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第50回   【柔整八策 ― そのⅥ】

2012/06/16
受領委任の取扱規程について考える ― そのⅠ
受領委任の取扱いは保険者から委任を受けた地方厚生局長及び都道府県知事と柔道整復師との間で締結された受領委任契約(社団会員の場合は社団会長との間で締結された協定)に基づき行われる。
受領委任の取扱規程(協定書)に定める事項が遵守されなかった場合等は、受領委任の取扱いは中止される。
契約である以上受領委任の取扱いに違反があった場合「知らなかった」や「勉強不足」は通用しないし許されない。
施術に要する費用については
厚生労働省保険局長が定めた「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準」によって算定した額を保険者に請求する。
患者から各法に定められた一部負担金に相当する額の支払いを受け、これを減免又は超過して徴収してはならない。
患者から一部負担金の支払いを受けるときは正当な理由がない限り、保険分合計及び一部負担金並びに保険外の金額の内訳がわかる領収証を無償で交付しなければならない。
また、患者から求められたときは正当な理由がない限り、一部負担金の算定の基礎となった項目ごとに明細が記載された明細書を交付しなければならない(具体的には療養費算定項目がわかるものであること)。
施術所の開設者も施術管理者等の柔道整復師と同等の責任を負う。

 

(1)受領委任の取扱規程(協定書)

受領委任の取扱規程(協定書)は、柔道整復師が遵守すべき事項であり、これに違 反した場合は、受領委任の取扱いを中止することとなる。確約及び承諾(登録)、保険 施術の取扱い、療養費の請求、指導・監査等に関し、全9章で構成されている。

(2)確約、受領委任の申し出(届け出)、承諾(登録)

確約
受領委任の取扱いを希望する施術管理者である柔道整復師は、受領委任の取扱規程(協定書)に定める事項を遵守することについて、地方厚生局長と都道府県知事に確約しなければならない。
受領委任の申し出(届け出)
確約を行った柔道整復師は、勤務する柔道整復師から、受領委任の取扱規程(協定書)で定められた保険施術の取扱いを遵守し、指導監査の適用を受けることなどについて同意を受けたうえで、地方厚生局長と都道府県知事に申し出る(届け出る)。
受領委任の承諾(登録)
地方厚生局長と都道府県知事は、申し出(届け出)があった場合、受領委任の取扱規程(協定書)に定める次の欠格事由に該当する場合を除き、受領委任の承諾(登録)を行い、受領委任の取扱いを認める。
なお、開設者も承諾(登録)のための要件を満たさなければならない。

(欠格事由)

施術管理者である柔道整復師又は勤務する柔道整復師が受領委任の取扱いの中止を受け、原則として中止後5年を経過しないとき。
当該申し出を行った柔道整復師が勤務しようとする施術所の開設者がこれまで開設していた施術所の施術に関し、当該開設していた施術所に勤務していた柔道整復師が受領委任の取扱いの中止を受け、当該中止後、原則として5年を経過しないとき。
受領委任の取扱いの中止を受けた施術管理者に代えて施術所の開設者から施術管理者に選任された者であるとき。
不正又は不当な請求に係る返還金を納付しないとき。
二度以上重ねて受領委任の取扱いを中止されたとき。
施術管理者又は開設者が第8章38の指導を重ねて受けたとき。
施術管理者又は開設者が健康保険法、同法第65条第3項第3号に規定する政令で定める国民の保険医療に関する法律又は柔道整復師法に違反し罰金刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
施術管理者又は開設者が禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
施術管理者又は開設者が健康保険法、同法第65条第3項第5号に規定する社会保険各法に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から3ヶ月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべてを引き続き滞納している者であるとき。
受領委任の取扱いの中止を逃れるために承諾を辞退して、その後しばらくして受領委任の取扱いについて申し出をしてきたとき。
指導監査を再三受けているにも関わらず、指示事項について改善が見られず、再申し出時を迎えたとき。
その他、受領委任の取扱いを認めることが不適当と認められるとき。

 

続く