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スペシャルインタビュー:小金井市長・西岡 真一郎氏

2017/01/16

小金井市の人口は、約11万9千人である(平成28年10月現在)。
2016年5月31日、天皇皇后両陛下が小金井市をご訪問された。天皇陛下12歳、皇太子殿下の時に昭和21年から5年間お過ごしになったこの小金井市に70年ぶりに来たかったとお話されている。
小金井市は東京の郊外に広がる緑豊かな自然環境に恵まれた地であり、また玉川上水の堤の桜並木は将軍吉宗の時代に植えられたものとある。子どもも勿論、大人もバードウオッチング等で楽しむことが出来る小金井公園は東京都屈指の公園である。昨年12月に就任された西岡市長は、真面目で誠実、市民を思う気持ちは人一倍で、思いやり溢れる熱血の人である。この若い西岡市長の取組みには、頭脳明晰で冷静な視点と人に寄り添う慈しみが感じられる。素晴らしいグランドデザインをお聞きした。

 

子育て環境日本一を目指し、小金井市が「終の棲家」になって頂けるような全ての市民に優しいまちづくりを続けていきます!!
西岡氏

小金井市長
西岡 真一郎   氏

 

―日本の社会保障制度について西岡市長のお考えをお聞かせください。

わが国は、高齢化社会ですので、医療・福祉・介護は重要で、特に連携が大事であると思っています。現在、小金井市の人口は119,238人で、いずれは小金井市も人口減少社会になると予想しますが、現時点では人口が伸びております。今年の4月は118,346名でしたから、約半年間で850人位伸びています。これまで小金井市は、毎年400人~600人位の人口増でした。しかし、今年度はもう少し増えそうです。このままいけば、恐らく来年度中には12万人を突破すると思われます。一方で、高齢化率は伸びており、65歳以上の人口は21%です。高齢者には元気な方とケアが必要な方がいらっしゃいます。社会保障は当然ケアが必要な方も含まれますし、年金については全てが対象です。日本の社会保障制度を考えると、やはり担い手である現役世代、生産年齢人口がまちをしっかり支えていただける体制をつくることが重要です。そういう意味では小金井市は社会保障制度のみならずこのまちが持続発展していくために、また高齢者の方々を支えていくためには、若い世代の方々が定着して、移住してきて頂くことが大事だと思っています。小金井市の魅力をしっかり高めて、小金井市の行政による市民サービスをもっと高めていきます。もう1つは、地域力・市民力を高めていくことが大切です。担い手であるヘルパーさんや看護師さん、そういう方々も大事ですけれども、高齢者を温かく支え合っていくまちを創っていくことが大切です。ただし、日本の社会保障制度は、世界的にみれば国民皆保険制度という制度そのものは、他の国の事例を見ても、私は日本の伝統ある良い制度であると思っています。これをしっかり維持していかなければなりません。とはいえ、どんどん若い方達の負担は増えて、課題は国内に山積しており、やはり現役世代が重要ですので少子化に歯止めをどこまでかけられるかというのは大きな課題です。私は、安心して産んで育てられることと社会保障制度は一体だと考えております。

 

―人口減少社会に突入しました。超高齢化の進展と少子化に対する小金井市の取組みを教えてください。

まず私は、小金井市を「子育て環境日本一」を目指そうという大きな目標を持っており、施政方針で宣言しました。つまり、それくらい子育てが重要です。子育てが楽しいと思っていただけて、何か困った時には地域が手助けしてくれる昔ながらのまちというのでしょうか、そういう環境づくりが大切です。昨今、孤立した子育て、孤立の「孤」の「孤育て」が問題になっています。やはり小金井市も都市部ですから、結婚してから小金井市に引っ越されてきて出産をして周りに家族や親族、お友達などが居なくて悩み、結果として、全国的にもいろいろと不幸な事件に発展してしまっている例があります。小金井市においてはそういうことがないまちを目指していきたいと思っていますし、切れ目のない支援が大事であると考えています。

妊婦さん、或いはこれから子供を産もうと思われている方、また赤ちゃんが誕生してお母さんと一緒に過ごされ、保育園・幼稚園に通われて小学校、中学校、高校に行って卒業される。つまり、小金井市というまちは子ども達にとっても保護者にとっても良いまちでありたいと思っています。そのための地域支援が、小金井市にはいっぱいあります。しかも立地条件は、東京都のど真ん中を通っている中央線が走っていて、東京都であるにも関わらず自然環境が豊かであり、減少はしているものの土地・農地もいっぱいあって、農業を営んでいる方は元気で、農業と商業の連携も進んでおります。また公立の小学校、中学校の教育は歴史と伝統があり文武両道で、小中学校の先生方も一生懸命頑張っております。スポーツも勉強も一生懸命頑張る子供が多く、非常に良い教育環境です。

この後の質問にも繋がりますが、市民活動も活発で市民の力、地域の力が非常に高いまちですから、子どもを見守る目があります。小金井市では、「カンガルーのポケット」と称して、何かあったら駆け込んで良いという家に、カンガルーの絵のマークがいっぱい貼ってあります。つまり、子育てする上で最良のまちを目指したい。そうすれば少子化対策にも繋がっていくと思いますし、先ほど申し上げたような、保育園の時だけ小金井に住むのではなく、安心してずっとこのまちに住み続けられるような、またこのまちで育った子供が大人になって就職して転勤したとしても、いずれは帰ってきて欲しい。私が目指している「終の棲家」という言葉がありますが、市民の皆様がたにとってこの小金井市が「終の棲家」であって欲しい、そういうまちを目指していきたい。勿論、待機児解消も一生懸命やっています。平成26年は、254名ということで多摩地域で待機児率ワーストワンでしたが、平成27年には164名、平成28年4月に154名になっています。せっかく住んだのに保育園に入れないというのは残念ですし、今や待機児の解消は社会的使命です。私が市長になったのは昨年の12月ですが、市長就任以来、この待機児解消に力を入れています。ただし、ハード面だけ整えれば良いという表面的な問題ではないと思っています。更に質を高めて先程申し上げたように親子にとって良いまちでなければいけないと思っています。やはり預けられるのであれば働きたいというお母さんもおられますし、共働き世帯も多く、中には非正規労働同士でご結婚されて生活されている方もいらっしゃいます。

近頃は「ハイブリッドな環境」が大事だと言われています。それは子どもも預けられるし、近くに仕事もある。そういう意味では子育て環境の充実は、「雇用がある」ということが大事であり、駅周辺のまちづくり等、いろんな知恵を出して小金井で仕事を創る、そのために例えばベンチャー企業の育成や「SOHO」、スモールオフィス・ホームオフィスの勉強会も行われています。従って少子化対策というのは、子どもだけではなく親が働ける環境を同時に作っていくことが非常に大事です。しかしながら、先ずは保育園を沢山作らなければいけないため、長期的な視点が必要です。小池都知事になられてから緊急対策になりましたので、非常に有難い制度と思っております。29年4月に向けて、266名分の定員増は確保しました。しかし、それでは足りませんので、私としては1人でも2人でもギリギリまで諦めないであらゆる方策を尽くしていきたいと考えております。

 

―古来から地域医療を支えてきた医療職種である柔道整復師は、骨接ぎ・接骨院の先生として地域住民の方々に親しまれてきました。また柔道整復師はスポーツ現場でもスポーツトレーナーとしてアスリートの怪我やパフォーマンスの向上に役立つ指導を行ってきました。今後の超高齢化社会においては、運動能力の維持管理が重要なテーマの一つと感じます。運動能力を維持していくには、単に痛みを取るという考えではなく、能力そのものへの取り組みとしてトレーナー的な業務は必要と感じます。介護分野では柔道整復師は機能訓練指導員として機能訓練を行える職種であります。地域包括型ケアシステムの中に柔道整復師の参入は可能でしょうか。西岡市長のお考えをお聞かせ下さい。

柔道整復師の方々は、開業されて地域に根付かれて町の先生としてご貢献頂いておりまして本当に感謝しております。また、古来からの伝統を守りながら施術・技術を駆使し、勉強もされ努力されながらご尽力頂いていることにお礼申し上げます。小金井市の今後の検討課題でありますので、柔道整復師の方が地域包括ケアシステムの中でご活躍されていたり、組み込まれていたり、様々な成果を上げている事例があればそういう所から開けていくことがあると思いますし、是非知りたいと思います。また小金井市で開業されている先生たちの声や意見というものも今後聞かせていただければと思います。

 

―やはり、医療のいきづまりといいますか、今後は治す医療ではなく、生活支援型の医療を目指すといわれているお医者様も多くいらっしゃいます。生活支援、QOLの向上をはかっていくことは今後重要になっていくと思います。小金井市でも健康教室、転倒予防教室、市民ウオーキング等、予防医療の取り組み並びに様々な取り組みをされていることが分ります。たとえば転倒予防教室などはどのような方を対象に行われ、その指導者はどうやって選ばれているのでしょうか?よろしければ教えてください。

転倒予防に特化した教室を市としては行っておりませんが、先述の「小金井さくら体操」が健康な体づくりにつながっていると思います。そして、この「さくら体操」の指導者を市民の方々に講座を受けて頂いて養成しております。私ごとですが、転倒予防が大事であると思うのは、実は2年前に亡くなった父が、5年間心不全と脳出血を患いました。私も途中から一緒に住んで、亡くなる迄の1年間位は、母と力を合わせて病院の送り迎えなど家族介護をいろいろ経験しまして、介護がどれ程大変なものか分かりました。担当の先生が驚くほど父はリハビリを頑張って、いつも父は入退院を繰り返していましたから、病院に居る時は割と安心でしたが、それでもよく転倒していました。ある日、父は後ろから自転車に追突されて、大腿骨を骨折しまして半年入院しました。ボルトを入れる手術をしてから2年位生きました。当然高齢化社会になると、脳卒中も増えますので、リハビリ医療はこれから重要な分野です。従って、リハビリ専門病院はこれから必要になってくると思います。小金井には小金井リハビリテーション病院という病院があって250床位あり非常に助かっています。もう1つ分ったことは、父のように足をひきずって杖をついて歩いている人は、3ミリ・5ミリの段差で転びます。健常者では中々気付かない段差で転んでしまうのです。転倒予防で転倒しない体をつくることも大事ですが、やはりバリアフリー住宅も大事です。私もバリアフリー住宅に途中から引っ越したんですが、父はものすごく楽だと言っていましたし、それは家族みんなが実感しました。

 

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