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これだけは知っておいて!!

第45回   【柔整八策 ― そのⅡ-2】

2012/04/01
「白紙委任」問題を考える

柔道整復施術療養費支給申請書(様式第5号)における患者さんの自署について国の考えは前回記載した。

現状の接骨院業務は

患者さん来院(初回の場合):

1.
問診など検査を行う。
2.
負傷部位の状況の説明や治療方針の説明を行う。
3.
「初検時相談支援料」算定要件の「受領委任の取扱いについて」説明を行う。
4.
負傷部位に治療を行う。
5.
窓口にて一部負担金分を徴収する。
6.
領収証(明細書)を渡す。
7.
柔道整復施術療養費支給申請書(様式第5号)に署名をいただく。

柔道整復施術療養費支給申請書(様式第5号)に患者さんから署名をいただくのは、3.「初検時相談支援料」算定要件の「受領委任の取扱いについて」説明を行ったあとの場合がほとんどである。概ね月来院初回時に署名をいただく。
厚生労働省も「療養費は1カ月を単位として請求されるものであり、当月の最後の施術の際に患者が1カ月分の施術内容を確認した上で署名を行い、これを作成することが原則であるが、柔道整復師の施術所への来所が患者により一方的に中止される場合があること等から患者が来所した月の初めに署名を行い当該申請書を作成する場合もある」と承知していると言っている。
今のシステムではそうならざるを得ないのである。そして、保険者は極力、支給申請書の提出は当月請求(3月分は翌4月に請求)を求めてくる。
もし、支給申請書を月締め(月末)に発行し患者さんが確認の上、署名するのなら月遅れ(2か月以上の遅れ)請求となるし、月途中に治癒されたり、月途中以後来院されない患者さんに対してはどのような処置を保険者や行政は考えているのだろうか?
「支給申請書の内容を確認の上署名しましょう」とあたかも正論ぽいが、現システムでは現実離れしており、患者さんの申請書確認に係る交通費や労力などはどこが負担するのだろうか?
現実に支給申請書の内容確認の上の署名は根本的にシステムを変更しなければ全ての患者さんが行えないのに「支給申請書の内容を確認の上署名しましょう」とチラシなど表示のオンパレードである。そうしないのは柔道整復師が患者さんに確認させたくないのだ!のようなチラシ表示である。

接骨院では

負傷部位の検査をしてその結果内容と治療計画を患者さんに伝える。
(ここで負傷名の告知が行われている。部位数もおのずと分かる。)

治療を行う。
(どの部位を治療しているか分からない患者さんはいない。)

治療終了後、窓口で料金をいただく。領収証を発行する。
(領収証・明細書で保険負担分と包帯交換料などが分かる。)

療養費一部負担金の窓口徴収時、10円未満の金額は四捨五入の取扱いとなるので合計金額は若干の誤差は生じる。

この積み重ねの合計が支給申請書に纏められるのである。
これこそが患者さんの委任を日々受けて治療を行っている証だと思うのだが・・・・

 

こうしたことを5万人を超える就業柔道整復師とその団体は理路整然と行政や保険者に分かりやすく説明する責任がある。
いくら厚生労働省という国の通達であろうとも「おかしいことはおかしい!!」と声を大にして訴えなければならないと思う。