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柔道整復師国家試験対策 【第1回:合格の為の教科戦略】

2014/12/16

今回より国家試験受験を控えている受験生に向けて、国家試験対策について述べさせて頂きます。今年度は当月と2月の2回に渉って執筆させて頂きます。ユーザーの皆様に少しでも有益な情報となることを願っております。

 

さて、今年度の国家試験まで残す所、約2ヵ月半となってきました。受験生の皆さんは様々な思いが心の中を巡っていることと思います。残りの期間の中でどのように勉学に励んでいくか悩んでいる方も多かろうと思います。そこで、今回は国家試験で合格を勝ち取る為の『戦略』について述べようと思います。

すでにご存知であろうかと思いますが、柔道整復師国家試験は解剖学、生理学、運動学、病理学、衛生公衆衛生学、関係法規、リハビリテーション医学、一般臨床医学、外科学、整形外科学、柔道整復学の全11教科、合計230問(必修問題30問、一般問題200問)で実施され、合格基準は必修問題24問、一般問題120問以上となっています。国家試験で合格を勝ち取る為には、この全教科をくまなく勉強することが理想であるとは思いますが、限られた時間の中でこれら全てを網羅することは困難であろうかと思います。そこで、合格の為の戦略が大変重要な要素と成ってくると思います。これら、全11教科のうち、どの教科を得点科目とするか、またどの教科を捨て教科とする等の見極めが大切であると思います。今回、私がこれまで推奨してきた合格戦略を述べさせて頂き、皆さんの試験対策に役立てればと思います。

 

戦略の基本は『出題数の多い科目』且つ『全体的に問題の難易度が比較的低い科目』を確実に得点科目にするというものです。逆に『出題数の少ない科目』かつ『全体的に問題の難易度が高い科目』にとらわれすぎないようにするとも言えます。

科目別の出題数を多い方からあげると、柔道整復学59題、解剖学34題、生理学28題、一般臨床医学24題、衛生公衆衛生学14題、病理学13題となり、外科学、整形外科学、リハビリテーション医学各12題、関係法規、運動学各11題となっています。柔道整復学、解剖学、生理学、一般臨床医学の4教科で145題と全体の半分以上の出題数を占めています。つまり、この4教科である程度の点数を獲得出来るとかなり合格に近づきます。逆を言えば、獲得出来ないとなると合格が遠のいてしまいます。

問題の難易度が比較的低い科目については、私は柔道整復学、解剖学、生理学、一般臨床医学、病理学、運動学だと考えます。この5教科に関しては、過去の国家試験問題を分析しても、出題問題は比較的基本的な部分が多く出題されています。難易度の高い問題も出題される部分もありますが各科目1〜3題程度となっています。よって、各科目問題数の1割程度の割合でしか高難易度の問題は出題されておらず比較的得点を取りやすい科目となっています。また、それぞれの年毎に問題を見比べてみても、出題難易度の年ごとのバラツキもほとんどなく、毎年安定して同様な難易度で問題が出題されています。よって比較的安定して得点科目として計算出来る教科であると思います。

これら2つの要素から、柔道整復学、解剖学、生理学、一般臨床医学を主として病理学、運動学を得意科目(得点科目)にする準備をすることが大変重要であり、戦略的に大事な要素であると思います。受験者にはこの4教科+2教科の科目を、各種模擬試験や国家試験過去問で7割〜8割の正答率を安定して取れるように準備してもらいたいと思います。時期的な目安としては1月下旬〜2月上旬までにこのような結果を出せるような準備をする必要があると思います。その後、2月の3週間ほどの期間で、残りの5教科の準備と必修問題の準備を進めていくように努めてもらえれば十分に間に合うと思います。因に、残りの5教科は各種模擬試験や国家試験過去問において安定して5割の正答率を取れるようにすることが大事であると思います。

 

柔道整復学、解剖学、生理学、一般臨床医学、病理学を得点科目にするためには幅広い分野を網羅する必要があります。それぞれの科目を各分野別に分けて、現時点で自分の出来る分と出来ない分を把握し、出来ない部分を出来る部分とするよう知識を身につけていくようにしてもらいたいと思います。解剖学で例をあげてみます。

解剖学は、概論、筋骨格系、脈管系、内臓器系、神経系、感覚器系、体表解剖という分野に分けられます。またそれらの大項目をそれに分けてみます。筋骨格系は骨・関節、筋、脈管系は心臓、動脈、静脈、リンパ、内臓系は消化器、呼吸器、泌尿器、生殖器、内分泌器、神経系は神経組織、中枢神経、末梢神経、感覚器系は皮膚、視覚器、聴覚平衡覚器、味覚器、嗅覚器といったように分けられます。分野ごとに出来る出来ないを把握し、期日を決めて出来ない部分を出来るようにするための知識を身につけていったもらいたいと思います。方法は、その分野の過去問をやり尽し、解説までしっかり説明出来るようにすることや、その分野の主要ポイントを各種参考書を参考にしっかりと体系的に自分の知識にすることが良いと思います。個人的には、後者のやり方をお勧めします。過去問題は自分の知識の確認や記憶の生理、忘れていた部分の再確認などに利用することがベストであると考えます。あくまでも勉学は、ポイントの把握・理解⇒その部分の記憶⇒記憶した部分の引き出しであると考えてますので時間的に余裕が取れる人は得点科目についてはこのようなやり方で実施してもらえればと思います。

 

今回は、合格の為の教科戦略を主に述べさせてもらいました。受験者の皆様に有益な情報となれば幸いです。次回は2月に必修問題について述べたいと思います。受験者のみなさんにおいては、くれぐれも体調管理に注意して、残りの期間でしっかりとして戦略予定を組んで勉強に励んで頂きたいと思います。みなさんの合格を願っております。

西村 雅道

 

●プロフィール

西村 雅道
柔道整復師、鍼灸師、柔道整復専科教員、医科学修士
平成15年より平成26年まで学校法人杏文学園東京柔道整復専門学校に在職、同校の国家試験対策を牽引。また国家試験対策塾『杏文塾』の代表として同塾を運営。著書に一般臨床ポイントマスター。現在北里大学大学院博士課程に在学。

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