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NPO法人JATAC第20回全国活動報告会 開催

2015/10/01
その2:討論
「JATAC設立20年を振り返る。JATACが目指すべき社会貢献とは」

総合司会:原 和正 氏、岩本 芳照 氏(JATAC副会長)

原先生原:
私は柔道整復師が増えたから柔道整復師が苦しくなるとは思っていません。小池先生は柔道整復師が毎年5千人増えると。しかしPTは年間1万2千人毎年増えるんです。柔道整復師が増えることは決して悪い訳ではない。柔道整復師同士がライバルではなくて、ライバルはPTです。若者に夢と希望を与えられるような、こういう方向に進んだらというご意見があれば、聞かせて頂きたい。

会場・O:
沢山有意義な話、活動を聞かせてもらって心躍る話が多かった。学生支部の話を聞いて未来を感じました。最後のほうになってくると未来のない話に落ち込んでいって、僕も柔整師ですが、JATACという集まりの中でどうやってトライアルの話に進むのかと思っていたら最後は柔整に固まってしまった話は残念でした。PTの学生さんも来ている中、他の有資格者の先生もいる中で柔整に向けた話が多かった。学生支部の話は凄くて、この中にいけばもっと膨らむのかなと感じたし、その先にJATACがあるのかなと。

岩本:
私も学生さんの発表を聞いていて、そういう時代が来たのかなという気がしました。我々有資格者、主に柔整師が立ち上げて柔整師が主体であったんですが、正会員となってやってきた人たちが片岡先生のお話にあったようにどんどん止めてあまり活動もしなくなって、その中で多くの若い人たちが動きだした。じゃその中でこれからのJATACのあり方をどうしたらいいのか。医療資格を持ったATという集団であることは間違いないけれども、まだ資格を取っていない学生さんも含め、他の科学系スポーツ係を出られ医療資格はないけれども入ってこられる会員さんも含めてどういう活動をこれからしていくと良いのか、それが課題です。一つ思ったのは、国は財政の問題で、地域包括ケアシステムという形で高齢者をみんな在宅に帰して、地域で医療も介護も住宅も地域ぐるみでみていこうという政策を打ち出しています。従ってケアマネ等がいろいろ手配する訳で、そういう所にATとして出ていくような手立てを地域で行っていくと良い。所謂ケアマネさんによく知ってもらって、我々を活用して頂く。高齢者にも我々のやれることはいっぱいある訳です。将来、スポーツにかかわってこられるような高齢者もおられますし、世の中で地域の連携、活躍できる場もあるのではないかと。アスリートだけではなく、その辺も今後考えていっても良いのではないかと思います。

北海道・佐藤:
今日はお三方の貴重なお話有難うございます。20周年を迎え、これから先ということで、4年後に東京オリンピックがあります。どのようにして我々が参画するか。それを一つの起爆剤として未来に「我々が一つになれる目標」に向かっていく一番のチャンスと思います。早めに見すえて進めていけたら良いと思いますがシンポジストの方の意見を伺いたい。

原:
佐藤先生が言われた東京オリンピック・パラリンピック、皆さんが「やりたい」という意思がハッキリ出てくれば、必死で執行部も動くと思います。そういう情熱を感じないと動いたはいいが、いざ協力するといったらみんな尻ごみをしてお手伝いしないとなればダメなんです。皆さんのほうからやれという意見が出てくれば私どものほうは積極的にやりたいと思います。皆さんがどういう気持ちでいるのかを聞かせて頂きたい。東京オリンピック・パラリンピックに、JATACとして参加したいのか、参加したくないのか。

会場・O:
是非、参加して、其処を機にATという名前を大きく広めていきたいと思います。

会場・A:
いま、学生に与えられている役割を考えてやっていく。正会員になった時に目標である「即戦力」を意識して活動していくのが現状で一番大切じゃないかと。

原:
やるからには勉強もしてもらわなければ、このままでは出られないということです。それだけのカリキュラムを勉強していく、その時に参加してくれるかどうか。やったはいいが、参加者が殆どいなかったでは困る。積極的に参加して欲しい。

片岡先生片岡(JATAC副会長):
今日の原先生のお話を聞きました。大変な苦労の中で実現してきた訳です。しかしそれだけでは何もつかめません。それを活かさなければいけないということでしょう。国民全体のことを考えてください。高齢者がどれだけ居るか、必要とされる対象は物凄い数です。20年の経験をこれから如何いかすかということは今非常に重要なところです。

岩本:
JATACの組織としてオリンピックに行きたいといっても向こうがどうぞと言ってくれなければ入れない訳ですから、どういう風にして参入するか、それは今組織を上げて執行部で考えていかなければいけない。

小池先生小池(JATAC専務理事):
地元で実績をつくっていくことが大事です。行政の方々は前例がないものに尻ごみするんです。〝私たちは東京マラソンでもやっています。つくばマラソンも参加してこういうことをやっています〟前例があるんだと言うと、お役人さんは〝じゃやってもらおうか〟ということにもなりやすい。JATACがやっている活動、一生懸命やっていることを公に訴えることによって入り易くなると思います。

(※ここで東京オリンピックに参画するかの賛否を会場に確認し、多くの賛同を得られた。)

原:
強力に進めて参ります。講習会も行います。皆さんが目指されるようなカリキュラムを組みます。そんなに負担のかからないようにします。ただし、行動については厳しいかもしれません。トップアスリートに触るんですから怪我をさせたら必ず責められます。成績はよくて当たり前、成績が悪かったら我々の責任、そのぐらいの自覚をもってやる、私どもはお手伝いをするだけ、あの選手は俺が直したから走れた、そんなことは自己満足です。トレーナーは黒子です。黒子に徹してもらって決して俺が治したなんていうことのないように。オリンピック会場でもそうです。〝俺が治してやるから来い〟なんていうことはダメです。絶対に許されません。そういう教育をしっかりする積もりですので、参画がかないましたら是非皆さんのご協力を頂きたいと思います。若い先生は夢と希望を持って、決して暗い話ばかりではありません。ATはやはり未来を開くんです。これでシンポジウムを終了したいと思います。

                               

※敬称は略させて頂きました。

 

 
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