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(公社)日本柔道整復師会 第43回北海道学術大会札幌大会 開催

2014/07/16

平成26年7月6日(日)、札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)において「公益社団法人日本柔道整復師会第43回北海道学術大会札幌大会」が開催された。

 

開会式

大会会長である(公社)北海道柔道整復師会・萩原正和会長は〝本日は大変お忙しい中、学会会長である工藤鉄男会長を筆頭に、多くの諸先生方をお迎えし、この札幌大会が開催できますことを衷心より感謝申し上げます。本学術大会も回を重ね、第43回となった。この歴史ある学術大会は公益事業も含め、(公社)北海道柔道整復師会会員が常に学術研鑽に努め、柔道整復術をもって社会に貢献するという崇高な理念のもとに開催され続けている。これからもその意志を継ぎ、柔道整復の学を高め業界の発展に寄与し、それを通じて社会や患者さんに貢献できるものと確信している。会員、研修員、学生の皆様にとって意義ある一日であり、この学術大会より何かを習得し、明日からの業務に役立つことができる内容になることをご祈念申し上げます〟と挨拶するとともに、当日の日程等について説明を行った。

 

(公社)日本柔道整復師会・工藤鉄男会長は、挨拶の中で保険者による照会文書送付について触れ〝真面目に取り組んでいる柔道整復師の人たちにも疑いがかけられているようで、会員の先生方も納得がいかない状況だと思う。これから日本柔道整復師会は公益社団法人として各省庁との関係を作り、協定の見直しを行ない、不適切な請求をしている柔道整復師をなくしていきたい。とても我が業界だけで解決できるものではないので、しっかりと厚生労働省とも話をしていく〟と積極的に問題解消に取り組む姿勢を見せた。さらに〝在宅医療の地域包括ケアだけでなく、スポーツの現場や災害救助の医療班など、まだまだしっかりとした仕組みが作られていない現場で皆さんが新しい職域を広げられるような状況を作り上げる努力をしている。2020年のオリンピックには、団体として政府顧問に入ることになった。海外の人たちに日本で生まれた伝統医療をみんなで発信できるような状況を作るためご協力いただきたい〟と、柔道整復師の活躍の場をさらに広げていこうと呼びかけた。

 

学会はその後来賓紹介を経て、特別講演へと移った。

 

特別講演:「地域包括ケアと柔道整復師の役割」
岡山大学客員教授(前厚生労働省老健局長) 宮島 俊彦 氏

はじめに宮島氏は自身と柔道整復師との関わりについて述べた後、〝地域包括ケアという言葉は昭和50年代にひとりの開業医が作った。その医師は一度治療した患者が、病気が再発してまた来院してくることを不審に思い、治療した患者の家を訪問して回ったところ生活環境に様々な問題があった。「これではだめだ」と思い、始めたのが地域包括ケアだった。看護師などに患者を訪問させ、退院後はどういう生活をしたらいいか等の健康指導を行なったり、介護老人保健施設などでリハビリを行なってから自宅に帰らせるなどの対策を行なった。病院だけではなく施設を作り、在宅医療もカバーすることで初めて病院が機能する〟と地域包括ケアが始まった経緯を紹介。

 

高齢化社会と言われる現状に関して〝人口構造として、2010年には3人で1人の高齢者を支えていたが、2025年には2人で1人、2050年には1人が1人を支えることになる。総人口も2050年では1億人を切る見込みであり、どうやって社会を形成していくかということを今までとは違った発想で考えなければならない。地域包括ケアを見直さなければ超高齢化社会は乗り切れない〟として介護保険や日本の医療体制、行政の方向性などを含めて解説した。

 

そして高齢者の自立を支援する体制である地域包括ケアシステムについて〝地域の病院同士の役割分担が進み、連携が強化される。発症から退院までの流れがスムーズになり早期の社会復帰が可能となる。医療から介護への移行も円滑になり、どこに住んでいても適切な医療・介護サービスが受けられるようになる。そこに柔道整復師が関わっていくことは十分に考えられる。特に都市部であると施設を建設しにくいこともあり、在宅でのケアがより重要度を増す可能性が出てくる。高齢者ケアはこれまで暮らしてきた生活と断絶せず、継続性をもって暮らすこと、高齢者自身の自己決定を尊重し、周りはこれを支えること、今ある能力に着目して自立を支援することが原則となる〟として地域包括ケアは多職種の連携によって成し遂げられると述べた。

 

実際に地域包括ケアが行なわれている自治体の事例等も数多く紹介され、高齢者が健康を維持できる住みよい町づくりを行なっていくために柔道整復師はどう取り組むべきか考えさせられる講演であった。

 

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