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(公社)日本柔道整復師会 第42回九州学術大会福岡大会 開催

2013/08/16

去る2013年7月28日(日)、福岡市のホテルニューオータニ博多にて『公益社団法人日本柔道整復師会第42回九州学術大会福岡大会』が開催された。

 

開会後すぐに行なわれた特別講演では徳島大学医学部脳神経外科教授・永廣信治氏が『柔道で脳を守る』という演題で講演。自身も柔道五段の有段者である永廣氏は〝この数年間、柔道による頭部外傷について色々検討してきた。結論とは言えないが、こうすれば柔道における頭部外傷は防げるといういくつかのポイントを知っていただきたい〟と挨拶し講演をスタートさせた。この講演では頭と脳の構造・頭部外傷の種類の解説や、一番の問題とされる急性硬膜下血腫と脳震盪への対応、マニュアルや競技復帰の指針などについて多くのスライドを用いながら解りやすく説明。永廣氏は柔道の練習中などに起こる脳震盪を決して軽視してはいけないと警鐘を鳴らし、「脳震盪が多いということは急性硬膜下血腫が起こりうる可能性があるということ」、「脳震盪の症状が続く場合には小さな血腫を作っている場合もあるため、CTやMRIなどで画像診断をしっかりと行なうこと」が大切であると訴えた。また、柔道などでは過去に急性硬膜下血腫を起こした場合、次の事故で死に至る可能性が高いことから、原則として競技復帰を許可すべきではないと考えているとした他、柔道では正しい投げ方と投げられ方の指導、受身の習得、体力・気力の増強と充実などが外傷から脳を守ることになると付け加え、講演を終了した。

 

続いて(公社)日本柔道整復師会九州ブロック会学術部による『シニア世代のスポーツ科学』と題した特別発表が行なわれ、院患者の男女81名(男性16名、女性65名、平均年齢75.6歳)を対象に、加齢や生活習慣が原因で足腰の機能が衰える「ロコモティブシンドローム」の予防、筋力の増進を目的とした軽いスクワット運動による下肢筋力の変化を調査。その結果、短期の実験期間の設定であったにもかかわらず筋力は増加する傾向が結果として認められ、高齢でも訓練により筋肉を鍛えることで筋力アップが可能であり、ロコモティブシンドロームの予防と筋力の保持・増進ができることを立証したと(社)長崎県柔道整復師会学術部長・今道昭哉氏が九州ブロック会学術部を代表して発表した。

次に8名の会員による会員発表が行なわれ、日頃の研究成果が報告された。

 

会員発表
慢性的肩関節周囲の愁訴に対する急性的対応での固定方法
(福岡県  上田卓史)

柔道整復師が新鮮な外傷以外で肩関節及びその周囲に愁訴を持って来院する患者に対し、退行性の慢性疾患と捉え軽度な固定や運動療法を中心とした施療を行なう場合が多い。しかし慢性的な肩関節疾患に対して急性疾患と同様の固定を施したところ、効果的な結果が得られた。

有痛性分裂膝蓋骨の治験例
(大分県  江﨑博明)

分裂膝蓋骨は発育期における代表的な骨軟骨障害の一つで、スポーツ選手に多く発生するとされる。現在では長期間の経過を辿っているものに対しては観血的療法が適用されるが、有痛性分裂膝蓋骨の保存療法においても良好な結果が得られた。

急性腰痛症に対する遠隔部位電療と鎮痛メカニズム
(宮崎県  高橋一人)

急性腰痛症に対し、柔道整復師は固定やアイシング、各種電療や手技療法を用いて疼痛緩和を目指す。しかし急性期の初回処置としてアイシングだけでは十分な疼痛軽減を得られない場合もある。そこで東洋医学理論を用いて遠隔部位への電気療法を試みたところ効果が見られた。

 

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