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スペシャルインタビュー:国分寺市長・井澤邦夫 氏

2015/04/16

国分寺市は、昭和30年、日本初のペンシルロケット発射実験が行われた「日本の宇宙開発発祥の地」である。また国分寺市は東京都の中でも多くの若者が憧れるまちであり、きめ細やかなサービスが行き届き、これが本物のシームレスなサービスと言えるほど手厚いメニューが用意されているところである。

誰もが住み続けたい究極の未来志向型のまちづくりを目指され、命の育みを最も大切にされている国分寺市長・井澤邦夫氏に今後の行政の在り方とまちづくりの理念等をお聞きした。

 

国分寺市は、PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)による、誰もが健康で暮らせる町を目指しています!
井澤 邦夫

国分寺市長
井澤 邦夫 氏

 

―日本の社会保障制度について井澤市長のお考えをお聞かせください?

日本の皆保険制度というのは、国際的にも高く評価されるもので、この皆保険制度をずっと継続していくべきであると私は思っています。ただし、既に超高齢化社会になってきていますので、世代間の相互扶助という制度自体が非常に危うくなっています。騎馬戦型からいよいよ肩車型になっており、支える側の負担が大きくなっている状況です。これはもう止めようがありませんので、いかに支える側と支えられる側がをお互いに理解し合っていくかが大きな課題です。そのような意味で〝若い世代の方たちの負担をいかに減らしていくか〟ということになると高齢者の方々に元気でいていただくことが一番ですので「予防」が大きくクローズアップされてくるのではないかと思っています。

今後の社会保障制度を展望するに、少子高齢化の進行により、その機能や規模が拡大することが予測できます。今後とも、社会保障が担うべき役割・機能を果たしつつ、制度を持続可能なものとしていくためには、給付と負担の不断の見直しとともに、予防や自立支援の推進により、国民の安心感の確保と生活の質の向上を目指すことを通じて社会保障の需用そのものが縮小されるような政策努力が不可欠であると思います。また今後の社会保障制度全体の在り方として、給付と負担のバランスを確保しながら、国・地方が協調して政策の重点をリスク発生後の保障だけにとどまらず、予防・自立支援に重点を置き、健康寿命や労働寿命の延伸等も図りながら、社会保障への需要の増大を抑制していくことが必要であると考えます。

いま、高齢者といわれる65歳以上の方は、昔の65歳以上の高齢者の方々と比較すると外見的にも体力的にも非常に若くなっていますので、そのような方達を増やしていくことが必要だと思いますし、これは国の政策である定年延長等も含めて高齢者就労支援も併せて行っていく必要があると思っています。大きな取り組みですので一自治体で出来るのか分りませんが、当市もその一翼を担うべく、高齢者の雇用の場を増やし、高齢者の生きがいにつながるような場をより多く作っていきたいと考えています。当市は「予防」という観点から講演会や講習会を多く開いております。そのような機会を通じて高齢者の方々が健康に関心を持ち、寝たきりにならないためにも予防していただくように私ども行政が積極的に力をお貸ししていくことが求められていると思います。

 

―住みやすい魅力ある町を目指されていますが、具体的な内容について教えていただけますか?

私どもも努力しておりますが、やはり高齢化は進みつつあります。そのような中で若い方達をいかに当市に招き入れるかということは、大きな課題です。

当市は元々ベッドタウンとして戦後急速に人口が増えました。住宅地が多く、住環境としては非常に恵まれていると思います。また当市は史跡をはじめ緑も多く、そのような住環境を我々はこれからもずっと守っていくことが大切であると考えています。市内には中央線の、国分寺・西国分寺・国立の3つの駅があり、国分寺駅には、特別快速も停まりますし、西武線が2本乗り入れておりますので交通の要所です。通勤等にも便利で〝住みやすいまち〟〝住み続けたいまち〟〝住んでみたいまち〟にしていくことが人口減少を止める一つの方策と考えています。

具体的には先述の保育所の整備等について言えば、保育所は生まれてからのことであり、生まれる前の、妊婦さんが直ぐにお医者さんにかかれる産みやすい環境の整備も大切です。妊娠期というのは女性の方は微妙な時期で精神的にも追い込まれることが多いです。いま問題になっているのは、核家族化で親御さんが近くにおられなかったり、孤立してしまう人が多く、そのような方をいかにケアしていくかは、行政の役目だと私は思っています。今年度の予算にも計上しておりますが、そのような相談体制をしっかり作っていきたい。現在、お子さんが生まれたご家庭に直ぐ訪問する「こんにちは赤ちゃん事業」、またお子さんを抱えた方達が集まって相互に情報交換が出来る「親子広場」といった専門家が入ってアドバイスを行えるような仕組みを作っています。いま、若い方はローンをかかえたり教育費の負担等が重く共働きをせざるを得ない状況です。それに対し行政が手を貸していかなければ若い人たちが住んでくれるような町にはなりません。女性の社会進出という面からも支援をしていきたいと思っています。

 

―近年、社会保障費の財源が苦しくなっていることに加えて、高齢社会で医療費も介護費も大変な増加が見込まれ、それに伴い在宅ケアを含め包括型の医療ケアシステムの構築が求められております。国分寺市では今後どのような地域包括型ケアシステムの整備を行おうとされているのでしょうか?

国は、団塊の世代が75歳以上になる2025年には最大約250万人の介護職が必要であると推計しています。介護人材確保対策として、「参入促進」「資質の向上」「環境の改善」の取り組みを一体的に講じ、量と質の好循環を進めることが必要とされています。また国は介護保険制度の持続可能性を高めるために、可能な限り日常生活上の支援が必要な高齢者が、在宅生活を継続できるよう医療・介護の連携を含めた制度の転換を図っています。そのための大きな柱の一つとして、地域包括ケアシステムの推進が示されています。

地域包括ケアシステムを支えるためには、介護人材をはじめとした地域の専門職の皆さんの果たす役割は大きいと考えます。国分寺市では介護支援専門員の皆さんだけではなく各専門職種の皆さんへの後方支援も積極的に行っています。ケアマネジャー連絡会、訪問看護連絡会、サービス提供責任者連絡会(訪問介護)、通所介護連絡会の事務局を市が担い専門職の皆さんと研修や懇談会を企画・運営しています。皆さん専門的な知識の向上はもちろん求められておられますが、同じ国分寺市で働く機関として同職種の皆さんとの交流や共通する地域課題を共有することなども希望されています。こういった研修の機会以外にも地域ケア会議へ参加いただいたり地域包括支援センターと共に個別支援のチームとして活躍いただく場面も多く、市としても専門機関の抱えておられる課題やご意見を受け止めるように心がけています。

プライベートな話ですが私自身、最近家内の親を最終的にホスピスにお願いし、其処で亡くなりましたが、それは市外の施設でした。病院に斡旋して頂きお世話いただいた経緯があります。やはり自宅でとなると難しい面があります。ただし医師の先生方の中にも24時間訪問して治療にあたられ、いざという時には来ていただける先生も沢山おられますし、医師の先生方も本当に一生懸命やって頂いている。実は私が市長になる前に自分の親を自宅で看取ったんですが、その時にも夜中にもかかわらず先生に何回も駆けつけていただきました。ですから個々の先生方はそういう形でやっていただいている実態がありますし、一つ一つ丁寧にやっていきたいと思っております。

 

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