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医療費の膨張歯止めがきかず

2011/10/01

厚生労働省は国民が1年間に使った医療費の総額を示す国民医療費が、2009年度に前年度比3.4%増の36兆67億円となり、過去最高を更新したと29日に発表した。増加の原因は高齢化と医療技術の進歩によるコストの増加とみられ、1人当たりの医療費は若年層を含むすべての世代で増加している。同省の見解では25年度には50兆円を超すとみているという。

国民医療費の増加は3年連続となり、厚労省では「病気や怪我が長引きがちな高齢者が増えていること」の他、1人あたりの医療費が若年層も含めた全ての世代で増加していることから「医療技術の進歩が背景にある」と考えている。

75歳以上の後期高齢者の医療費は約7600億円増の11兆7335億円となり、医療費全体の32.6%を占める結果となった。75歳以上の医療費は保険給付の5割を税金、残りの内4割は現役世代が拠出する支援金でまかなっており、医療費負担が現役世代を圧迫する構図が年々強まっている。 医療費の財源のうち、被保険者と事業主が払い込む保険料は48.6%と2年連続で減った一方で、税金から支出する公費の割合は37.5%と2年連続で増加している。窓口負担など患者負担が占める割合は13.9%で減少が続いた。

10年度に診療報酬を10年ぶりに増加改定、ますますの高齢化や医療技術の進歩が続くとみられることから、今後も国民医療費は増えるとみられる。厚労省では25年度には国民医療費がおよそ52兆円に膨らむ可能性があると推計しているようだ。

 

<ニュースソース>
日本経済新聞(2011/09/30)