柔道整復師国家試験対策【第78回:実力問題その31】
柔道整復学 上肢骨折
1肩甲骨骨折で正しいのはどれか。
- 上角骨折は外方へ転位する
- 下角骨折は棘下筋の作用により転位する
- 疼痛緩和肢位は上肢を外転位とする
- 直達外力によるものが多い
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解答 4
4. 直達外力によるものが多い
2肩甲骨骨折で正しいのはどれか。
- 体部骨折は大きな転位を認めやすい
- 上角骨折では上外方転位に転位する
- 下角骨折では前内上方に転位する
- 関節窩骨折では骨頭が内方に移動する
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解答 4
4. 関節窩骨折では骨頭が内方に移動する
3定型的鎖骨骨折で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 偽関節形成しても機能的問題は少ない
- 肩鎖関節の関節症を合併する
- 変形治癒の発生頻度は低い
- 遠位骨片は大胸筋の作用で転位する
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解答 1・4
1. 偽関節形成しても機能的問題は少ない
4. 遠位骨片は大胸筋の作用で転位する
4鎖骨の定型的骨折の骨片転位で誤りはどれか。
- 近位骨片は前下方に転位する
- 遠位骨片は上肢の重みで下垂する
- 遠位骨片は大・小胸筋の作用で短縮する
- 近位骨片は後上方に転位する
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解答 1
1. 近位骨片は前下方に転位する
5鎖骨骨折で誤っているのはどれか。
- 整復完了後、10日間は安静を保ち注意する
- 青壮年では第3骨片を生じやすい
- 合併症で鎖骨下動脈損傷がある
- 成人の場合、整復位を保持する固定が容易である
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解答 4
4. 成人の場合、整復位を保持する固定が容易である
6上腕骨近位端部骨折で誤りはどれか。
- 解剖頸骨折は結節下骨折である
- 主に介達外力によって発生する
- 上腕骨骨頭骨折の単独骨折はまれである
- 大結節骨折は腱板により裂離骨折をする
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解答 1
1. 解剖頸骨折は結節下骨折である
7上腕骨外科頚骨折について正しいものはどれか。2つ選べ。
- 外転型では、遠位骨片骨軸は、外転する
- 内転型は、前外方凸変形を呈する
- 外転型骨折では、初期固定時からミッテルドルフ三角副子を用いるとよい
- 転位の傾向が大きい場合は、ハンギングキャスト法を用いる
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解答 1・2
1. 外転型では、遠位骨片骨軸は、外転する
2. 内転型は、前外方凸変形を呈する
8上腕骨外科頚骨折について正しいものはどれか。
- 外転型骨折は、肩鎖関節脱臼と外見上類似する
- 外転型骨折の初期固定は、肩関節内転位である
- 内転型骨折では、肩峰と大結節との間隔は、広くなる
- 内転型骨折では、骨幹軸の骨折端部は、内方へ向く
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解答 2
2. 外転型骨折の初期固定は、肩関節内転位である
9上腕骨骨幹部骨折の転位について正しい組み合わせはどれか。
- 三角筋付着部より近位骨折 ― 近位骨片は外方転位
- 三角筋付着部より遠位骨折 ― 遠位骨片は前外方転位
- 三角筋付着部より近位骨折 ― 遠位骨片は外上方転位
- 三角筋付着部より遠位骨折 ― 近位骨片は後上方転位
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解答 3
3. 三角筋付着部より近位骨折 ― 遠位骨片は外上方転位
10上腕骨骨幹部骨折三角筋付着部より遠位での骨折で誤っているのはどれか。
- 近位骨片は三角筋によって前外方に転位する
- 遠位骨片は上腕筋群によって後上方へ転位する
- 骨折部は前外方凸変形を呈する
- 初期の固定肢位は肩関節内外転0°とする
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解答 4
4. 初期の固定肢位は肩関節内外転0°とする
11上腕骨骨幹部骨折の後遺症として最も発生する危険性の高いものはどれか。
- 猿手
- 下垂手
- 鷲手
- 手指尺側偏位
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解答 2
2. 下垂手
12上腕骨骨幹部骨折時に、注意して行なわなければならない感覚検査の部位はどれか。
- 母指と示指の背側指間部
- 示指掌側指腹部
- 肩部外側部
- 小指指腹部
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解答 1
1. 母指と示指の背側指間部
13上腕骨遠位端部骨折について誤りはどれか。
- 上腕骨顆上骨折が最も好発する
- 小児に多く発生する
- ヒューター線・ヒューター三角は、肘関節前方脱臼との鑑別で重要である
- 上腕骨顆上骨折は、近位型と遠位型とが存在する
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解答 3
3. ヒューター線・ヒューター三角は、肘関節前方脱臼との鑑別で重要である
14肘関節部骨折について誤りはどれか。2つ選べ。
- 顆上骨折・外顆骨折ではヒューター線・三角は、乱れることはない
- 顆上骨折では、騎乗骨折を呈する
- 外顆骨折は、骨癒合後も、数年間において経過観察が必要となってくる
- 肘関節部付近の骨折の中でも、内側上顆骨折は、壮年期に多発する
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解答 1・4
1. 顆上骨折・外顆骨折ではヒューター線・三角は、乱れることはない
4. 肘関節部付近の骨折の中でも、内側上顆骨折は、壮年期に多発する
15上腕骨顆上伸展型骨折について誤っているのはどれか。
- 肘関節部に後方凸の屈曲力が作用して発生する
- 遠位骨片は近位骨片の後上方に転位する
- 肘関節後方脱臼と類似の変形をする
- 肘関節伸展位で手を衝いて倒れた際負傷する
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解答 1
1. 肘関節部に後方凸の屈曲力が作用して発生する
16上腕骨顆上骨折伸展型で誤っているのはどれか。
- 遠位骨片は後上方へ転位する
- 内転転位残存はバウマン角が減少する
- 整復の繰り返しにより骨化性筋炎を合併する
- Ⅹ線像でファッドパッドサインを認める
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解答 2
2. 内転転位残存はバウマン角が減少する
17上腕骨外顆骨折で偽関節を形成しやすい理由で誤りはどれか。
- 関節包内骨折のため
- 回転転位のため
- 骨折により栄養血管が絶たれるため
- 整復位保持が困難なため
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解答 3
3. 骨折により栄養血管が絶たれるため
18上腕骨内側上顆骨折で正しいのはどれか。
- 肘関節の屈伸運動は障害されない
- 肘関節脱臼に合併することが多い
- 橈骨神経麻痺を合併する
- 骨片は上方へ転位する
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解答 2
2. 肘関節脱臼に合併することが多い
19上腕骨外顆骨折で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 外反力でプルオフ(pull off)損傷を受傷する
- 成長障害の合併で尺骨神経麻痺を呈する
- 骨片は前方から後方へ回転転位する
- 骨片転位が著しいものは観血療法となる
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解答 2・4
2. 成長障害の合併で尺骨神経麻痺を呈する
4. 骨片転位が著しいものは観血療法となる
20肘頭骨折で誤っているのはどれか。
- 上腕三頭筋の作用で延長転位となる
- 肘関節過伸展強制で発生する
- 合併により猿手を呈する
- 肘関節前方脱臼を合併する
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解答 3
3. 合併により猿手を呈する
21ガレアジ骨折で正しいのはどれか。
- 橈骨神経麻痺を合併する
- 橈骨近位端部の骨折である
- 尺骨頭の多くは背側に脱臼する
- 伸展型と屈曲型に分類される
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解答 3
3. 尺骨頭の多くは背側に脱臼する
22ガレアジ骨折で正しいのはどれか。
- 尺骨中・下1/3境界部で骨折する
- 遠位骨片は掌側に屈曲転位する事が多い
- 後骨間神経麻痺を合併する事が多い
- 多くは保存療法的に処置される
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解答 2
2. 遠位骨片は掌側に屈曲転位する事が多い
23円回内筋付着部より遠位の前腕両骨骨幹部骨折で正しいのはどれか。
- 直達外力では螺旋状骨折となる
- 遠位骨片は回内回外中間位となる
- フォルクマン拘縮を合併する事がある
- 骨癒合は比較的良好である
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解答 3
3. フォルクマン拘縮を合併する事がある
24橈骨近位端部骨折について誤りはどれか。
- 成人では頸部に、小児では頭部に多くみられる
- 前腕回旋運動、橈骨長軸方向からの圧迫で激痛が生じる
- 関節内遊離体が合併する
- 成人の屈曲転位が残存するものは観血療法の適応となる
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解答 1
1. 成人では頸部に、小児では頭部に多くみられる
25モンテギア骨折は次のうちどれか。
- 尺骨上中三分の一部骨折と橈骨頭の脱臼
- 尺骨中下三分の一部骨折と橈骨頭の脱臼
- 尺骨上中三分の一部骨折と下橈尺関節の脱臼
- 尺骨中下三分の一部骨折と下等尺関節の脱臼
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解答 1
1. 尺骨上中三分の一部骨折と橈骨頭の脱臼
26モンテギア骨折伸展型で誤っているのはどれか。
- 橈骨頭は前外方に脱臼する
- 尺骨は前外方凸の変形を呈する
- 尺骨神経麻痺を後遺する
- 安定性が悪く観血療法が適応する
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解答 3
3. 尺骨神経麻痺を後遺する
27前腕両骨骨幹部骨折の合併症はどれか。
- 偽関節
- ズデック骨萎縮
- 阻血性骨壊死
- 脂肪塞栓症候群
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解答 1
1. 偽関節
28橈骨骨幹部骨折(円回内筋付着部より近位)で遠位骨片の作用筋はどれか。
- 回外筋
- 上腕筋
- 方形回内筋
- 上腕二頭筋
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解答 3
3. 方形回内筋
29前腕両骨骨幹部骨折(円回内筋付着部より近位での骨折)の近位骨片の転位に関与する筋はどれか。2つ選べ。
- 円回内筋
- 回外筋
- 上腕二頭筋
- 方形回内筋
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解答 2・3
2. 回外筋
3. 上腕二頭筋
30コーレス骨折について誤っているのはどれか。
- 橈骨長は短縮している
- 背側転位が強い場合フォーク状変形を呈する
- 転位高度の場合は屈曲整復法が適応である
- 橈骨傾斜角が増加する
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解答 4
4. 橈骨傾斜角が増加する
31橈骨遠位端部伸展型骨折で誤っているのはどれか。
- 横骨関節面は掌側へ向く
- 手の橈側偏位を認める
- 前腕回外運動が不能となる
- 円形のなだらかな掌側突出を認める
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解答 1
1. 横骨関節面は掌側へ向く
32コーレス骨折で誤っているのはどれか。
- 橈骨遠位関節面は背側を向く
- 橈骨遠位端部に掌側凸の屈曲力が働き発生する
- 橈側転位により掌側傾斜が減少する
- 骨折線は掌側から背側上方へ走行する
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解答 3
3. 橈側転位により掌側傾斜が減少する
33コーレス骨折の合併症で誤っているのはどれか。
- 尺骨茎状突起骨折
- 舟状骨骨折
- 手根管症候群
- 筋皮神経麻痺
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解答 4
4. 筋皮神経麻痺
34舟状骨骨折について誤りはどれか。
- 固定期間は、最低2か月以上を必要とする
- 偽関節を形成してしまうと、母指の対立運動制限を残してしまう例が多い
- 手根骨骨折の中で最も多発する
- 疼痛誘発動作は、手関節の橈屈かつ伸展である
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解答 2
2. 偽関節を形成してしまうと、母指の対立運動制限を残してしまう例が多い
35手根骨骨折で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 月状骨、次いで舟状骨に多く発生する
- 舟状骨では近位骨片が骨壊死になりやすい
- 月状骨骨折では3.4指の長軸に沿った軸圧痛がある
- 手根骨骨折は骨折の診断が容易である
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解答 2・3
2. 舟状骨では近位骨片が骨壊死になりやすい
3. 月状骨骨折では3.4指の長軸に沿った軸圧痛がある
36ベンネット骨折について誤りはどれか。2つ選べ。
- 脱臼骨折である
- 中枢骨片は、内転屈曲変形を呈する
- 固定の安定性は良好である
- 関節包内骨折である
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解答 2・3
2. 中枢骨片は、内転屈曲変形を呈する
3. 固定の安定性は良好である
37中手骨骨折について誤りはどれか。
- 骨幹部骨折は、掌側凸変形を呈する
- 骨転位は、骨間筋や虫様筋の作用による
- 4,5中手骨頚部の骨折は、ボクサー骨折である
- 直達外力によっても発生しやすい
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解答 1
1. 骨幹部骨折は、掌側凸変形を呈する
38中手骨骨幹部骨折でオーバーラッピングフィンガーが強く出現する部位はどこか。2つ選べ。
- 第二中手骨
- 第三中手骨
- 第四中手骨
- 第五中手骨
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解答 1・4
1. 第二中手骨
4. 第五中手骨
39中手骨および指骨骨折で掌側凸変形をきたすのはどれか。
- 中手骨頸部骨折
- 浅指屈筋腱付着部より遠位での骨折
- 深指屈筋腱付着部より近位での骨折
- 深指屈筋腱付着部より遠位での骨折
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解答 2
2. 浅指屈筋腱付着部より遠位での骨折
40手指の中節骨骨幹部骨折について誤りはどれか。
- 浅指屈筋腱付着部より遠位骨折 ― 中枢骨片は掌側転位
- 浅指屈筋腱付着部より近位骨折 ― 中枢骨片は掌側転位
- 浅指屈筋腱付着部より遠位骨折はPIP・DIP関節屈曲位固定する
- 浅指屈筋腱付着部より近位骨折はPIP・DIP関節伸展位固定する
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解答 2
2. 浅指屈筋腱付着部より近位骨折 ― 中枢骨片は掌側転位
41ボクサー骨折で誤っているのはどれか。
- 拳を強打した際に発生する
- 第1,2中手骨に好発する
- 背側凸変形を呈する
- 骨間筋の作用で転位する
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解答 2
2. 第1,2中手骨に好発する
42マレットフィンガーについて正しいものはどれか。
- 固定期間は、Ⅰ型が最も長い
- 指の伸展は可能なことが多い
- 軽度屈曲位で固定する
- Ⅰ型は、骨折型である
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解答 1
1. 固定期間は、Ⅰ型が最も長い
43マレットフィンガーで誤っているのはどれか。
- Ⅰ型が最も固定期間が必要である
- ベースボールフィンガーとも呼ばれる
- Ⅱ型はDIP関節を過伸展位に固定する
- 放置しても機能障害はおきない
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解答 4
4. 放置しても機能障害はおきない
44前腕回外位にて固定しないのはどれか。
- モンテギア伸展型骨折
- 上腕骨顆上屈曲型骨折
- 橈骨頭部骨折
- スミス骨折
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解答 2
2. 上腕骨顆上屈曲型骨折
45前腕両骨骨折で誤っているのはどれか。
- 成人では合併症を伴いやすい
- 長期の固定期間を必要とする
- 肘関節鋭角位で来院する
- 開放性骨折となることがある
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解答 3
3. 肘関節鋭角位で来院する
46誤っている組合せはどれか。2つ選べ。
- 基節骨骨折 ― 背側凸変形
- 中節骨骨折(浅指屈筋付着部より近位)― 背側凸変形
- 中節骨骨折(浅指屈筋付着部より遠位)― 掌側凸変形
- 末節骨骨折(深指屈筋付着部より近位)― 掌側凸変形
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解答 1・4
1. 基節骨骨折 ― 背側凸変形
4. 末節骨骨折(深指屈筋付着部より近位)― 掌側凸変形
473歳女の子。遊んでいた際に転倒し腕が上がらなくなったと言って来所。患測上肢を動かさそうとせず、両腋窩を持って抱き上げると号泣した。患者肘関節部に骨折固有の異常は認められなかった。最も考えられるのはどれか。
- 肘内障
- 鎖骨若木骨折
- 肩関節前方脱臼
- 上腕骨顆上骨折
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解答 2
2. 鎖骨若木骨折
4870歳女性。歩行中に人とぶつかった際に転倒し右肩関節前方脱臼を起こした。この外傷で最も合併しにくいのはどれか。
- バンカート損傷
- 上腕骨大結節骨折
- ヒルサックス損傷
- 上腕骨小結節骨折
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解答 4
4. 上腕骨小結節骨折
4952歳男性。自宅の倉庫で脚立に上り作業をしている際に転倒して肩部を柱に強打した。鎖骨外端部が上方に突出し、異常可動性、軋轢音を認めた。この損傷で誤っているのはどれか。
- 烏口鎖骨靭帯断裂があれば観血療法となる
- 肩鎖関節変形性関節症を合併する事がある
- 血胸、気胸の合併が好発する
- 粉砕骨折は観血療法となる
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解答 3
3. 血胸、気胸の合併が好発する
5060歳の男性。字を書いている際にボールペンを落とすことが多くなり最近では手掌尺側に痺れが出現すると訴えて来院した。左手の骨間筋部の萎縮は著しくフローマン徴候が陽性である。小学校4年生の頃に左腕を骨折した既往歴がある。最も考えられる既往した骨折はどれか。
- 尺骨肘頭骨折
- 上腕骨顆上骨折
- 上腕骨外顆骨折
- 上腕骨内側上顆骨折
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解答 3
3. 上腕骨外顆骨折
プロフィール
西村 雅道
医学博士 柔道整復師 鍼灸師
一社)国際整体協会 和整體学院 インストラクター
和整體学院臨床センター センター長
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