柔整ホットニュース

これだけは知っておいて!!

第103回   【柔道整復師と学会 そのⅠ】

2014/09/01

【―日本柔道整復接骨医学会のこと―】

明治国際医療大学   教授   長尾 淳彦

日本柔道整復接骨医学会は平成4年に創設された。平成26年から一般社団法人となった。柔道整復接骨医学に関する学理およびその応用に関する研究発表並びに連絡・知識の交換、情報の提供等を行うことにより柔道整復接骨医学に関する進歩普及を図り、学術の発展に寄与することを目的としている。

平成14年、「日本学術会議」第7部予防医学・身体機能回復の分野に登録された。柔道整復師関連の学会は幾多とあるが日本学術会議が認定しているのは日本柔道整復接骨医学会のみである。

日本において国が公的学会と指定しているのは、政府の諮問機関である日本学術会議の日本学術会議協力学術研究団体である。日本学術会議は次の3つの要件を満たす学会を日本学術会議協力学術研究団体として認定する。

1.
学術研究の向上発達を図ることを主たる目的とし、かつその目的とする分野における「学術研究団体」として活動しているものであること。
2.
研究者の自主的な集まりで、研究者自身の運営によるものであること。
3.
構成員(個人会員)の数が100人以上であること。
「研究者」とは、人文・社会科学から自然科学までを包含するすべての学術分野において、新たな知識を生み出す活動、あるいは科学的な知識の利用及び活用に従事する者と定義されている。

日本柔道整復接骨医学会は、現在、約6000名の会員を擁し、年1回の学術大会(2014年で第23回)は200題以上の会員発表、国内外の外部講師による特別講演、大会本部主催シンポジウム、教育セミナー、最新治療機器展示等を2日間開催。年4回の学会誌「柔道整復接骨医学」には会員から原著論文、短報、症例報告等が投稿され、柔道整復学の構築に貢献している。また、各専門分科会は全国各地で特色ある研修会や講演会を開催している。

その他、柔道整復に係る調査と研究の実施。国内外関連学会との連携。会員の生涯教育に関する事業。認定柔道整復師の認定。研究の奨励(優秀な学術研究・発表に対する奨励金制度)。などがある。