柔道整復師国家試験対策【第7回:生理学のポイント ―消化吸収~骨編―】
今回で7回目となる国家試験対策講座。前回に引続き生理学の主要ポイントをお送りさせて頂きます。毎回言わせていただきますが、早い時期からの準備が大事となります。夏が終わるまでには、解剖学の主要ポイントと今回までの生理学2回分の内容はしっかりと記憶となるよう取り組んでください。さて、今回は、消化吸収、代謝、体温、内分泌、生殖、骨の生理学のポイントを提示します。
消化吸収
1)唾液中の消化酵素(対象栄養素も)
唾液αアミラーゼ(プチアリン) 糖質
2)胃液中の消化酵素(対象栄養素も)
ペプシノーゲン(ペプシン) 蛋白質
3)膵液中の消化酵素(対象栄養素も)
膵αアミラーゼ(アミロプシン)⇒糖質
αグルコシターゼ(マルターゼ)⇒糖質
トリプシノゲン(トリプシン)⇒蛋白質
キモトリプシノゲン(キモトリプシン)⇒蛋白質
プロカルボキシペプチターゼ(カルボキシペプチターゼ)⇒蛋白質
膵リパーゼ(ステアプシン)⇒脂質
4)腸内の消化酵素(対象栄養素も)
αグルコシターゼ(マルターゼ) ⇒糖質
スクラーゼ ⇒糖質
ラクターゼ ⇒糖質
アミノペプチターゼ ⇒蛋白質
腸リパーゼ ⇒脂質
5)消化管ホルモン3つと作用
ガストリン:胃壁の運動亢進、胃液の分泌亢進
セクレチン:膵(重曹水)分泌亢進、肝細胞より胆汁分泌促進
コレシストキニン:膵液(酵素)分泌、胆嚢収縮
6)各消化管における物理的消化
口腔:咀嚼運動
咽頭食道:嚥下反射・蠕動運動
胃:蠕動運動
小腸:分節運動・蠕動運動
大腸:分節運動・振子運動・蠕動運動・大蠕動
7)体液性調節しか受けない消化腺
唾液腺 残りの消化腺は神経性と体液性の両者による調節
8)糖質(グルコース)の吸収法
グルコース担体を用いた二次性能動輸送(ナトリウムイオンと共輸送)
その後、毛細血管へ
9)蛋白質の吸収法
糖質と同様にアミノ酸担体を用いた二次性能動輸送(ナトリウムイオンと共輸送)
その後、毛細血管へ
10)脂質の吸収法
グリセロールはそのまま細胞膜を通過
脂肪酸は混合ミセルによって細胞内へ
両者は細胞内で再び中性脂肪に再合成され、カイロミクロンとなりリンパ管へ
11)胃液の分泌機序で最も多い機序
胃液の分泌機序で最も多い機序
12)肝機能
栄養素の貯蔵(グリコーゲン合成・分解、中性脂肪合成・分解)、糖新生
血液凝固因子の生成(プロトロンビン・フィビリノーゲン)、血漿蛋白(アルブミン)
生成、血中異物の貪食・有害物質の無毒化(尿素の生成)、胆汁の生成
13)胆汁の構成成分
水分、胆汁酸塩(胆汁酸)、胆汁色素
※胆汁酸:肝細胞でコレステロールから生成
胆汁色素:肝細胞で間接ビリルビンをグルクロン酸抱合した直接ビリルビン
代謝
1)五大栄養素と三大栄養素
五大栄養素:糖質、脂質、蛋白質、ビタミン、無機物
三大栄養素:糖質、脂質、蛋白質
2)栄養素の貯蔵型
グリコーゲン、中性脂肪
3)グリコーゲンの貯蔵臓器
肝臓・筋
4)多糖類、二糖類、単糖類の代表例
多糖類:でんぷん
二糖類:マルトース(麦芽糖)、ラクトース(乳糖)、スクロース(蔗糖)
単糖類:グルコース(ブドウ糖)、ガラクトース、フルクトース(果糖)、リボース
5)タンパク質機能
免疫、血液凝固、膠質浸透圧、物質運搬 受容体構成分、輸送体構成分、酵素の構成分
人体固形物の主要素(コラーゲン等)
6)蛋白質の最小単位と結合
アミノ酸、ペプチド結合
アミノ酸⇒オリゴペプチド⇒ポリペプチド⇒蛋白質
7)脂質の分類と働き
中性脂肪:貯蔵型エネルギー源
遊離脂肪酸:エネルギー源
リン脂質:細胞膜の主成分
コレステロール:ステロイド化合物の母体(ステロイドホルモンなど)
8)脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの種類
脂溶性ビタミン:VA,VD,VE,VK
水溶性ビタミン:VB、VC
※脂溶性ビタミンは体内貯蔵可能、水溶性ビタミンは体内貯蔵不可
※ビタミンは体内で合成不可能(VDに関しては、皮膚で紫外線作用により可能と成る)
9)人体で最も多く発生する代謝産物
水素イオン、炭酸、二酸化炭素
10)中間代謝吸収期と空腹期の主要なエネルギー源
吸収期:グルコース
空腹期:脂質(※中枢神経はグルコース)
吸収期:摂食後3〜4時間前後
空腹期:吸収期後3〜4時間前後
11)中間代謝吸収期と空腹期に分泌されるホルモン
吸収期:インスリン
空腹期:グルカゴン、副腎皮質ホルモン、副腎髄質ホルモン、成長ホルモン
12)グルコースしかエネルギー利用できない組織
中枢神経組織
13)グルコースからのエネルギー発生反応
解糖系、クエン酸回路・電子伝達系
グルコース → 解糖系 → クエン酸回路・電子伝達系 → 水と二酸化炭素
※解糖系:乳酸を発生させる為に、乳酸産生反応とよばれる。細胞質で無酸素的に起こる
※クエン酸回路、電子伝達系:ピルピン酸
14)脂肪酸からのエネルギー発生反応
β酸化
15)尿中窒素量から算出されるもの
蛋白質酸化量
16)呼吸商の定義
二酸化炭素排出量と酸素消費量の比
糖質:1.0 蛋白質:0.8 脂質:0.7
17)アトウォーター係数
糖質:4.1kcal 蛋白質:4.2kcal 脂質:9.3kcal
18)エネルギー代謝の種類
基礎代謝、睡眠代謝、労作代謝、食事誘発性熱反応(特異動的作用)
19)基礎代謝量の説明
覚醒時の生命維持に必要な最低限のエネルギー量
(摂食後12~14時間、精神的・肉体的安静状態で、20~25℃の快適環境のもと)
20)基礎代謝量の増大要因
温度(冬>夏)、年齢(乳児・思春期>高齢者)、栄養状態(過食>絶食)、ホルモン(甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、副腎髄質ホルモンなど)
21)体内のATP産生反応
クレアチンリン酸機構(ローマン反応)、乳産性機構(解糖系)、好気性エネルギー産生機構(クエン酸回路・電子伝達系)
体温
1)深部体温測定部の中で信頼性の高い部分
直腸温>口腔温>腋窩温(温度も信頼性もこの順で高い)
2)体温の日内変動
朝低く、夕方高い(早朝3〜6最低、午後3〜6時最高)
3)体温の性周期における変動
卵巣周期の黄体期に高くなる(排卵期は一過性の低下)
黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用
4)特異動的作用
食事後の栄養素を体内に吸収させる為、エネルギー消費した際の熱発生
食後30〜90分
5)産熱方法
ふるえ産熱:体性運動性神経興奮によって、骨格筋の律動収縮が起こり、熱が発生
非ふるえ産熱:交感神経、ホルモン分泌によって内臓機能が亢進し熱が発生
褐色脂肪組織の燃焼、ホルモン(甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、副腎髄質ホルモン、成長ホルモン)
6)放散方法
輻射、蒸発(不感蒸泄、発汗)、伝導、対流
7)常温状況で最も放散量が多いものと次に多いもの
輻射(60%)、不感蒸泄(25%)
※高温環境下では、輻射量減少、発汗現象の出現
8)汗腺の種類と存在部位
エクリン腺(全身にくまなく存在)、アポクリン腺(腋窩、乳暈、会陰など)
9)汗腺の支配神経と神経伝達物質
交感神経単独支配、アセチルコリン
10)発汗の種類と分泌部位
温熱性発汗:手掌、足底を除く全身
精神性発汗:手掌、足底
11)体温調節中枢の存在部位
視床下部
※深部体温受容器:
温ニューロン(体温上昇で興奮→熱放散が起こる)
冷ニューロン(体温低下で興奮→熱産生が起こる)
12)発熱機序
外因性発熱物質(細菌、ウィルス等)の体内進入→ 外因性発熱物質をマクロファージが貪食→ マクロファージから内因性発熱物質(インターロイキン1)の発現→インターロイキン1の作用によりプロスタグランジンの発生→プロスタグランジンによって冷ニューロンが興奮、温ニューロンが抑制→発熱
13)暑熱・寒冷順化反応
暑熱順化:
放散能力が向上、産熱能力が抑制→皮膚血流量の増加、発汗量の増加、基礎代謝量の低下
寒冷順化:
産熱能力が向上、放散能力が抑制→基礎代謝量の増加、皮膚血流量の低下、皮下脂肪の増大
内分泌
1)ホルモンの特性
①内分泌細胞で産生
②血中に分泌され、血液で運搬
③標的細胞に特異的に働く
2)ホルモンの化学的組成
①ペプチド型:視床下部ホルモン、下垂体ホルモン、膵島ホルモン 、消化管ホルモン、上皮小体ホルモンなど
②アミン型:副腎髄質ホルモン、甲状腺ホルモン、松果体ホルモン
③ステロイド型:性ホルモン、副腎皮質ホルモン
3)水溶性(親水性ホルモン)の特徴(受容体部、種類、半減期、結合蛋白)
種類:ペプチド型+副腎髄質ホルモン
特徴:受容体は細胞膜、結合蛋白がなく、半減期短い
4)脂溶性(疎水性ホルモン)の特徴(受容体部、種類、半減期、結合蛋白)
種類:ステロイド型+甲状腺ホルモン
特徴:受容体は細胞内、結合蛋白があり、半減期長い
5)神経内分泌ホルモン
視床下部ホルモン、下垂体後葉ホルモン、副腎髄質ホルモン
6)視床下部ホルモンの種類
成長ホルモン放出ホルモン、プロラクチン放出ホルモン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン抑制ホルモン、プロラクチン抑制ホルモン
7)下垂体前葉ホルモンの種類
成長ホルモン、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン/ゴナドトロピン
8)下垂体後葉ホルモンの種類
バゾプレシン、オキシトシン
9)下垂体前葉・中葉・後葉を腺性と神経性との振分け
腺性下垂体:前葉 中葉
神経性下垂体:後葉
10)性腺刺激ホルモンの種類
男性:間細胞刺激ホルモン、精子形成ホルモン
女性:卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン
11)成長ホルモンについて(作用、分泌機序)
主要な作用:
①骨端軟骨に作用して骨の長径成長
②グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
③内臓諸臓器、各種組織の増殖肥大(蛋白同化作用など)
分泌について:
①覚醒時に比べ睡眠時に分泌増大
②中間代謝では吸収期に分泌増大
③ストレス
12)プロラクチンについて(作用)
主要な作用:
①乳腺の発育
②乳汁の分泌→乳汁射出ではない
13)バゾプレシンについて
主要な作用:
①腎集合管での水の再吸収(体液量増加、尿量減少(抗利尿作用))
②血管収縮(血圧上昇)
14)オキシトシンについて
主要な作用:
①乳汁射出作用(乳汁射出反射)
②子宮筋収縮(ファーガソン反射/分娩反射)
15)甲状性ホルモンについて(種類、分泌細胞、作用、分泌機序)
種類:サイロキシン、トリヨードサイロニン
分泌細胞:濾胞細胞
主要な作用:
①酸素消費量増大 熱量産生亢進 (エネルギー消費量の増加)
②グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
分泌について:
①暗所、寒冷で増大
②視床下部ー下垂体系の調節
その他:ヨウ素(ヨード)を含む
16)副腎皮質の層構造と分泌ホルモン
球状層:電解質コルチコイド(アルドステロン)
束状層:糖質コルチコイド(コルチゾル)
網状層:アンドロゲン(性腺ステロイド)
17)コルチゾルについて(作用、分泌機序)
主な作用:
①糖新生
②抗炎症、抗免疫
③血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇
分泌について:
①日中は午前中に分泌量が多い
②視床下部-下垂体系の調節
③ストレス反応
18)アルドステロンについて(作用、分泌機序)
主な作用:
①腎遠位尿細管、集合管でのナトリウムイオンの再吸収、カリウムイオンの分泌
②細胞外液量の保持、血圧低下の防止
分泌について:
アンジオテンシンによる→レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系
19)副腎髄質について(分泌ホルモン、神経支配)
カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)→アドレナリンの分泌量が最も多い
交感神経節前線維が支配(自律神経単独支配)
クロム親和性組織
20)副腎髄質ホルモンについて(作用、分泌機序)
主な作用:
①心拍出量増大(アドレナリン)
②血管収縮、血圧上昇(ノルアドレナリン)
③グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
④熱量産生亢進
分泌調節:
①交感神経興奮
②ストレス反応(緊急反応)
21)膵臓にある内分泌細胞群について(名称、部位)
膵島(ランゲルハンス島) 膵尾部に多く存在
22)膵島(ランゲルハンス島) 膵尾部に多く存在
A細胞:グルカゴン
B細胞:インスリン
D細胞:ソマトスタチン
F細胞:膵ポリペプチド
※B細胞が多い(膵島の中心部に存在)
23)グルカゴンの作用
主な作用:異化作用
①グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
②糖新生
24)インスリンの作用
主な作用:同化作用
①グリコーゲンの合成、中性脂肪の合成(血糖値低下、血中遊離脂肪酸低下)
25)ソマトスタチンの作用
主な作用:その他の膵島ホルモンの分泌抑制
26)男性ホルモンについて(種類、分泌部、作用)
男性ホルモン=アンドロゲン/アンドロジェン
精巣間細胞から分泌されるアンドロゲン⇒テストステロン
主な作用:
①生殖器の発育、第二次性徴の発現
(副生殖器系の機能化、変声、体毛発生、生え際の後退、骨格の発達
②精子形成促進(セルトリ細胞に作用)
27)女性ホルモンの種類
女性ホルモン=卵胞ホルモン(エストロジェン)、黄体ホルモン(プロジェスチン)
28)エストロジェンについて(性周期に伴う分泌時期、作用)
卵巣周期に伴う卵胞の発育により分泌量が増大(卵胞後期/排卵前期)に最大
主な作用:
①生殖器の発育、第二次性徴の発現(副生殖器系の機能化、体の女性化)
②子宮内膜(粘膜機能層)の増殖
③骨吸収を抑制、骨形成を促進(骨塩の増加)
29)プロジェスチンについてについて(性周期に伴う分泌時期、作用)
卵巣周期に伴う、黄体の出現により分泌量が増大
主な作用:
①子宮粘膜からの分泌亢進(着床の容易化)
②体温上昇
③受精時、受精卵の発育、妊娠維持作用
生殖
1)主生殖器の原基と分化
原基:生殖腺隆起髄質/皮質
分化:
生殖腺隆起皮質:卵巣
生殖腺隆起髄質:精巣
※妊娠7Wから始まる
2)副生殖器(内生殖器)の原基と分化
原基:ウォルフ管、ミューラー管
分化:
ウォルフ管:精巣上体、精管、精嚢、射精管
ミューラー管:卵管、子宮、腟上部
※妊娠8週から始まる
3)勃起反応と射精反応の自律神経優位
勃起:副交感神経反応
射精:交感神経反応
4)卵巣周期の段階と特徴
卵胞期:原始卵胞が成熟卵胞(グラーフ卵胞)へ発育
(成熟度に比例して、エストロジェンの分泌増加、卵胞後期で最大)
排卵期:黄体形成ホルモンにより、成熟卵胞から卵細胞が排卵
黄体期:排卵後の卵胞が、赤体⇒黄体⇒白体となり退縮消失する
黄体の時期にプロジェスチンが分泌
5)月経周期の段階と特徴
増殖期:子宮粘膜機能層が増殖(エストロジェンの作用)
分泌期:子宮粘膜から粘液分泌亢進/着床の容易化(プロジェスチンの作用)
月経期:増殖・分泌していた子宮粘膜の脱落
6)卵子と精子の寿命
卵子:2~3日
精子:2日
7)受精卵の卵割開始時期
受精後直ちに
8)胎盤の構成要素
基底脱落膜、胎盤腔(絨毛間腔)、絨毛膜有毛部
9)胎盤の機能
①母児間の物質交換
②ホルモン産生
10)胎盤ホルモンの種類と分泌増加時期
①絨毛性性腺刺激ホルモン/hCG:妊娠初期、妊娠反応
②絨毛性乳腺刺激ホルモン/hCS:妊娠後期
③プロジェスチン
④エストロジェン
骨
1)膜性骨化と軟骨性骨化により形成される骨
膜性骨化:頭蓋骨、下顎骨
※太さの増加に関与
軟骨性骨化:四肢骨、骨盤、椎骨、頭蓋底の骨
※長さの増加に関与
2)骨形成に関わる因子
①上皮小体ホルモン
②カルシトニン
③ビタミンD
④外力
※骨形成(骨再形成)、骨吸収(骨再吸収)
骨形成:骨芽細胞により、骨基質が形成され、骨塩が沈着
骨吸収:破骨細胞により、骨基質が破壊され、骨塩が血中へ
※骨塩:カルシウム、リン酸塩など
3)カルシウム代謝に関与する代表的ホルモン
①上皮小体ホルモン
②カルシトニン
③ビタミンD
4)カルシウムイオンの役割
①神経伝導/伝達
②筋収縮
③血液凝固など
5)テタニー徴候の代表例
クボステック徴候、トルソー徴候
6)ビタミンDについて(合成/活性について)
皮膚で紫外線を照射されることにより前駆体が形成
その後、肝臓、腎臓で処理を受け活性型となる
7)ビタミンDの血中カルシウム・リン濃度に対する作用
カルシウム:上昇
リン:上昇
8)カルシトニンについて(分泌部)
甲状腺傍濾胞細胞
9)カルシトニンの血中カルシウム・リン濃度に対する作用
カルシウム:低下
リン:低下
10)パラソルモン(上皮小体ホルモン)について(分泌部)
上皮小体(副甲状腺)
11)パラソルモンの血中カルシウム・リン濃度に対する作用
カルシウム:上昇
リン:低下
如何でしたでしょうか。消化吸収13項目、代謝21項目、体温13項目、内分泌29項目、生殖10項目、骨11項目の全97項目のポイントをお送りしました。今回は夏休み期間中ですので、これまでより少し内容ボリュームが満載です。生理学はしっかりと知識を整理し、他の部分と混同しないようにすることが大切です。ひとつひとつを確実に自分の知識とするように心がけて下さい。今回の部分からは6-7題程度の出題が予想されます。内分泌は皆さん苦手とされる方が多いと思いますが、今回の主要ポイントは、さほど細かな部分は提示していません。しかしながら今回提示した内容で十分に対応出来るはずです。是非得意分野となるように今のうちからこつこつと励んで下さい。次回は、生理学の残りの部分を全て提示します。まだまだ暑い日が続きますが、一生のうちに遊ばない夏休みがあっていいじゃないですか(笑)。是非、今年の夏は勉学に励む夏として下さい。
西村 雅道
プロフィール
西村 雅道
柔道整復師、鍼灸師、柔道整復専科教員、医科学修士
平成15年より平成26年まで学校法人杏文学園東京柔道整復専門学校に在職、同校の国家試験対策を牽引。また国家試験対策塾『杏文塾』の代表として同塾を運営。著書に一般臨床ポイントマスター。現在北里大学大学院博士課程に在学。
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