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柔道整復師国家試験対策【第41回:総合問題演習 その4】

国家試験対策 総合演習問題

問題1小結節に付着する筋はどれか。

  1. 棘上筋 
  2. 棘下筋 
  3. 小円筋 
  4. 肩甲下筋 

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解答 4

回旋筋腱板のうち棘上筋、棘下筋、小円筋は大結節に停止し、肩甲下筋は小結節に停止します。

問題2対性の喉頭軟骨はどれか。

  1. 甲状軟骨
  2. 輪状軟骨
  3. 披裂軟骨
  4. 喉頭蓋軟骨 

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解答 3

4種の軟骨は甲状軟骨、輪状軟骨、披裂軟骨、喉頭蓋軟骨で、対性は披裂軟骨のみである。

問題3男性ホルモンを分泌する細胞はどれか。

  1. 精上皮
  2. 精祖細胞
  3. セルトリ細胞
  4. ライディッヒ細胞

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解答 4

男性ホルモン(テストステロンなど)を分泌する細胞はライディッヒ細胞(間細胞)といい、曲精細管の間を埋める細胞である。

問題4体幹・四肢の触覚および意識に上る深部感覚の伝導路はどれか。

  1. 脊髄視床路
  2. 三叉神経視床路
  3. 後索‐内側毛帯路
  4. 錐体路 

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解答 3

上行性伝導路(感覚性伝導路)の中で、体性感覚を伝える伝導路は3つある。

顔面の体性感覚を伝える伝導路
→ 三叉神経視床路

体幹・四肢の皮膚感覚を伝える伝導路
→ 脊髄視床路

体幹・四肢の触覚・意識に上る深部感覚を伝える伝導路
→ 後索‐内側毛帯路

問題5体液浸透圧について誤りはどれか。

  1. 体液浸透圧は、体液濃度に比例する。
  2. 体液浸透圧受容器は、視床下部に存在する。
  3. 体液浸透圧が上昇すると、バゾプレッシン分泌が抑制される。
  4. 循環血液量の感受は容量受容器による。

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解答 3

体液浸透上昇=体液濃度増加
⇒ 体は、体内に水分を保持しようとする。
よってバゾプレッシンの分泌が促進する。

※ バゾプレッシン
腎集合管での水の再吸収促進
血管収縮による血圧上昇作用
⇒ 体内水分量増加

問題6安静吸気時の運動はどれか。

  1. 横隔膜の弛緩
  2. 外肋間筋の収縮
  3. 内肋間筋の収縮
  4. 胸鎖乳突筋の収縮

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解答 2

安静吸気運動
= 胸郭容積の拡大

外肋間筋収縮による肋骨の挙上と横隔膜収縮による横隔膜下降

問題7 神経細胞で産生されるホルモンはどれか。

  1. バゾプレッシン
  2. プロラクチン
  3. サイロキシン
  4. グルカゴン

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解答 1

神経細胞で産生されるホルモン
バゾプレッシン・オキシトシン
視床下部の室傍核・視索上核で産生

問題8 肘関節の運動で誤りはどれか。

  1. 上腕筋 - 屈曲
  2. 上腕二頭筋 - 回内
  3. 回外筋 - 回外
  4. 肘筋 - 回内

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解答 2

  1. 前腕の屈曲に関与。
  2. 上腕の屈曲、前腕の屈曲、回外に関与。
  3. 前腕の回外に関与。
  4. 肘関節の伸展、回内に関与。

問題9尺骨神経麻痺で障害される母指の運動はどれか。

  1. 伸展
  2. 内転
  3. 対立
  4. 橈側外転

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解答 2

問題10 印環細胞癌時に認められる変性はどれか。

  1. アミロイド変性
  2. 粘液変性
  3. 脂肪変性
  4. 糖原変性

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解答 2

粘液変性
印環細胞癌によって出現

問題11 代謝障害と疾病の組み合わせで誤りはどれか。

  1. カルシウム代謝異常 … 胆石症
  2. メラニン代謝異常 … 色素性母斑
  3. リポフスチン代謝異常 … 青銅糖尿病
  4. ビリルビン代謝異常 … 肝細胞癌

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解答 3

青銅糖尿病
ヘモクロマトーシスによって発生
鉄代謝異常

問題12空気中の正常成分に含まれないのはどれか。

  1. SPM
  2. 窒素
  3. アルゴン
  4. 二酸化炭素

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解答 1

空気の正常成分

  1. 窒素(約78%)
  2. 酸素(約21%)
  3. 二酸化炭素(0.03%)
  4. 水蒸気、アルゴン(0.94%)、ヘリウム、ネオン

選択肢1のSPMは異常成分であり、浮遊粒子状物質のことです。

問題13母子保健について正しいのはどれか。

  1. 幼児死亡の原因で最も多いのは先天奇形・変形である
  2. 死産とは妊娠満22週以後の死児の出産をいう 
  3. 小児の疾病では感染症が著しく減少している 
  4. 周産期死亡には新生児死亡が含まれる 

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解答 3

  1. 幼児死亡の原因で最多は不慮の事故です
  2. 死産とは妊娠満12週以後の死児の出産をいう
  3. 周産期死亡とは妊娠満22週以後の死産と早期新生児死亡をあわせたものです

問題14心疾患の組み合わせで正しいのはどれか。

  1. ファロー四徴症 … 後天性心疾患 
  2. 僧帽弁狭窄症 … 拡張期雑音聴取 
  3. 狭心症 … 心電図ST上昇 
  4. 右心不全 … 呼吸困難 

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解答 2

ファロー四徴症は先天性心疾患で、狭心症の心電図ではST盆状降下を認めます。
呼吸困難を呈するのは左心不全です。

問題15 次の組み合わせで正しいのはどれか。

  1. 胃潰瘍 … X腺でニッシェ像を認める 
  2. 十二指腸潰瘍 … 食後心窩部痛 
  3. 早期大腸癌 … 腹痛・粘血便
  4. 肝癌 … AFP下降 

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解答 1

胃潰瘍ではX線造影写真でニッシェ(潰瘍像)が見られます。
潰瘍性胃癌でも同様です。十二指腸潰瘍では空腹時に心窩部痛や右季肋部痛をみます。早期大腸癌では腹痛は起こらず、無症状での血便や粘血便が見られます。肝癌ではAFP(α―フェトプロテイン:腫瘍マーカー)が上昇します。

問題16初期の出血性ショックの症状について誤っているのはどれか。

  1. 心拍数増加 
  2. 皮膚蒼白 
  3. 尿量減少 
  4. 心拍出量増加 

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解答 4

体内の有効循環血液量は出血のため減少しているので心拍出量は減少し、体の反応として心拍出数は増加(頻脈)、末梢血管抵抗は増大している。
他にはショックの5P徴候(蒼白・冷汗・虚脱・脈拍触知不可・呼吸不全)がある。

問題17酸塩基平衡異常の原因について正しいのはどれか。

  1. 代謝性アシドーシス ― 過剰の嘔吐 
  2. 呼吸性アシドーシス ― 肺気腫 
  3. 代謝性アルカローシス ― 過換気症候群 
  4. 呼吸性アルカローシス ― 糖尿病 

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解答 2

  1. 過剰の嘔吐 … 代謝性アルカローシス
  2. 過換気症候群 … 呼吸性アルカローシス
  3. 糖尿病 … 代謝性アシドーシス

問題18 進行性筋ジストロフィーについて誤っているのはどれか。

  1. 遺伝性疾患である 
  2. 進行性の病変である 
  3. 原則として男性に発症する 
  4. 高齢期に初発する 

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解答 4

進行性筋ジストロフィーは高齢者ではなく、小児期に発症し、20歳ごろまでの死亡例が多いとされている。
男性に発症するのは伴性劣性遺伝疾患のため。

問題19次のうち最も若年に好発する骨腫瘍はどれか。

  1. ユーイング肉腫 
  2. 骨肉腫 
  3. 骨巨細胞腫
  4. 癌の骨転移

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解答 1

ユーイング肉腫は「骨肉腫よりも年齢は若い」と出ています。
両者の発症の年齢差をしっかり覚えておいて下さい。

問題20 正しいのはどれか。

  1. 医師は柔道整復師の免許を申請すれば受けることができる。
  2. 医師は名称のみ独占している。
  3. 保健師は名称のみ独占している。
  4. 柔道整復師は名称のみ独占している。

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解答 3

最低医師・柔道整復師は覚えましょう。
次に余裕のある人は歯科医師・理学療法士・作業療法士・看護師・はり師・きゅう師・按摩マッサージ師を覚えましょう。

問題21医師の同意で正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 何科の医師(歯科医師含まず)でもよい。
  2. 口頭でもよく、必ずしも書面を必要としない。
  3. 医師が直接診察しなくてもよい。
  4. 施術者が同意を得なければならない。

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解答 1・2

同意のポイント

  1. 何科医師でもよい!(歯科医師不可)
  2. 書面であっても口頭でもよい!
  3. 医師が直接診察することが必要!
  4. 同意は患者が得ても施術者が得てもよい。

問題22 関節可動域測定で正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 可動域は他動的運動のほうが自動的運動より広い。 
  2. Trick movementに注意が必要になる。 
  3. 10°刻みで測定する。 
  4. 自動運動で測定を実施する。 

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解答 1・2

  1. 可動域は他動的運動のほうが自動的運動より広い。
  2. 神経障害に伴う「トッリク/ごまかし運動(Trick movement)」に注意。
  3. 5°刻みで測定する。
  4. 他動的運動で測定する。

問題23麻痺について正しいものはどれか。2つ選べ。

  1. 中枢性麻痺は質的な変化である。
  2. 末梢性麻痺の評価法として徒手筋力検査法が存在する。
  3. 脳卒中片麻痺の回復の順序は痙性麻痺を起こし、その後弛緩性麻痺となり、分離運動ができるようになる。
  4. 痙性麻痺にて、筋緊張は上肢よりも下肢の方が強い。

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解答 1・2

末梢性麻痺(量的変化)の評価法
=徒手筋力テスト(MMT)

中枢性麻痺(質的変化)の評価法
=ブルンストロームのステージ

脳卒中片麻痺の回復順序(ブルンストーム法の概念)
ステージ1;弛緩性麻痺
ステージ2;筋緊張の出現、連合運動
ステージ3;痙性麻痺、共同運動
ステージ4;共同運動から分離運動へ
ステージ5;随意的な分離運動の増加
ステージ6;協調性・スピードとも正常に近い

痙性麻痺では筋緊張は①下肢より上肢で強く、②上肢屈曲、下肢伸展パターンをとりやすい

問題24上腕骨外科頚骨折について正しいものはどれか。

  1. 外転型骨折は、肩鎖関節脱臼と外見上類似する。
  2. 外転型骨折の初期固定は、肩関節内転位である。
  3. 内転型骨折では、肩峰と大結節との間隔は、広くなる。
  4. 内転型骨折では、骨幹軸の骨折端部は、内方へ向く。

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解答 2

上腕骨外科頚骨折の初期固定
中枢骨片に合わせる
外転型 → 肩関節内転位固定
内転型 → 肩関節外転位固定

外転型骨折は、肩関節前方脱臼に類似する。

内転型骨折
肩峰大結節距離 → 狭くなる
骨幹軸骨折端部 → 外方へ向く

外転型骨折
肩峰大結節距離 → 広くなる
骨幹軸骨折端部 → 内方へ向く

問題25上腕骨骨幹部骨折の後遺症として最も発生する危険性の高いものはどれか。

  1. 猿手
  2. 下垂手
  3. 鷲手
  4. 手指尺側偏位 

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解答 2

上腕骨骨幹部骨折の神経障害後遺症は、橈骨神経障害である。

問題26上腕骨遠位端部骨折について誤りはどれか。

  1. 上腕骨顆上骨折が最も好発する。
  2. 小児に多く発生する。
  3. ヒューター線・ヒューター三角は、肘関節前方脱臼との鑑別で重要である。
  4. 上腕骨顆上骨折は、近位型と遠位型とが存在する。

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解答 3

肘関節後方脱臼との鑑別において重要である。

問題27モンテギア骨折は次のうちどれか。

  1. 尺骨上中三分の一部骨折と橈骨頭の脱臼
  2. 尺骨中下三分の一部骨折と橈骨頭の脱臼
  3. 尺骨上中三分の一部骨折と下橈尺関節の脱臼
  4. 尺骨中下三分の一部骨折と下等尺関節の脱臼

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解答 1

ガレアジと混同しないように注意

問題28前腕両骨骨幹部骨折(円回内筋付着部より近位での骨折)の近位骨片の転位に関与する筋はどれか2つ選べ。

  1. 円回内筋
  2. 回外筋
  3. 上腕二頭筋
  4. 方形回内筋 

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解答 2・3

円回内筋より近位部での骨折

近位骨片
回外 屈曲転位 → 回外筋 上腕二頭筋

遠位骨片
回内転位 → 方形回内筋 円回内筋

円回内筋より遠位部での骨折

近位骨片
回内回外中間位 → 円回内筋 回外筋 上腕二頭筋

遠位骨片
回内転位 → 方形回内筋

問題29 舟状骨骨折について誤りはどれか。

  1. 固定期間は、最低2か月以上を必要とする。
  2. 偽関節を形成してしまうと、母指の対立運動制限を残してしまう例が多い。
  3. 手根骨骨折の中で最も多発する。
  4. 疼痛誘発動作は、手関節の橈屈かつ伸展である。

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解答 2

偽関節を形成してしまっても、母指の運動制限を生じることは少ない

問題30中手骨骨幹部骨折でオーバーラッピングフィンガーが強く出現する部位はどこか2つ選べ。

  1. 第二中手骨
  2. 第三中手骨
  3. 第四中手骨
  4. 第五中手骨 

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解答 1・4

第2中手骨・第5中手骨は、片側からの支持性しか持たないために、他の中手骨に比べ回旋を強く呈しやすい。

プロフィール

西村 雅道

医学博士 柔道整復師 鍼灸師
一社)国際整体協会 和整體学院 インストラクター
和整體学院臨床センター センター長

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