祉施設事業者が連携し、福祉施設事業者の送迎車の空き時間を利用して、買物バスを走らせる取り組みを実施しています。このほか、成瀬台地区では認知症の基礎知識を学ぶセミナーの開催、市中東部の玉川学園地区では多世代交流の場づくりといった取り組みが市民主体で動き出しています。「まちだ○ごと大作戦18-20」では、市民、地域の皆さまが自らやってみたい夢の実現に向けて主体的に取り組み、人と人、さまざまな分野で団体間の新しいつながりが生まれ、市内各地域で展開しております。目下様々な提案、応募が多数寄せられており、非常に期待しているところです。
2020年5月まちだ○ごと大作戦18-20は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、実施期間を1年延長し、2021年9月末までとしました。
―町田市の将来ビジョンなどもお願いします。
「歩いて暮らせるまちづくり」は、この先の人口減少期における都市政策において、大きなテーマとなっていて、世界の多くの都市で、街なかを「車中心」から「ひと中心」の空間へ転換し、居心地がよく、歩きたくなる街なかに改変しようとする取り組みが進んでいます。国土交通省も、昨年7月に「ウォーカブル推進都市」という取り組みを開始したところです。こうした考え方で、町田市が直近で取り組んだのが昨年11月にまちびらきを迎えた「南町田グランベリーパーク」です。南町田のまちづくりは、まちの中を歩き巡って、楽しく、「心も身体も健康になる」まちを目指したもので、「ウォーカブル(=歩きやすい)なまち」と表現してきました
これから、私たちはこうした南町田での実績を踏まえ、さらに、多摩都市モノレール延伸などを見据えた、暮らしやすいまちづくりに取り組んでいくため、この国の「ウォーカブル推進都市」の政策実施のパートナー自治体として、参加することとしました。
公共交通で訪れやすく、歩いて楽しい街なか、公園などの緑、潤いのある環境など、もともと町田市が持っているまちの強みを活かしながら、歩いて楽しく、いつの間にか誰もが健康になる、そんなまちづくりに取り組んでいきたいと考えています。町田市では、2040年までの将来ビジョンとなる「(仮称)まちだ未来づくりビジョン2040」の策定作業や都市づくり、地域福祉、市民協働、環境と、あらゆる分野の20年先の未来づくりに取り組んでいます。これは、2022年4月から始まる市のまちづくりに関する最上位計画に位置付けられるものです。
今後町田市においても、人口減少や少子高齢化による人口構造の変化は避けて通れません。一方でAIやICTなどのテクノロジーの発展や働き方改革によるワーク・ライフ・バランスの推進により、市民のライフスタイルは多様化し、価値観も大きく変化しつつあります。特に、デジタル化の推進によってリモートで手続きができるなど市民サービスの利便性の向上は必須です。
こうした社会状況の変化や価値観の変化を一つのチャンスと捉えて、誰もが夢を描くことができ、幸せを感じられる“まちだの未来”を作っていきたいと考えているところです。
―新型コロナ感染による非常事態に伴い、緊急事態宣言が発令されるなど、どこの自治体も住民の命を守ることを一番にいろいろな取り組みがされています。町田市の対策と今後の対応についてお聞かせください。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、町田市医師会と協力連携し、多摩地域で最初に地域外来・検査センターを4月27日に開設いたしました。開設されたことにより多くの方にPCR検査を行うことが可能となり、かかりつけ医の判断で、迅速に検査を行うことができるようになりました。
今後についても状況に応じた新型コロナウイルス感染症対策を実施し、引き続き感染予防に努めるよう周知を行い、また情報提供していきます。
国民健康保険制度においては、新型コロナウイルス感染症に感染または感染疑いのある方へ傷病手当金の支給を開始しました。また、国民健康保険税や介護保険料については、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した方などを対象として、減免を実施しています。
避難施設における新型コロナウイルス感染予防対策として、新たに体育館などの定員を大幅に縮小しました。1人当たりのスペースを4㎡とし、隣の人との間隔を2mとしました。体育館だけでは入りきれないようなケースでは教室も開放することにしました。その他、アルコール消毒液や非接触型体温計など新しい備蓄物品を準備しています。
事業者については、新型コロナウイルス感染症の拡大により、幅広い業種の事業者の経営に深刻な影響が生じています。
これらのことから、事業者の「資金繰り支援」及び「事業活動の継続支援」を目的としまして、固定費のうち、負担の大きい店舗や事務所等の賃料の一部を補助する「家賃補助事業」を国に先駆けて5月19日から実施しました。
また、経営の安定に支障が生じている事業者に対して実施しています町田市中小企業融資メニューの「緊急資金」につきまして、5月25日から利子補助利率の引き上げによる実質無利子化のほか、融資限度額の増額等を行い、事業者を支援しています。 さらに、国の制度「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」につきましても、実質無利子化を行い、事業者負担の軽減を行っているところです。
現在、各所で感染症への予防策を講じながら、社会・経済活動が再開されていますが、経済活動の回復には時間を要することが見込まれています。
そのような状況から、今後も事業者に対して切れ目のない支援が必要であることから、「家賃補助事業」の第2弾となる支援を7月22日から実施しています。
また、市内の対象店舗でキャッシュレス決済(スマートフォンを利用したQRコード決済)をした消費者に対して、決済金額の最大20%のプレミアムポイントを付与する事業を11月から12月まで2か月間実施し、「新しい生活様式」に基づくキャッシュレス決済を促進しつつ、市内経済の活性化を後押ししていきます。
*現実行計画=町田市基本計画「まちだ未来づくりプラン」の実行計画である「町田市5ヵ年計画17-21」
石阪丈一(いしざかじょういち)氏プロフィール
生年月日:1947年(昭和22年)6月29日生まれ。
学歴:1971年横浜国立大学経済学部卒業
経歴:1971年4月横浜市総務局就職。1979年1月総合研究開発機構(NIRA )出向。1982年7月横浜市企画財政局。1996年4月㈱横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)出向。2002年7月横浜市総務局緊急改革推進本部理事。2004年4月横浜市港北区長(2005年9月退任)。2006年3月町田市長就任。2010年3月町田市長再任。2014年3月町田市長再任。2018年3月町田市長再任。現在に至る。
座右の銘:バードウォッチング(日本野鳥の会会員)、生け花(小原流)、お菓子づくり、木版画、スポーツ観戦等々多数。
好きな言葉:あちらこちら命がけ(坂口安吾)
趣味:読書・釣り
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