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sonota 岐阜の医専、無資格教員が授業

2011/10/26

柔道整復師を養成する岐阜保健短期大医療専門学校で2009~10年度、教える資格のない教員が一部の科目を担当していたことが、厚生労働省東海北陸厚生局が今年6~8月に実施した立ち入り調査で分かった。

受験資格取得に必要な生理学や解剖学を教えるには、医師免許や特別支援学校の理療科目の教職免許などが必要。厚生局によると、柔道整復科の現2、3年生54人が2年間に受けた授業延べ約2400時間のうち計246時間で、無資格の職員が教壇に立っていた。授業も100時間以上足りなかった。

柔道整復師学校養成施設指定規則では一学年の定員が60人の同科の場合、専任教員の数を6人以上と定めているが、同校は3人しかいなかったと判明。厚生局への提出書類では必要数を確保したとしていたが、講義録や教員出勤簿と食い違いがあり同局は8月30日付の通知書で改ざん可能性に言及した。

学生が資格試験を受けられない事態を避けるため、厚生局は補講の実施と有資格教員の補充、外部有識者による調査委員会設置を指示。同校は、本年度末までに学生一人当たり最大201時間となる補講を始めた。
三桶光彦事務局長は「無資格なのは確かだが、授業はしっかりしており恥じるところはない。厚生局の見解と相違があるが、学生たちに不利益のないよう受け入れた」と説明した。

同校の学生で仕事をもつ男性は「学校側の落ち度で突然授業時間が長くなった。仕事に響き収入が減ったため、試験後に損害賠償請求も検討したい」と話す。
同校は3年制で、柔道整復科とはり・きゅう科で145人が学ぶ。

 

 

<ニュースソース>
中日新聞(2011/10/25)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011102590085720.html